優利加さんのブログ

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株価サイクル③(着実な上昇局面)入り

昨日の米国株式相場は小幅高となった(DJIA +50.66 @39,169.52, NASDAQ +146.70 @17879.30, S&P500 +14.61 @5,475.09)。ドル円為替レートは161円台後半の前日比円安水準での動きだった。本日の日本株全般は上げる銘柄の方がやや多かった。東証プライムでは、上昇銘柄数が864に対して、下落銘柄数は720となった。騰落レシオは115.28%。東証プライムの売買代金は4兆5345億円。

TOPIX +32 @2,857
日経平均 +444円 @40,075円

米国市場では、アップル、マイクロソフト、テスラなどのハイテク株が主導して株式相場を押し上げた。ナスダックは約半月ぶりに史上最高値を更新した。6月ISM製造業PMIは48.5(<前月48.7、市場予想49.1)と予想よりも弱い結果となり、米10年債利回りは低下する場面があった。しかし、仏国債が売られて仏長期金利が上昇すると、米10年債利回りも連れ高となり4.49%まで上昇した。

本日の東京市場では、保険や銀行などを中心としたバリュー株が引き続き上昇し、円安・ドル高が進行して株式相場全体を押し上げた。米国市場ではトランプ氏が大統領に返り咲く可能性が高まったとして財政赤字がさらに悪化することを想定し、米長期金利が4.49%まで上昇した。これに呼応して国内長期金利も上昇し、それが上昇していた保険株と銀行株をさらに押し上げた。三菱UFJは7営業日で17%上昇して一時、2006年以来の約18年ぶりに最高値を更新した。メガバンクは金利が高い米国を中心として海外でも大規模に展開しており、且つ、連結決算では円安・ドル高が収益をさらに増大させる。銀行をはじめとする時価総額が大きい銘柄が上げて来たことでTOPIXは連日で年初来高値を更新しており、1990年1月以来約34年ぶりの高値を付けた。外為市場では、1ドル=161円台後半の円安(1986年12月以来37年半ぶり)になっているため、輸出関連銘柄の一角が買われた。

金利が上昇中であるにもかかわらず、銀行株や保険株以外も買われている。本来は金利が上昇すると株価を押し下げるのが原理原則である。ではなぜ今株価が上昇しているのだろうか。それは名目金利から期待インフレ率を引いた実質金利は依然としてマイナスであるからである。

7月上旬、特に8日と10日には要注意である。多くの上場投資信託(ETF)が分配金の支払基準日(=決算)を迎えるためである。分配金捻出のための売りは最大で1兆2600億円と試算されている。この下げを見越して例年7月上旬には先物や値嵩株を空売りを仕掛ける動きがあるため、数日間から1週間程度は下げるシナリオも想定しておきたい。

日経平均の日足チャートを見ると、安く始まったが切り返して陽線で終えた。3つの移動平均線(10日、25日、60日)のすべてが上向きに転じ、且つ、株価はその上に位置している。株価サイクル③(着実な上昇局面)である。

33業種中31業種が上げた。上昇率トップ5は、海運(1位)、鉱業(2位)、保険(3位)、精密機器(4位)、証券(5位)となった。

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