優利加さんのブログ

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株価サイクル③で順調に上昇中ではあるが・・・

昨日の米国株式相場は高安まちまちとなった(DJIA -52.82 @39,291.97, NASDAQ +25.55 @18,429.29, S&P500 +4.13 @5,576.98)。ドル円為替レートは161円台半ばの前日比円安水準での動きだった。本日の日本株全般は下げる銘柄の方がやや多かったが、株価指数は続伸した。東証プライムでは、上昇銘柄数が638に対して、下落銘柄数は931となった。騰落レシオは111.14%。東証プライムの売買代金は4兆7650億円。

TOPIX +14 @2,909
日経平均 +252円 @41,832円

米国では、パウエルFRB議長が米上院で議会証言を行い、引き締め政策の長期化が経済活動や雇用に悪影響を与える可能性について認識を示した。つまり、FRBは「インフレ抑制」だけでなく、「雇用維持」も気にし始めたといことだ。通貨の価値を維持することが主な責務の日銀と違い、米連邦準備制度理事会(FRB)は法律上(1)通貨価値の維持と(2)雇用の維持の2つの責務を負っているから、ある意味で当然である。これにより近い将来の利下げが示唆されたと解釈され、株価の支援材料となった一方、株価は高値警戒感から利益確定売りも出て、高安まちまちとなった。FRBの利下げの可能性を巡り、今週木曜日発表の6月米消費者物価指数(CPI)と金曜日発表の6月米生産者物価指数(PPI)に注目が集まっている。

本日の東京市場では、先物主導で株価は上昇して日経平均の上げ幅は一時300円を超え、TOPIXと日経平均が同時に史上最高値を更新した。いわゆる「ダブル最高値更新」である。上場投資信託(ETF)の分配金捻出のため1兆数千億円規模の売りが出るため株価は下がるとの読みから先物でショートしていた投機筋が、予想に反して急上昇してきた相場に踏み上げられて大急ぎで買い戻している姿が目に浮かぶ。国内長期金利の上昇を背景に、東京海上など保険株が上げた。明日以降は銀行株に波及するか。自社株買いを材料としてリクルート・ホールディングス(PBR=7倍、ROE=19%の超優等生企業)が連騰としており、上場来高値を更新した。

信用評価損率(買い方のみ)が高値警戒レベルまで低下してきた。7月5日現在でマイナス4.63%まで縮小して来た。経験則では、信用評価損率が5%未満になってくると相場が天井を打つことが多い。

もう一つの仮需である裁定取引はどうなっているか。相場が力強く上昇する局面ではまず先に先物が買われて現物よりも早く上げることが多いため、先物価格は割高となり現物は割安となる。そこで割高な先物を売り、割安な現物を買う裁定取引が行わる。値幅は小さいものの、SQでは必ず先物価格=現物価格となるため、裁定取引を行った瞬間に利益が確定する。この残高が裁定買い残となるが、この残高が或る程度積みあがってくると自重で崩れるように、裁定解消売りが起り始めて相場が天井を打つため、信用評価損率とともに監視する必要がある。裁定買い残は3週連続で続伸しており、7月5日時点で2兆5129億円となった。これは5月31日の2兆5850億円以来の高水準である。

日経平均の日足チャートを見ると、6月25日に株価サイクル③(着実な上昇局面)(「生涯現役の株式トレード技術 海図編」210ページ)に入ってから上昇に弾みが付いている。6月17日を起点に上方新値12本目となったので、後数本以内の上方新値で一旦は止まるのが通常のパターンである。信用評価損率もマイナス5%を切って来たので調整相場の気配を感じたら一旦は利食い売りをして利益確保しておきたい。

33業種中26業種が上げた。上昇率トップ5は、保険(1位)、サービス(2位)、精密機器(3位)、証券(4位)、食品(5位)となった。


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