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芙蓉総合リースのニュース
*13:01JST 芙蓉リース Research Memo(1):2024年3月期上期も成長領域が順調に拡大し過去最高益(上期ベース)を更新
■要約
芙蓉総合リース<8424>は、1969年に(株)富士銀行(現 (株)みずほ銀行)や丸紅飯田(株)(現 丸紅<8002>)など芙蓉グループ6社にて設立された総合リース会社である。「不動産」や「エネルギー環境」などに強みがあり、年間の契約実行高は1兆5,308億円(2023年3月期実績)、営業資産残高は2兆8,144億円に上る(2023年9月末現在)。「不動産」「エネルギー環境」など戦略分野に位置付けた事業分野の営業資産が着実に増加していることに加え、M&AによるBPOサービス※の機能充実などにより、業績は順調に拡大してきた。2023年3月期から中期経営計画「Fuyo Shared Value 2026」(5ヶ年)がスタートし、「社会課題の解決」と「経済価値」の同時実現による持続的な成長を目指している。
※ビジネス・プロセス・アウトソーシングの略。顧客企業の業務プロセスの一部を受託することで、業務改善や効率化に貢献するサービスのこと。
1. 2024年3月期上期決算の概要
2024年3月期上期の業績は、営業利益が前年同期比3.0%増の278億円、経常利益が同6.8%増の332億円、親会社株主に帰属する四半期純利益が同13.5%増の230億円と各段階利益で増益となり、過去最高益(上期ベース)を更新した。事業本来の業績を示す「差引利益」が、「エネルギー環境」や「不動産」「航空機」といった成長ドライバーの伸びにより、同16.6%増の621億円と順調に拡大した。事業分野別の経常利益を見ると、「エネルギー環境」が資金コスト計上の一部先行により一旦減益となったものの、「モビリティ」「不動産」「航空機」がそれぞれ伸びており、実態としては成長領域を中心にバランスの取れた利益成長が続いている。また、活動面についても、専門性の高いパートナー各社(海外を含む)との協業やグループ内連携など、各方面で将来に向けた取り組みが進展した。
2. 2024年3月期の業績予想
2024年3月期の業績について同社は、期初予想を据え置き、売上高を前期比1.6%増の7,000億円、営業利益を同10.5%増の570億円、経常利益を同7.2%増の640億円、親会社株主に帰属する当期純利益を同10.4%増の430億円と増収増益を見込むとともに、上場以来の連続増配を予想している。引き続き好調な「不動産」「航空機」「エネルギー環境」や、需要が拡大している「BPO/ICT」の伸び(ノンアセット収益の拡大)などが増益に寄与する想定である。ROAについても、収益性を重視したアセットコントロールやノンアセット収益の拡大により改善を図る。
3. 中期経営計画
2023年3月期よりスタートした中期経営計画「Fuyo Shared Value 2026」(5ヶ年)については、企業価値と社会価値の同時実現により持続的な成長を実現する戦略がベースとなっている。経営目標についても財務、非財務の両方の項目を掲げている。1) 社会的な地殻変動を捉えた戦略的成長を目指すライジングトランスフォーメーション(以下、RT)分野(モビリティ、サーキュラーエコノミー)、2) 市場トレンドを捉えた加速度的成長を目指すアクセラレーティングトランスフォーメーション(以下、AT)分野(エネルギー環境、BPO/ICT、ヘルスケア)、3)中核分野の安定的成長を目指すグロウイングパフォーマンス(以下、GP)分野(不動産、航空機)を成長ドライバーとしたうえで、マーケットの拡大・創出が見込まれるRT及びAT分野へ経営資源を集中投下する。GP分野については差別化による収益性の向上を図る戦略である。財務目標は、経常利益750億円、ROA2.5%、自己資本比率13%~15%、ROE10%以上を目指す。非財務目標は、環境(脱炭素社会、循環型社会)、社会とひと、人材投資を中心に取り組むべき項目を設定している。
■Key Points
・2024年3月期上期も成長領域が順調に拡大し、各段階利益(上期ベース)で過去最高益を更新
・活動面でも、海外を含むパートナー各社との協業により、各方面で将来に向けた取り組みが進展
・2024年3月期の業績予想は期初予想を据え置き、通期でも過去最高益の連続更新、並びに上場以来の連続増配を見込む
・2023年3月期より中期経営計画「Fuyo Shared Value 2026」をスタート。ひとの成長と対話を通じた「社会課題の解決」と「経済価値」の同時実現による持続的な成長を目指す
(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田郁夫)
<SI>
芙蓉総合リース<8424>は、1969年に(株)富士銀行(現 (株)みずほ銀行)や丸紅飯田(株)(現 丸紅<8002>)など芙蓉グループ6社にて設立された総合リース会社である。「不動産」や「エネルギー環境」などに強みがあり、年間の契約実行高は1兆5,308億円(2023年3月期実績)、営業資産残高は2兆8,144億円に上る(2023年9月末現在)。「不動産」「エネルギー環境」など戦略分野に位置付けた事業分野の営業資産が着実に増加していることに加え、M&AによるBPOサービス※の機能充実などにより、業績は順調に拡大してきた。2023年3月期から中期経営計画「Fuyo Shared Value 2026」(5ヶ年)がスタートし、「社会課題の解決」と「経済価値」の同時実現による持続的な成長を目指している。
※ビジネス・プロセス・アウトソーシングの略。顧客企業の業務プロセスの一部を受託することで、業務改善や効率化に貢献するサービスのこと。
1. 2024年3月期上期決算の概要
2024年3月期上期の業績は、営業利益が前年同期比3.0%増の278億円、経常利益が同6.8%増の332億円、親会社株主に帰属する四半期純利益が同13.5%増の230億円と各段階利益で増益となり、過去最高益(上期ベース)を更新した。事業本来の業績を示す「差引利益」が、「エネルギー環境」や「不動産」「航空機」といった成長ドライバーの伸びにより、同16.6%増の621億円と順調に拡大した。事業分野別の経常利益を見ると、「エネルギー環境」が資金コスト計上の一部先行により一旦減益となったものの、「モビリティ」「不動産」「航空機」がそれぞれ伸びており、実態としては成長領域を中心にバランスの取れた利益成長が続いている。また、活動面についても、専門性の高いパートナー各社(海外を含む)との協業やグループ内連携など、各方面で将来に向けた取り組みが進展した。
2. 2024年3月期の業績予想
2024年3月期の業績について同社は、期初予想を据え置き、売上高を前期比1.6%増の7,000億円、営業利益を同10.5%増の570億円、経常利益を同7.2%増の640億円、親会社株主に帰属する当期純利益を同10.4%増の430億円と増収増益を見込むとともに、上場以来の連続増配を予想している。引き続き好調な「不動産」「航空機」「エネルギー環境」や、需要が拡大している「BPO/ICT」の伸び(ノンアセット収益の拡大)などが増益に寄与する想定である。ROAについても、収益性を重視したアセットコントロールやノンアセット収益の拡大により改善を図る。
3. 中期経営計画
2023年3月期よりスタートした中期経営計画「Fuyo Shared Value 2026」(5ヶ年)については、企業価値と社会価値の同時実現により持続的な成長を実現する戦略がベースとなっている。経営目標についても財務、非財務の両方の項目を掲げている。1) 社会的な地殻変動を捉えた戦略的成長を目指すライジングトランスフォーメーション(以下、RT)分野(モビリティ、サーキュラーエコノミー)、2) 市場トレンドを捉えた加速度的成長を目指すアクセラレーティングトランスフォーメーション(以下、AT)分野(エネルギー環境、BPO/ICT、ヘルスケア)、3)中核分野の安定的成長を目指すグロウイングパフォーマンス(以下、GP)分野(不動産、航空機)を成長ドライバーとしたうえで、マーケットの拡大・創出が見込まれるRT及びAT分野へ経営資源を集中投下する。GP分野については差別化による収益性の向上を図る戦略である。財務目標は、経常利益750億円、ROA2.5%、自己資本比率13%~15%、ROE10%以上を目指す。非財務目標は、環境(脱炭素社会、循環型社会)、社会とひと、人材投資を中心に取り組むべき項目を設定している。
■Key Points
・2024年3月期上期も成長領域が順調に拡大し、各段階利益(上期ベース)で過去最高益を更新
・活動面でも、海外を含むパートナー各社との協業により、各方面で将来に向けた取り組みが進展
・2024年3月期の業績予想は期初予想を据え置き、通期でも過去最高益の連続更新、並びに上場以来の連続増配を見込む
・2023年3月期より中期経営計画「Fuyo Shared Value 2026」をスタート。ひとの成長と対話を通じた「社会課題の解決」と「経済価値」の同時実現による持続的な成長を目指す
(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田郁夫)
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