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次世代CVT、日産とジヤトコが開発

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日産自動車と、同社の関連会社であるジヤトコは2009年7月22日、小型軽量化とフリクションの低減を実現した次世代の無段変速機(CVT)を共同開発したと発表した。日産は今後、この技術を日本市場だけでなくグローバルに採用していく。




 日産自動車と、同社の関連会社であるジヤトコは2009年7月22日、小型軽量化とフリクションの低減を実現した次世代の無段変速機(Continuously Variable Transmission: CVT)を共同開発したと発表した。日産は今後、この技術を日本市場だけでなくグローバルに採用していく。

【詳細画像または表】


 この次世代CVTは従来のベルトによる無段変速機に加え、副変速機を備える独自の構造を採用。変速比を従来のATよりも大幅に拡大し、さらに小型軽量化と高効率を実現した。主な特長は以下の3点だ。

 1.世界一の変速比幅/発進・加速性能の向上 独自構造によって、変速比が最も軽い状態と重い状態の比率(変速比幅)を7.3と、従来の同クラスのCVTと比較して20%以上拡大した。通常の有段式ATと比較すると、大排気量車などに搭載されている7速ATを超え、世界最大の変速比幅となる。これにより、レスポンスのよい発進加速と、高速走行時の静粛性の向上を実現した。

 2.小型軽量 ベルトによる無段変速機+副変速機の組み合わせという、世界初の独自構造を採用。従来の同クラスのCVTに比べ10%全長を短縮し、13%の軽量化を実現した。

 3.フリクションの低減 上記の変速比幅の拡大に加え、変速プーリーの小型軽量化やオイル攪拌抵抗の低減などによって、従来の同クラスのCVTに比べてフリクションを30%低減して単体の効率を向上した。

 さらに次世代CVTは、加減速、登坂・降坂など運転状況に応じて最適なギアを選択する制御技術である「アダプティブシフトコントロール」(ASC)を採用し、発進・加速性能などの運転性の向上も図っている。

 金属ベルト式CVTはV字型断面のベルトと、それを挟みこむ2組の変速プーリー(ドライブ、ドリブン)で構成されている。変速プーリーは内側に角度が付いた2枚のディスクで、ディスク間隔を離すと断面に沿ってベルトが回転中心に近づく。逆にディスク間隔を狭めるとベルトがせり上がり回転中心から離れる。この仕組みで回転プーリーと接するベルトの回転半径を変え、無段階で変速する。

 ベルト式CVTでは、変速プーリーの径の大きさで変速比幅が決まる。今回の新世代CVTは副変速機を加え、変速プーリーの径が小さくても変速比幅を大きくとれるようにした。そこで大きく重たい金属製の変速プーリーを小径化して、変速機全体の小型軽量化も実現している。

(文/柳 竹彦=日経トレンディネット)





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