瓜生 憲さんのブログ
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銘柄との付き合い方
「この企業は社会に必要か?」もしくは「この企業でないといけない理由は何か?」といった質問や、議論は、私がアナリスト時代に投資家から聞かれた質問の上位に入り、そして、今、私が役員をしている投資ファンドでも常に議論をされることです。
証券会社では、主幹事を受け持った企業のIPOの準備をしている時に、「機関投資家がこの銘柄をポートフォリオに組み入れる理由は何か?」という議論が頻繁に行われます。
機関投資家も、証券会社も、取扱銘柄が増えると、それに伴い多くの労力(=資金)をかけて、その銘柄について調査を実施します。
運用においてリターンを生む必要は無論ありますが、その前提条件として、その労力を回収できるかどうかの銘柄の寿命といったものを考えるのです。
よく株価には三種類しかないと言われています。
具体的には、①グロース(成長株)と、②シクリカル(循環株)、③サーチュレイト(衰退株)の三種類です。
証券会社や機関投資家が、調査に労力をかけるのは上記①と②の銘柄であり、③については極論すればトレーダーの能力による利益で十分という認識です。
それぞれを説明をするに当り、順番的には②→③→①が判りやすい気がします。
上記②は、一般的に産業自体は成熟しながらも、同時に提供している商品/サービスに対する社会的ニーズが明確化している銘柄。
上記③は、代替商品/サービスの存在もしくは誕生の可能性により、提供している商品/サービスに対する社会的にニーズが低下している、もしくは低下が濃厚な銘柄。
上記①は、上記③の代替商品であったり、社会構造の変化(高齢化等)に伴って新たに発生する社会ニーズに対応する商品/サービスを提供している、もしくは提供する可能性のある銘柄であったり、します。
それでは、各種類の銘柄を取り扱った場合、どのような調査を実施する必要性が出てくるのかを簡単に説明します。
上記①については、その潜在市場規模と顕在化の時期、新規参入の可能性等に注力して調査をする必要があります。
バリュエーションで割引キャッシュフロー等が用いられるのは、この種の銘柄ですね。
上記②については、インデックスとの相関等を含めたマクロ指数との関係と、産業内でのシェア争い等が中心となります。
この種はPERや、PBR、EV/EBITDA、EV/FCFといった一般的なバリュエーションが適用されることが多いです。
あと、以外に有効なのは配当利回り。
下値ラインの設定には良いですからね。
でも、インデックス自体が好調な時には配当利回りが機能しないというのが、ちょっと難点ですが。
上記③については、社会ニーズの反転の可能性について、①の調査の一環として行うケースが多いと思われます。
既に皆さん、お分かりだと思いますが、トレーディング上、最もリスクが少ないのは、上記②です。
上記②の株価は、インデックスを中心に、ボックス圏で推移する傾向にあるので、ボックス圏の上値・下値を先述した調査を基に把握すると、ひたすら反復運動で儲けることができます。
なので、長期的に見れば、上記②が最も出来高が高くなる傾向にあります。
上記①については、以前『みんかぶプチセミナー』でもお話させていただいた上記③との「ポートフォリオ運用」を用いると、かなりリスクが回避できますが、上記①単独で勝負に出る人が多いです。
その気持ちは良く分かります。
上記①を見つけるのは、リターンも大きくなる可能性がある以上に、銘柄の成長を一緒に喜ぶことができ、また手数料も上記②に比べて少なく済む可能性が高く、上記③を同時に買うという行為は「無駄な金を使っていること」のように思えるからです。
少し話は逸れてしまいましたが、証券会社や機関投資家がやっているように、興味のある銘柄に出会った時に「この会社は上記①~③のどれ?」という思考を最初に巡らせてみると、その銘柄との付き合い方が変わってくるかもしれません。
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なるほど、これは重要ですね~。勉強になりました。
個人的には防災銘柄が潜在的・社会的なニーズを持っていると思うので(最近の大きな地震や異常気象など)これから新規参入や市場の発達が見込めるのではないかと考えています。
でも、重要なのは「そこからどの銘柄を選ぶか」なんですけどね。ここの分析がまだ良く分からないところです。
どの銘柄も常に割高に感じる心の病の私は③が好みです。
でも、実際に手がけるのは②が中心ですね。
ただ、機関投資家のいろいろな諸規制や実務上の問題から好きな様に商いできないでしょうからそれらを踏まえたうえで彼らに意見を述べる立場の人間は往生しそうですね^^;
そうですね、以前の私は、株価のみで、各銘柄が、どう言う会社で、何を主としているのかさえ分からないまま、買っていました。それが、このみんかぶに、参加させて貰うようになり、会社の内容や、財務、など調べて買うようになったのです。でも、難しいことはよく分りませんが、買いやすいのは、①です。性格上あっているように思います。
②は、基本的にはまだ上手く使いこなせません。
ボックス圏が下値を切り下がったりすると、怖いからです。
③は、手を出さないようにしています。
個別銘柄を、単に①~③に、分けることも、単純では、無いように思えるのは、まだ未熟で、どの銘柄も、一時的に上昇、下降することさえ、理由を探すのに??マークが付いてくる事が、多々あります。もっと、分析する力を付けたいです。それには、経験も勉強もまだまだです。
私はまだまだ、みんかぶが使えていません。どこを参考にしていいのか、皆さんはいったいどのように、みんかぶを使いこなしてみえるのでしょうか?
今日の議題は郷にあってるねっ♪
ん~~内容からして②シクリカル派な郷って感じでつが、大きく短期連続で儲かろうとすると、バリュー株で勝負ってかんじ♪
あっ郷は、またぁ~~り銘柄をずぅ~~~と見て取り組んでますけどねぇ~~~♪けらけらけら
儲かったら♪半分は使って残りは再投資ですじゃ♪けらけら
かどうか、という視点で銘柄を選別ですか!プロの運用と
いうのは、そういうところまで検討するものなんですね。
私は足元の業績がいい=社会に必要とされているから業績が
いい、と単純に割り切っていますので、そこまで考えずに
投資をしているのが正直なところです・・・(汗)。
「この企業がなくなっては困る!」という視点で見てみる
と、今はパッとしない値動きでも、いずれ見直されるかも
しれないですし、いい銘柄を発掘できる1つの方法かも
しれないですね。5~6年前の鉄鋼、海運株の例もあります
し・・・。
また、①のうち時間の経過とともに1銘柄に絞り込む傾向が私にはあります。
そしてまた、たった1つのタイミング(時間)を求めています。
結局のところ、分割、分散を非常に嫌います。
大変、アブノーマルだとは思いますが、これがかっこいいと思ってしまうのは、異常心理でしょうか?
とても納得です。
やっぱり株って単なる金儲けの手段じゃなくて、もう少し大きく経済・社会のしくみという視点でとらえると、企業の生み出す価値に一票を投じて、その先にある社会にとってどういう価値を創造していくかということだと思うんです。
自分が実現したい社会に向かっている企業を応援しようっていう気持ちでみんなが投資したらやっぱり世の中そこに向かっていくと思いませんか?
防災銘柄や、高齢化に伴うヘルスケア等は一般的に今後期待される産業と位置づけられていますよね。ただ、これらの銘柄は高利益を社会的に許容されない傾向にあるところや、大きい会社が参入すると、日経平均等のインデックスに採用される傾向にあるので、株価が変動しにくくなるというジレンマがあります。セコムとかも良い例ですが・・・。
1234567890qwertyuiopasdfghjkl;さん
比較的堅実派ですね。個々の銘柄で大きく儲けることをせず、堅実に行きたい人には②の銘柄はおススメと言えると思います。
ウランママさん
堅実に行きたい人には②がおススメですが、一方で、株に慣れていない人はウランママさんの言うとおり、ボックス圏からの乖離を一時的と信じきれないために過剰なストレスを感じる可能性がありますね。でも、何よりもどれが①で、②で、③なのかという目を養うことは株に対する不安を軽減する上で、とても重要だと思いますよ。
ヤーコンさん
『みんなの株式』の使い方はいくつかあります。まず第1に、トップページの『みんかぶポートフォリオ』で今どういった銘柄が注目されているのか、チェックします。個々の銘柄ページでは、チャートの右側に買い平均ポイント、売り平均ポイントとありますが、これは予想している人の過去の実績を示します。つまり、買いの平均ポイントが、売り平均ポイントに比べて高ければ、過去の傾向からすると買いの判断が正しい可能性が高いということが分かります。そして何よりも、役に立つのは、会員の皆さんとのコミュニケーションです。『みんなの株式』には、株式投資に精通している人から、初心者の方々までいらっしゃり、コミュニケーションをとっている間に、良い相談相手が見つかると思います。まずは、各種ランキング上位者の方の投稿をご覧になったり、会員検索から、自分と合いそうな人を選択して検索してみると良いかもしれません。
世界の郷さん
確かに郷さんの発言を拝見させていただいている限り、②っぽいですよね。でも、将来的には①や③も上手く取り込んだ分散投資を目指してみるのも面白い気がしますよ。
しぶきさん
そうです。今回のお話は、そういった意味で長期投資寄りのお話です。一方、短期投資の方にとっても、リスクを考える上で、この判断ができているかどうかで大きく変わってきます。
オニールさん
いえいえ、異常心理ではありませんし、僕の元お客さんで某著名投資家の方も同じスタイルでした。ただ、結果的にハイリスク・ハイリターンになることを許容しなければいけない気もしますが、オニールさんが日頃読まれている書物から推測する限り、そんなことは十分理解されていますよね。ちなみに、僕はその某著名投資家さんのスタイルを格好いいと思っていた1人ですよ。
hiro★shiさん
ご意見に大賛成です。以前、どこかでも書きましたが、株式投資は経済活性化に貢献できる手段だと思います。そういった意味で、単純に儲けることだけを考えず、企業や産業の必要性等を銘柄選びの過程において考えてみることは、リスク管理以外の面でも価値のあることだと思っています。