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*14:01JST TKP Research Memo(1):2025年2月期上期は貸会議室及び宿泊ともに好調に推移し2ケタ増収
■要約
ティーケーピー<3479>(以下、TKP)は、貸会議室ビジネスを起点とした「空間再生流通事業」を展開している。不動産オーナーから遊休不動産等を大口(割安)で仕入れ、会議室や宴会場などに「空間」を「再生」し、それを法人に小口で販売・シェアリングを行う独自のビジネスモデルに特徴がある。遊休不動産の有効活用を図りたい不動産オーナーと、低コストで効率的に会議室を利用したい法人のニーズを結び付けるところに新たな市場を創出し、高い成長性を実現してきた。国内の主要都市に267拠点・2,103室(16.0万坪)と幅広く展開し、顧客基盤は3万社以上に上る
(2024年8月末時点)。
2021年2月期以降、コロナ禍の影響により業績は一旦後退し、新規出店等も抑えてきたが、足元業績はコロナ禍前の水準に戻っており、事業拡大に向けた出店再開・大型増床、コロナ禍収束後(以下、アフターコロナ)を見据えた基盤強化など、成長回帰に向けて順調に動いている。
1. 2025年2月期上期の連結業績
2025年2月期上期の連結業績は、売上高が前年同期比14.3%増の20,280百万円、営業利益が同0.9%減の2,733百万円と増収減益となった。売上高は、貸会議室需要の回復やホテル稼働の好調維持により、コロナ禍前を上回る水準に伸長した。重視するKPIである「坪当たり売上高」は、稼働率の向上や料飲売上高の伸びなどで高水準を確保し、業績の底上げに寄与した。また、宿泊売上高についても、好調なインバウンドの取り込みや新規ホテルのオープンなどにより過去最高を継続更新した。一方、損益面では、戦略的な人件費増やM&A関連費用などによりわずかに営業減益となった。活動面では、内装工事等を手掛けるリリカラ<9827>の連結子会社化をはじめ、ノバレーゼ<9160>(ブライダル事業等)やAPAMAN<8889>(賃貸関連サービス等)との業務提携契約を相次いで締結するなど、新たな事業領域の創出に向けて体制を整えた。
2. 2025年2月期の連結業績見通し
2025年2月期の連結業績については、リリカラの連結化等を踏まえ、期初予想を増額修正した。売上高を前期比69.7%増の62,000百万円(修正幅:17,000百万円増)、営業利益を同77.5%増の8,200百万円(修正幅:850百万円増)と大幅な増収増益により、過去最高業績(親会社株主に帰属する当期純利益(以下、最終利益)を除く)
を見込んでいる。売上高は、引き続き新規出店・既存施設の増床推進や懇親会需要への対応、インバウンド需要の取り込みなどが増収に寄与すると見ている。損益面でも、事業拡大に向けた体制づくりへの先行費用が想定されるものの、増収や収益力の強化により大幅な増益を見込む。
3. 中期経営計画同社は、2023年2月にリージャス事業の売却に踏み切ったことや貸会議室及び懇親会需要の回復が進んできたこと、仕入れ環境も追い風に向かっていることを踏まえ、アフターコロナを見据えた中期経営計画(3ヶ年)を推進し半分(1年半)が経過した。貸会議室の床面積を積極拡大しながら周辺事業を取り込み、シェアの拡大と対象市場の拡張を図るとともに、経営効率の最適化にも注力する方針だ。最終年度である2026年2月期の目標数値については、リリカラの連結効果(シナジー創出を含む)や新規事業の寄与を織り込むべく見直しを精査中であるが、営業利益100億円は達成したい意向だ。
■Key Points
・2025年2月期上期は貸会議室及び宿泊ともに好調に推移し2ケタ増収
・リリカラの連結化をはじめ、相次ぐ業務提携などにより新たな事業領域の創出に向けた体制を整備
・2025年2月期の業績予想を増額修正し、過去最高業績(最終利益を除く)を見込む
・中期経営計画では、貸会議室の床面積を積極拡大しながら付加価値を高め、シェア拡大と対象領域の拡張を図り、過去最高の業績更新を目指す
(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田郁夫) <YS>
ティーケーピー<3479>(以下、TKP)は、貸会議室ビジネスを起点とした「空間再生流通事業」を展開している。不動産オーナーから遊休不動産等を大口(割安)で仕入れ、会議室や宴会場などに「空間」を「再生」し、それを法人に小口で販売・シェアリングを行う独自のビジネスモデルに特徴がある。遊休不動産の有効活用を図りたい不動産オーナーと、低コストで効率的に会議室を利用したい法人のニーズを結び付けるところに新たな市場を創出し、高い成長性を実現してきた。国内の主要都市に267拠点・2,103室(16.0万坪)と幅広く展開し、顧客基盤は3万社以上に上る
(2024年8月末時点)。
2021年2月期以降、コロナ禍の影響により業績は一旦後退し、新規出店等も抑えてきたが、足元業績はコロナ禍前の水準に戻っており、事業拡大に向けた出店再開・大型増床、コロナ禍収束後(以下、アフターコロナ)を見据えた基盤強化など、成長回帰に向けて順調に動いている。
1. 2025年2月期上期の連結業績
2025年2月期上期の連結業績は、売上高が前年同期比14.3%増の20,280百万円、営業利益が同0.9%減の2,733百万円と増収減益となった。売上高は、貸会議室需要の回復やホテル稼働の好調維持により、コロナ禍前を上回る水準に伸長した。重視するKPIである「坪当たり売上高」は、稼働率の向上や料飲売上高の伸びなどで高水準を確保し、業績の底上げに寄与した。また、宿泊売上高についても、好調なインバウンドの取り込みや新規ホテルのオープンなどにより過去最高を継続更新した。一方、損益面では、戦略的な人件費増やM&A関連費用などによりわずかに営業減益となった。活動面では、内装工事等を手掛けるリリカラ<9827>の連結子会社化をはじめ、ノバレーゼ<9160>(ブライダル事業等)やAPAMAN<8889>(賃貸関連サービス等)との業務提携契約を相次いで締結するなど、新たな事業領域の創出に向けて体制を整えた。
2. 2025年2月期の連結業績見通し
2025年2月期の連結業績については、リリカラの連結化等を踏まえ、期初予想を増額修正した。売上高を前期比69.7%増の62,000百万円(修正幅:17,000百万円増)、営業利益を同77.5%増の8,200百万円(修正幅:850百万円増)と大幅な増収増益により、過去最高業績(親会社株主に帰属する当期純利益(以下、最終利益)を除く)
を見込んでいる。売上高は、引き続き新規出店・既存施設の増床推進や懇親会需要への対応、インバウンド需要の取り込みなどが増収に寄与すると見ている。損益面でも、事業拡大に向けた体制づくりへの先行費用が想定されるものの、増収や収益力の強化により大幅な増益を見込む。
3. 中期経営計画同社は、2023年2月にリージャス事業の売却に踏み切ったことや貸会議室及び懇親会需要の回復が進んできたこと、仕入れ環境も追い風に向かっていることを踏まえ、アフターコロナを見据えた中期経営計画(3ヶ年)を推進し半分(1年半)が経過した。貸会議室の床面積を積極拡大しながら周辺事業を取り込み、シェアの拡大と対象市場の拡張を図るとともに、経営効率の最適化にも注力する方針だ。最終年度である2026年2月期の目標数値については、リリカラの連結効果(シナジー創出を含む)や新規事業の寄与を織り込むべく見直しを精査中であるが、営業利益100億円は達成したい意向だ。
■Key Points
・2025年2月期上期は貸会議室及び宿泊ともに好調に推移し2ケタ増収
・リリカラの連結化をはじめ、相次ぐ業務提携などにより新たな事業領域の創出に向けた体制を整備
・2025年2月期の業績予想を増額修正し、過去最高業績(最終利益を除く)を見込む
・中期経営計画では、貸会議室の床面積を積極拡大しながら付加価値を高め、シェア拡大と対象領域の拡張を図り、過去最高の業績更新を目指す
(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田郁夫) <YS>
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