1,942円
イチネンホールディングスのニュース
■事業概要
1. 主な事業内容
イチネンホールディングス<9619>の事業セグメントは、自動車リース関連、ケミカル、パーキング、機械工具販売、合成樹脂、その他に分けられている。各セグメントの2020年3月期の売上高(内部売上高消去後の金額)は自動車リース関連49,979百万円(構成比50.3%)、ケミカル11,647百万円(同11.7%)、パーキング5,725百万円(同5.8%)、機械工具販売24,671百万円(同24.8%)、合成樹脂7,013百万円(同7.1%)、その他263百万円(同0.3%)となっている。またセグメント別2020年3月期の営業利益(同)は、自動車リース関連4,379百万円(同63.7%)、ケミカル1,366百万円(同19.9%)、パーキング724百万円(同10.5%)、機械工具販売317百万円(同4.6%)、合成樹脂268百万円(同3.9%)、その他178百万円の損失(同-2.6%)であった。
(1) 自動車リース関連事業
このセグメントはさらに以下のようなサブセグメントに分けられる。
a) オートリース
トヨタレンタリースやオリックス<8591>などと同様に、自動車のリースを行う事業。したがって競合他社は多いが、特色としては比較的大型車(4トン以上)の取扱いが少ない。またメンテナンス部門を有していることから、メンテナンス付きで受注する場合も多い。リースは一度受注すると数年間継続することから、比較的安定した部門である。
b) 自動車メンテナンス受託
全国約8,500の自動車整備工場と提携し、他のリース会社からのメンテナンス契約を受託するもの。この部門に計上される売上高は他社から受託したものだけで、自社リースに付随したメンテナンス分はオートリース売上高に含まれる。
c) 車両販売
リース満了車両や法人車両などを買い取り、中古車販売を行う事業。販売について現状は国内オートオークションでの売却が中心となっている。今後、収益増強のために販売方法の多様化を図っていくが、まずその足がかりとして2016年10月にICHINEN AUTOS (N.Z.) LIMITEDを設立した。
d) 燃料販売
石油元売各社から発行されるガソリンスタンド(GS)用の給油カードを主に販売する事業。車両1台に対して1枚のカードが発行されるが、販売先は必ずしも同社のリース先とは限らない。ガソリンの販売価格は同社が決定し全国一律価格で提供される。顧客にとっては、全国の支店や事業所等での利用を同一価格で一括請求してもらえるため、業務効率の改善につながるメリットがある。なお同社の売上高として計上されているのは、末端販売金額から仕入金額を差引いた分だけである。
e) 車体修理管理サービス
主に鈑金修理の斡旋を行う事業。損害保険会社出身のアジャスター(損害査定士)と呼ばれる社員が、顧客からの修理依頼に基づいて適正価格の見積もりを行い、全国各地の鈑金工場と交渉を行うもの。引取手数料無料、代車の無料手配、修理箇所の永久保証などのサービスを付加し他社との差別化を図っている。
各サブセグメントの詳細売上高は開示されていないが、部門売上高に占める大体の比率は、リースが約72%、メンテナンスが約23%、燃料販売が約4%、残りがその他となっている。
(2) ケミカル事業
主力製品は、プロ向けケミカル(潤滑剤、防錆剤、各種洗浄剤、補修塗料等)。そのほかには発電用大型ボイラー及び船舶エンジン向け燃料添加剤、一般消費者向けケミカル(自動車用クリンビュー等)、特殊ケミカル(ゴム、エラストマーなどの難密着素材へのコーティングや各種OA部品向けケミカル製品等)などを扱っている。部門の約76%が自社製品で残り約24%が仕入商品であるため、部門の粗利率は高い(30~50%)。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)
<EY>
1. 主な事業内容
イチネンホールディングス<9619>の事業セグメントは、自動車リース関連、ケミカル、パーキング、機械工具販売、合成樹脂、その他に分けられている。各セグメントの2020年3月期の売上高(内部売上高消去後の金額)は自動車リース関連49,979百万円(構成比50.3%)、ケミカル11,647百万円(同11.7%)、パーキング5,725百万円(同5.8%)、機械工具販売24,671百万円(同24.8%)、合成樹脂7,013百万円(同7.1%)、その他263百万円(同0.3%)となっている。またセグメント別2020年3月期の営業利益(同)は、自動車リース関連4,379百万円(同63.7%)、ケミカル1,366百万円(同19.9%)、パーキング724百万円(同10.5%)、機械工具販売317百万円(同4.6%)、合成樹脂268百万円(同3.9%)、その他178百万円の損失(同-2.6%)であった。
(1) 自動車リース関連事業
このセグメントはさらに以下のようなサブセグメントに分けられる。
a) オートリース
トヨタレンタリースやオリックス<8591>などと同様に、自動車のリースを行う事業。したがって競合他社は多いが、特色としては比較的大型車(4トン以上)の取扱いが少ない。またメンテナンス部門を有していることから、メンテナンス付きで受注する場合も多い。リースは一度受注すると数年間継続することから、比較的安定した部門である。
b) 自動車メンテナンス受託
全国約8,500の自動車整備工場と提携し、他のリース会社からのメンテナンス契約を受託するもの。この部門に計上される売上高は他社から受託したものだけで、自社リースに付随したメンテナンス分はオートリース売上高に含まれる。
c) 車両販売
リース満了車両や法人車両などを買い取り、中古車販売を行う事業。販売について現状は国内オートオークションでの売却が中心となっている。今後、収益増強のために販売方法の多様化を図っていくが、まずその足がかりとして2016年10月にICHINEN AUTOS (N.Z.) LIMITEDを設立した。
d) 燃料販売
石油元売各社から発行されるガソリンスタンド(GS)用の給油カードを主に販売する事業。車両1台に対して1枚のカードが発行されるが、販売先は必ずしも同社のリース先とは限らない。ガソリンの販売価格は同社が決定し全国一律価格で提供される。顧客にとっては、全国の支店や事業所等での利用を同一価格で一括請求してもらえるため、業務効率の改善につながるメリットがある。なお同社の売上高として計上されているのは、末端販売金額から仕入金額を差引いた分だけである。
e) 車体修理管理サービス
主に鈑金修理の斡旋を行う事業。損害保険会社出身のアジャスター(損害査定士)と呼ばれる社員が、顧客からの修理依頼に基づいて適正価格の見積もりを行い、全国各地の鈑金工場と交渉を行うもの。引取手数料無料、代車の無料手配、修理箇所の永久保証などのサービスを付加し他社との差別化を図っている。
各サブセグメントの詳細売上高は開示されていないが、部門売上高に占める大体の比率は、リースが約72%、メンテナンスが約23%、燃料販売が約4%、残りがその他となっている。
(2) ケミカル事業
主力製品は、プロ向けケミカル(潤滑剤、防錆剤、各種洗浄剤、補修塗料等)。そのほかには発電用大型ボイラー及び船舶エンジン向け燃料添加剤、一般消費者向けケミカル(自動車用クリンビュー等)、特殊ケミカル(ゴム、エラストマーなどの難密着素材へのコーティングや各種OA部品向けケミカル製品等)などを扱っている。部門の約76%が自社製品で残り約24%が仕入商品であるため、部門の粗利率は高い(30~50%)。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)
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