優利加さんのブログ
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円高進行の一服と米ハイテク株の上昇を受けて・・・
昨日の米国株式相場は上昇した(DJIA +124.75 @40,861.71, NASDAQ +369.65 @17,395.73, S&P500 +58.61 @5,554.13)。ドル円為替レートは142円台後半の前日比円安ドル高水準での動きだった。本日の日本株全般は大きく反発した。東証プライムでは、上昇銘柄数が1,550に対して、下落銘柄数は77となった。騰落レシオは118.51%。東証プライムの売買代金は4兆2134億円。
TOPIX +62 @2,593
日経平均 +1,214円 @36,833円
米国では、米8月消費者物価指数(CPI)でコアCPIが前月比+0.3%(>予想+0.2%)と予想を上回ったことからFRBによる9月の大幅利下げ(0.50%)が遠のき、一時株価は大きく下げて反応した。ダウ工業株30種平均は743ドル安まで下げた。しかし、売りが一巡すると切り返して前日比反発して終えた。米10年債利回りは前日の3.644%から3.657%に上昇して終えた。フィラデルフィア半導体株指数(SOX)は5%高となり、エヌビディアも急反発して8%高となった。
本日9月12日の東京市場では、米国市場でハイテク株が大きく上昇した流れを受けて、東京エレクトロンやアドバンテストなど半導体関連銘柄が大きく上昇した。米8月CPIの結果を反映してFRBによる9月の大幅利下げは遠のき、0.25%になるだろうとの読みから 円高ドル安進行が一服した。これを好感して自動車株など輸出関連銘柄も買い戻され、日経平均を押し上げた。
11日には日銀の中川順子審議委員が、そして本日12日には田村直樹審議員が利上げに関して前向きなタカ派発言をした。昨日は過剰反応して円高ドル安方向へ振れたが、本日は冷静な反応だった。輸入物価が下げてきているため時間差を伴い早晩、消費者物価指数(CPI)も上昇圧力が弱まり、もしかしたら来春には2%を割り込むかしれない。もしこのシナリオが実現すると、これから1年先でも日銀の利上げ幅は精々0.25%くらいではないだろうか。
米国の債券市場で「短期金利>長期金利」という逆イールドが解消して来た。逆イールドは景気後退の兆候を示す「炭鉱のカナリア」のように受け止められる。政策金利の利下げがほぼ確実な現在、政策金利の影響を受けやすい短期の2年債利回りは急速に下げているのに対して、10年債利回りも下げてはいるがその下げる速度が遅いため、9月6日以降、逆イールドが解消した。政策金利は今後下げていることがほぼ確実なため2年債利回りも同じようなペースで下げて行くはずである。対照的に、10年債利回りは下げるにしてもペースが遅くなりそうである。11月の米大統領選挙戦で共和党のトランプ氏が勝っても、民主党のハリス氏が勝っても、どちらも大規模な財政出動を伴う政策を公約しているからである。ただでさえ、米国は何十年も税収不足で財政赤字を続けているため、当然お金が大幅に足りない。その不足分は大規模な国債発行で賄うしかなく、10年債利回りは相対的に高止まりする。
日経平均の日足チャートを見ると、ギャップアップして始まりさらに上値を追って上がり大陽線で終えた。9月9日以来沈み込んでいた上向きの260日移動平均線の上に再浮上した。ただ、どこまで反発するかは不明であるが、チャートを見る限り、弱ければ半値戻しで25日移動平均線辺り@36,900円が反発の限界となるかもしれない。強くても9月2日高値@39,080円辺りか。
33業種中すべての業種が上げた。上昇率トップ5は、電気機器(1位)、機械(2位)、非鉄金属(3位)、輸送用機器(4位)、海運(5位)となった。
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