＜話題の焦点＞＝今年最大の大型上場、リクルートＨＤ１０月にも市場１部へ

　情報・人材サービス大手のリクルートホールディングスが６月にも上場申請、１０月に市場第１部に上場する見込み。時価総額は１兆円を超すとみられ、４月の西武ホールディングス<9024.T>を上回り今年最大、昨年７月のサントリー食品インターナショナル<2587.T>に次ぐ大型上場になる。同社は香港の人材紹介会社を完全子会社化するなど、Ｍ＆Ａ（企業の合併・買収）を中心に海外事業を強化しており、資金調達を多様化することが上場の目的だ。

　業績も堅調に推移している。１４日に発表した前１４年３月期の連結決算は海外事業が伸び、売上高が前の期比１４％増の１兆１９１５億円と過去最高になった。事業拡大のための投資負担や相次ぐ企業買収に伴うのれん償却額の増加で、営業利益は６％減の１１７４億円、純利益約９％減の６５４億円と小幅ながら減益になったが、今１５年３月期も売上高は前期比８％増の１兆２９００億円を見込むなど、事業規模拡大が続く。

　さらに、株式上場に伴う調達資金をＭ＆Ａなど成長投資に充当することで、事業拡大が加速するとの期待が強い。まずはリクルートＨＤ株式上場で、含み益拡大というかたちでストレートにメリットを受ける大株主をチェックしておきたい。

◆リクルートＨＤ大株主

銘柄（コード）　　　　保有株数（保有比率）
大日印<7912.T>　　　　３２０万株（５．３２％）
凸版印<7911.T>　　　　３２０万株（５．３２％）
三井物産<8031.T>　　　３００万株（４．９９％）
電通<4324.T>　　　　　３００万株（４．９９％）
日本テレＨＤ<9404.T>　１１１万１０００株（１．８％）
博報堂ＤＹ<2433.T>　　　６０万株（１．０％）
フジＨＤ<4676.T>　　　　３０万株（０．５％）

※１２年３月末現在


出所：株経通信（株式会社みんかぶ）