[ワシントン 16日 ロイター] (要約)
12月の米総合購買担当者景気指数(PMI)速報値は44.6となり
11月確定値の46.4から低下した。(ロイターの事前予想は47.0)
新規受注は2年7ヵ月ぶりの低水準に落ち込んだが
需要の軟化がインフレの抑制に役立った。
指数は50が景気拡大・縮小の節目で、50を下回ると民間部門の縮小を示すが
12月の総合PMIは6ヵ月連続で50を下回って縮小した。
新規受注は45.8と、新型コロナウイルス感染拡大第1波の打撃を受けていた
2020年5月以来の低水準となった。今年11月は46.2だった。
また12月の製造業PMIは46.2と、2年7ヵ月ぶりの低水準。
エコノミスト予想は47.7。11月は47.7だった。
12月のサービス業PMIも44.4と、11月の46.2から低下した。
高インフレの抑制に向けた米連邦準備理事会(FRB)による
積極的な政策金利の引き上げは経済の重荷になっている。
ただ、新型コロナ流行期に労働者の確保が困難だったのを踏まえて
企業は解雇に消極的なため、労働市場は引き続き好調だ。
FRBは14日に0.5%の利上げを決め
23年終盤までにさらに0.75%引き上げると予測した。
今年初めゼロ付近だった政策金利はこれまでに4.25―4.5%まで引き上げられ
2007年後半以来の高水準となった。
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<米製造業PMIの推移>
(出典:「株式マーケットデータ」)
ご覧頂くと分かる様に米製造業PMIは今年4月の59.2からほぼ一直線で下げ続け
遂に先月50を下回り(47.7)今月はさらに悪化(46.2)しています。
*総合PMI及びサービス業PMIはロイターの記事をご参照下さい。
FRBによる利上げの効果が如実に表れた格好ですが
次回FOMCは2023年1/31~2/1に開催される予定なので
それまでのおよそ1ヵ月半は疑心暗鬼相場が続き
その間重要な経済指標に市場は過敏に反応すると予想しています。
ただ米国は第二次世界大戦以降、10回のリセッションを経験しましたが
その期間は平均10ヵ月(最長16ヵ月、最短8ヵ月)という記録があり
早ければ2023年度後半には回復へ向かうかも知れません。
一方、為替市場は世界的なリセッション入りがより強く懸念される結果
久々に「有事の円買い」が起こることも予想されます。
その場合、日本株はFRBの連続利上げによって円高耐性が弱まっている可能性があり
市場はかなり動揺するとみています。
因みにリーマンショックで揺れていた2009年の対ドル月間平均最高値は
86.3円でしたから、仮に130円を割ってもまだまだ記録的な円安です。
それどころか、今回のリセッションが終われば180円という予想もあります。
それだけ日本経済が衰弱しきっているということだと思いますが
2~3年後に日経平均が4万円を超えるという説の裏付けとも言えそうです。
<年末年始の日経平均予想>
下値メドはボリバン-3σ(25545円)の可能性が高いと予想しています。
この水準は、今年の安値25520円(6月)と25621円(10月)に相当し
下値支持線としてはかなり強固だと判断しています。
従って26000円割れがあれば買い一択というのが個人的な考えです。
勿論「案ずるより産むが易し」ということもしばしばありますが
取り敢えず年末年始は大人しくして置いた方が賢明かと。。。
但し、あくまでも私見ですのであしからず(*_ _)ペコリ