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サンワテクノスのニュース
*12:23JST サンワテクノス Research Memo(3):電機・電子・機械の3部門ともに過去最高売上を更新
■業績動向
2. 部門別、地域別動向
サンワテクノス<8137>は売上高について、取扱商品別に電機・電子・機械の3部門に分けて内訳を開示しているほか、地域別セグメント情報として売上高及び営業利益を開示している。
(1) 部門別売上高の動向
電機部門の主な商材は、ACサーボモータやモーションコントローラ、インバータ、マシンコントローラ、パワーコンディショナなどが挙げられ、主に安川電機の製品を取り扱っている。売上高は、FA業界向けの電機品の販売が減少したものの、半導体製造装置業界向けの電機品や太陽光関連業界向けの制御機器及び電機品、FA業界向けの制御機器の販売が増加したことにより、前期比8.3%増の33,777百万円と過去最高を連続更新した。
電子部門の主な商材は、コンデンサやコネクタ、リレー、スイッチなどの一般電子部品のほか、ファンモーターやステッピングモーター、LED、電源装置など多岐にわたっている。売上高は、半導体関連業界向けの電子部品が後半失速し減少したものの、FA業界向けの電子部品及び電子機器、車載業界向け及びアミューズメント関連業界向けの電子部品の販売が増加し、前期比18.3%増の135,590百万円と過去最高を連続更新した。
機械部門の主な商材は、安川電機のロボットのほか搬送装置や減速機などが挙げられる。売上高は、FPD関連業界向けの搬送装置や生活用品業界向けの設備機器の販売が減少したものの、自動車関連業界向けや半導体製造装置業界向けロボットの販売が大きく伸長し、前期比36.0%増の11,646百万円と過去最高を4期ぶりに更新した。
(2) セグメント別売上高・利益動向
日本の売上高は前期比15.5%増の133,712百万円、営業利益は同75.6%増の5,354百万円と過去最高を更新した。半導体製造装置関連業界向けの電機品、太陽光関連業界向けの制御機器、FA業界向けの制御機器及び電子部品、車載業界向けの電子部品、自動車関連業界向けの産業用ロボットの販売が増加した一方で、FPD関連業界向けの搬送装置が減少した。増収効果に為替の円安効果も加わったことにより、営業利益率は前期の2.6%から4.0%に上昇した。
新たな取り組みとして新規顧客の開拓と既存顧客との取引深耕を目的に、顧客業界ごとに最適な製品・ソリューションを提案するための地域横断型の専門営業組織「顧客セグメントチーム」を2022年4月に立ち上げた。専門的な技術知識が必要とされる分野(半導体製造装置、FA装置等)において営業活動を推進した結果、超大手企業のアカウント開設に成功するなど、取り組みの成果が早速出始めている。まだ取引額としては小さいものの、今後の収益貢献が期待される。また、地域密着型の営業を推進するため2019年から取り組み始めたスマート営業所※についても顧客から高い評価を受けており、販売アイテムが広がるなど取引深耕につながっているようで、2022年9月には国内で6拠点目となる滋賀営業所(滋賀県彦根市)を開設した。
※スマート営業所とは、営業スタッフ(2名程度)だけで構成する小規模営業所を指す。地方の中小都市に点在している優良顧客との関係をより強固なものとし取引深耕を図るほか、新規顧客の開拓も目的としている。事務スタッフは置かず、内勤業務は遠隔地にある支店でサポートする。2019年以降、国内では四国営業所(愛媛県)、長岡営業所(新潟県)、甲府営業所(山梨県)、金沢営業所(石川県)、北九州営業所(福岡県)を開設している。
アジアの売上高は前期比23.3%増の64,364百万円、営業利益は同34.1%増の2,581百万円と過去最高を更新した。太陽光関連業界向けの電機品、FA業界向け及び車載業界向けの電子部品、半導体関連業界向け電子機器の販売が増加し、FA業界向けの電機品や半導体関連業界向けの電子部品の販売減をカバーした。アジアの売上の7割強を占める中国については、ロックダウンの影響等により、現地日系企業向けの売上が減少したものの、太陽光関連業界向けの好調によりカバーし前期比19.6%増となった。また、中国以外のアジア向けについてもサプライチェーンリスクの高まりによる顧客の生産拠点見直しの動きが活発化し、グローバルSCMソリューション事業※の売上高が増加したこともあって同31.6%増となった。なお、中国でも2022年9月に青島(山東省)、同年11月に常州(江蘇省)、武漢(湖北省)、2023年3月に成都(四川省)に相次いでスマート営業所を開設し、各地域での営業強化に取り組んだ。
※グローバルSCMソリューション事業とは、同社のグローバルネットワークを活用して、顧客企業が自身で行っている資材の調達・物流等を代行するサービスである。コロナ禍で部材の調達が困難となるなどサプライチェーンリスクが顕在化したこともあって、同サービスを利用する企業が増加している。また、製造拠点を移転する際にも取引先との調整が煩雑となるため、同サービスを利用するケースが増えている。顧客にとっては調達コストの低減やリードタイムの短縮につながるといったメリットも享受できる。
欧米の売上高は前期比14.5%増の7,112百万円と2ケタ増収となったものの、輸送費高騰の影響により営業損失48百万円(前期は108百万円の損失)を計上した。売上高は、生活用品業界向けの設備機器の販売が減少したものの、EV関連の自動車設備の自動化投資及びFA業界向けの電子部品の販売が増加したほか、EV関連設備の自動化投資が増加した。なお、2022年12月より欧州企業が製造するにおいセンサーや3D超音波センサー、スイッチギアの国内販売代理店となり、取り扱いを開始している。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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2. 部門別、地域別動向
サンワテクノス<8137>は売上高について、取扱商品別に電機・電子・機械の3部門に分けて内訳を開示しているほか、地域別セグメント情報として売上高及び営業利益を開示している。
(1) 部門別売上高の動向
電機部門の主な商材は、ACサーボモータやモーションコントローラ、インバータ、マシンコントローラ、パワーコンディショナなどが挙げられ、主に安川電機の製品を取り扱っている。売上高は、FA業界向けの電機品の販売が減少したものの、半導体製造装置業界向けの電機品や太陽光関連業界向けの制御機器及び電機品、FA業界向けの制御機器の販売が増加したことにより、前期比8.3%増の33,777百万円と過去最高を連続更新した。
電子部門の主な商材は、コンデンサやコネクタ、リレー、スイッチなどの一般電子部品のほか、ファンモーターやステッピングモーター、LED、電源装置など多岐にわたっている。売上高は、半導体関連業界向けの電子部品が後半失速し減少したものの、FA業界向けの電子部品及び電子機器、車載業界向け及びアミューズメント関連業界向けの電子部品の販売が増加し、前期比18.3%増の135,590百万円と過去最高を連続更新した。
機械部門の主な商材は、安川電機のロボットのほか搬送装置や減速機などが挙げられる。売上高は、FPD関連業界向けの搬送装置や生活用品業界向けの設備機器の販売が減少したものの、自動車関連業界向けや半導体製造装置業界向けロボットの販売が大きく伸長し、前期比36.0%増の11,646百万円と過去最高を4期ぶりに更新した。
(2) セグメント別売上高・利益動向
日本の売上高は前期比15.5%増の133,712百万円、営業利益は同75.6%増の5,354百万円と過去最高を更新した。半導体製造装置関連業界向けの電機品、太陽光関連業界向けの制御機器、FA業界向けの制御機器及び電子部品、車載業界向けの電子部品、自動車関連業界向けの産業用ロボットの販売が増加した一方で、FPD関連業界向けの搬送装置が減少した。増収効果に為替の円安効果も加わったことにより、営業利益率は前期の2.6%から4.0%に上昇した。
新たな取り組みとして新規顧客の開拓と既存顧客との取引深耕を目的に、顧客業界ごとに最適な製品・ソリューションを提案するための地域横断型の専門営業組織「顧客セグメントチーム」を2022年4月に立ち上げた。専門的な技術知識が必要とされる分野(半導体製造装置、FA装置等)において営業活動を推進した結果、超大手企業のアカウント開設に成功するなど、取り組みの成果が早速出始めている。まだ取引額としては小さいものの、今後の収益貢献が期待される。また、地域密着型の営業を推進するため2019年から取り組み始めたスマート営業所※についても顧客から高い評価を受けており、販売アイテムが広がるなど取引深耕につながっているようで、2022年9月には国内で6拠点目となる滋賀営業所(滋賀県彦根市)を開設した。
※スマート営業所とは、営業スタッフ(2名程度)だけで構成する小規模営業所を指す。地方の中小都市に点在している優良顧客との関係をより強固なものとし取引深耕を図るほか、新規顧客の開拓も目的としている。事務スタッフは置かず、内勤業務は遠隔地にある支店でサポートする。2019年以降、国内では四国営業所(愛媛県)、長岡営業所(新潟県)、甲府営業所(山梨県)、金沢営業所(石川県)、北九州営業所(福岡県)を開設している。
アジアの売上高は前期比23.3%増の64,364百万円、営業利益は同34.1%増の2,581百万円と過去最高を更新した。太陽光関連業界向けの電機品、FA業界向け及び車載業界向けの電子部品、半導体関連業界向け電子機器の販売が増加し、FA業界向けの電機品や半導体関連業界向けの電子部品の販売減をカバーした。アジアの売上の7割強を占める中国については、ロックダウンの影響等により、現地日系企業向けの売上が減少したものの、太陽光関連業界向けの好調によりカバーし前期比19.6%増となった。また、中国以外のアジア向けについてもサプライチェーンリスクの高まりによる顧客の生産拠点見直しの動きが活発化し、グローバルSCMソリューション事業※の売上高が増加したこともあって同31.6%増となった。なお、中国でも2022年9月に青島(山東省)、同年11月に常州(江蘇省)、武漢(湖北省)、2023年3月に成都(四川省)に相次いでスマート営業所を開設し、各地域での営業強化に取り組んだ。
※グローバルSCMソリューション事業とは、同社のグローバルネットワークを活用して、顧客企業が自身で行っている資材の調達・物流等を代行するサービスである。コロナ禍で部材の調達が困難となるなどサプライチェーンリスクが顕在化したこともあって、同サービスを利用する企業が増加している。また、製造拠点を移転する際にも取引先との調整が煩雑となるため、同サービスを利用するケースが増えている。顧客にとっては調達コストの低減やリードタイムの短縮につながるといったメリットも享受できる。
欧米の売上高は前期比14.5%増の7,112百万円と2ケタ増収となったものの、輸送費高騰の影響により営業損失48百万円(前期は108百万円の損失)を計上した。売上高は、生活用品業界向けの設備機器の販売が減少したものの、EV関連の自動車設備の自動化投資及びFA業界向けの電子部品の販売が増加したほか、EV関連設備の自動化投資が増加した。なお、2022年12月より欧州企業が製造するにおいセンサーや3D超音波センサー、スイッチギアの国内販売代理店となり、取り扱いを開始している。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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