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ステップのニュース
*13:54JST ステップ Research Memo(4):2024年9月期第2四半期業績は生徒数の順調な増加により会社計画を若干上回る
■業績動向
1. 2024年9月期第2四半期累計業績の概要
ステップ<9795>の2024年9月期第2四半期累計業績は、売上高が前年同期比2.4%増の7,700百万円、営業利益が同2.3%減の2,233百万円、経常利益が同1.5%減の2,276百万円、四半期純利益が同1.7%減の1,565百万円と、いずれも会社計画を上回る進捗となった。期中平均生徒数が同3.3%増と想定を上回る伸びとなり増収となった。利益面では、教師の増員や処遇向上に伴う人件費増を主因に若干の減益となったものの、増収に加えて人件費や教材費の計上が一部下期にずれ込んだため計画対比で上振れとなった。人件費は賞与の増額を期初段階で計画していたが、2024年4月からの給与引き上げで対応することにした。また、教材費については予算段階で上期に厚めに配分していた。いずれも通期では計画どおりとなる見通しだ。
(1) 売上高の増加要因
売上高の内訳を見ると、小中学生部門が前年同期比1.5%増の6,139百万円、高校生部門が同5.9%増の1,560百万円といずれも順調に増加した。期中平均生徒数は、小中学生部門で同3.1%増、高校生部門で同4.3%増となった。授業料については前年同期から据え置いたため、平均単価の変動は学年構成比の変化によるものと見られる。小中学生部門については少子化が進む神奈川県西部や横須賀市などで募集が停滞したスクールがあったものの、横浜市や川崎市の生徒数がスクールの新規開校効果もあり順調に拡大し、全体の伸びをけん引した。一方、高校生部門については校舎数に変わりはないものの、難関大学への高い合格実績を背景に1校舎当たりの生徒数で増加基調が続いている。
なお、校舎展開では小中学生部門で4スクール(うち、1スクールはHi-STEP)を2024年3月に重点エリアである横浜市(東戸塚平戸、日吉本町)と川崎市(鹿島田、Hi-STEP新百合ヶ丘)に開校し、いずれも順調な滑り出しとなっている。なかでも日吉本町スクールは、生徒数1,000名を超える日吉台中学校のすぐそばの立地ということもあり、新スクールとしては過去最高の滑り出しとなったようだ。そのほか、鹿島田スクールは注力中のJR南武線沿線にあり、川崎市幸区で2校目のスクールとなる。Hi-STEP新百合ヶ丘スクールは、満席が続くステップ新百合ヶ丘スクールと駅を挟んだ反対側にあり、最近は新築マンションも増えていることから早晩、満席となりそうだ。東戸塚平戸スクールも生徒数が増加し続けている東戸塚スクール(現在は東戸塚名瀬スクールに改称)と駅を挟んだ反対側にあり、対象中学校を分けることで生徒募集にさらに弾みがつくものと期待される。なお、藤沢市の長後スクールと綾瀬スクールについては、両スクールの距離が50mほどしか離れていなかったこともあり、将来の少子化を見込んで2024年3月に長後スクールに統合し、長後/綾瀬スクールに改称した(いずれも賃貸物件)。神奈川県西部エリアなどでは今後、少子化への対応を進めていく方針だ。一方、高校生部門では2023年11月に相模大野校、2024年3月に横須賀校の増床を実施した。
(2) 費用の状況
売上原価は前年同期比4.4%増の5,020百万円となり、売上原価率は65.2%と同1.3ポイント上昇した。主要項目別で見ると、売上原価の約7割を占める人件費が教師の増員並びにベースアップを実施したことなどにより同5.9%増、対売上比率で同1.5ポイント上昇し、売上原価率上昇の主因となった。また、対売上比率で教材費が紙の値上げの影響により同0.1ポイント上昇したほか、地代家賃も新規スクールの開校及び一部スクールの増床(すべて賃貸物件)などにより同0.3ポイント上昇した。一方、前期にまとめて投資を行った備品費が反動で同0.3ポイント低下したほか、光熱費や校舎の修繕費を中心にその他原価が同0.4ポイント低下した。
販管費は前年同期比4.2%増の445百万円となり、販管費率は5.8%と同0.1ポイント上昇した。新聞折込チラシの効率化により広告宣伝費が同6.6%減少し、対売上比率で同0.1ポイント低下したが、人材採用を強化したことで求人費が同0.1ポイント上昇したほか、支払手数料の増加でその他販管費が同0.1ポイント上昇した。支払手数料については、個人株主数が前年3月末の5,100人から1.1万人に増えたことによる証券代行手数料の増加が主因だ。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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1. 2024年9月期第2四半期累計業績の概要
ステップ<9795>の2024年9月期第2四半期累計業績は、売上高が前年同期比2.4%増の7,700百万円、営業利益が同2.3%減の2,233百万円、経常利益が同1.5%減の2,276百万円、四半期純利益が同1.7%減の1,565百万円と、いずれも会社計画を上回る進捗となった。期中平均生徒数が同3.3%増と想定を上回る伸びとなり増収となった。利益面では、教師の増員や処遇向上に伴う人件費増を主因に若干の減益となったものの、増収に加えて人件費や教材費の計上が一部下期にずれ込んだため計画対比で上振れとなった。人件費は賞与の増額を期初段階で計画していたが、2024年4月からの給与引き上げで対応することにした。また、教材費については予算段階で上期に厚めに配分していた。いずれも通期では計画どおりとなる見通しだ。
(1) 売上高の増加要因
売上高の内訳を見ると、小中学生部門が前年同期比1.5%増の6,139百万円、高校生部門が同5.9%増の1,560百万円といずれも順調に増加した。期中平均生徒数は、小中学生部門で同3.1%増、高校生部門で同4.3%増となった。授業料については前年同期から据え置いたため、平均単価の変動は学年構成比の変化によるものと見られる。小中学生部門については少子化が進む神奈川県西部や横須賀市などで募集が停滞したスクールがあったものの、横浜市や川崎市の生徒数がスクールの新規開校効果もあり順調に拡大し、全体の伸びをけん引した。一方、高校生部門については校舎数に変わりはないものの、難関大学への高い合格実績を背景に1校舎当たりの生徒数で増加基調が続いている。
なお、校舎展開では小中学生部門で4スクール(うち、1スクールはHi-STEP)を2024年3月に重点エリアである横浜市(東戸塚平戸、日吉本町)と川崎市(鹿島田、Hi-STEP新百合ヶ丘)に開校し、いずれも順調な滑り出しとなっている。なかでも日吉本町スクールは、生徒数1,000名を超える日吉台中学校のすぐそばの立地ということもあり、新スクールとしては過去最高の滑り出しとなったようだ。そのほか、鹿島田スクールは注力中のJR南武線沿線にあり、川崎市幸区で2校目のスクールとなる。Hi-STEP新百合ヶ丘スクールは、満席が続くステップ新百合ヶ丘スクールと駅を挟んだ反対側にあり、最近は新築マンションも増えていることから早晩、満席となりそうだ。東戸塚平戸スクールも生徒数が増加し続けている東戸塚スクール(現在は東戸塚名瀬スクールに改称)と駅を挟んだ反対側にあり、対象中学校を分けることで生徒募集にさらに弾みがつくものと期待される。なお、藤沢市の長後スクールと綾瀬スクールについては、両スクールの距離が50mほどしか離れていなかったこともあり、将来の少子化を見込んで2024年3月に長後スクールに統合し、長後/綾瀬スクールに改称した(いずれも賃貸物件)。神奈川県西部エリアなどでは今後、少子化への対応を進めていく方針だ。一方、高校生部門では2023年11月に相模大野校、2024年3月に横須賀校の増床を実施した。
(2) 費用の状況
売上原価は前年同期比4.4%増の5,020百万円となり、売上原価率は65.2%と同1.3ポイント上昇した。主要項目別で見ると、売上原価の約7割を占める人件費が教師の増員並びにベースアップを実施したことなどにより同5.9%増、対売上比率で同1.5ポイント上昇し、売上原価率上昇の主因となった。また、対売上比率で教材費が紙の値上げの影響により同0.1ポイント上昇したほか、地代家賃も新規スクールの開校及び一部スクールの増床(すべて賃貸物件)などにより同0.3ポイント上昇した。一方、前期にまとめて投資を行った備品費が反動で同0.3ポイント低下したほか、光熱費や校舎の修繕費を中心にその他原価が同0.4ポイント低下した。
販管費は前年同期比4.2%増の445百万円となり、販管費率は5.8%と同0.1ポイント上昇した。新聞折込チラシの効率化により広告宣伝費が同6.6%減少し、対売上比率で同0.1ポイント低下したが、人材採用を強化したことで求人費が同0.1ポイント上昇したほか、支払手数料の増加でその他販管費が同0.1ポイント上昇した。支払手数料については、個人株主数が前年3月末の5,100人から1.1万人に増えたことによる証券代行手数料の増加が主因だ。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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