木下 晃伸さんのブログ

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【投資脳のつくり方】赤字企業が黒字企業に改善する時の株価は?

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【本日のニュース】/シャープ社長「今期の黒字化目指す」
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シャープの片山幹雄社長は8日、都内で記者会見し、2009年3月期の連結最
終赤字が1300億円(前の期は1019億円の黒字)と赤字幅が従来予想から300億
円拡大することについて「流通在庫対策や事業構造改革の追加対策などを実
施したためで、2009年度の早期黒字化を目指す」と説明した。


(2009/04/08日経速報ニュースより一部抜粋)


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【ニュースの深層】赤字企業が黒字企業に改善する時の株価はどうなる?
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■いつもメールマガジンをお読みいただきありがとうございます。


経済アナリスト、木下晃伸(きのした・てるのぶ)です。



■株式市場において、最も株高の期待が高まるのは、「赤字企業」が「黒字
企業」に転換するタイミング、ということはよく知られています。


今回、シャープは、前年度の赤字から今年度(2010年3月期)に黒字に転換す
ると発表していることを考えれば、株価にとってプラス、ということになり
ます。


では、実際にはどうか。昨日の米NY市場におけるシャープ(ADR)を見ると意
外なことが分かります。


※Sharp Corporation (ADR) (Public, OTC:SHCAY)

http://www.google.com/finance?q=OTC%3ASHCAY 



■米NYダウが小幅とは言え、上昇する中、株価は下落に転じてしまっています。


その理由はなぜか。答えは、投資家は同社の業績が改善することをまだ不安
視しているから、という見方ができます。


もしくは、業績改善度合いをすでに株式市場が織り込んだ、という見方もで
きるでしょう。


こういった場面において、何を判断基準とすればいいのでしょうか。



■その答えも出ています。それは、「他社と比較する」ということ。


例えば、自動車部品のデンソーは、直近3ヶ月の株価推移を見ると、シャープ
とは明らかな違いが出ています。


シャープはほぼ3ヶ月で横ばいの中、デンソーは3割程度の上昇を見せている
のです。



■これは、業績の改善度合いの分かりやすさから来ると考えられます。


デンソーは、トヨタ自動車の生産計画を見ていれば、業績がどう推移するか
分かりやすい。しかし、シャープはその点がブラックボックスであり、さら
に実際の需要もどう動くかよく分からない、という分かりにくさがあります。


一方、会計面から業績を分析すると、赤字に転落した理由はどちらも「操業
度の差損」であると考えられるので、いずれシャープも改善基調に戻る可能
性は出て来ているでしょう。


※この当たりの詳細は、体系的な知識が必要となるかもしれません。ご興味
ある方は、プレミアムメールマガジン「木下晃伸をファンドマネジャーに雇
いませんか?」で、図解入りでご説明していますので、そちらをご覧いただ
ければと思います。


※また、4月には、業績改善をテーマに具体的な魅力ある銘柄群をお伝えする
ことになります。具体的な分析手法に加えて、こちらもご覧いただければ幸
いです。


※プレミアムメールマガジン
「木下晃伸をファンドマネジャーに雇いませんか?」とは?

http://terunobu-kinoshita.com/mailmagazine.html 

※ゴールドリポート(日本株)は平日毎日更新です



■いずれにしても、こうした切り口は、4月末から5月にかけて本格化する決
算説明において、ハッキリしてくるでしょう。その前に、当たりをつけて準
備を開始するという重要なタイミングが、いま、であると考えています。


(文責:木下晃伸 きのしたてるのぶ)
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