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*14:57JST ミガロHD Research Memo(7):2029年3月期にDX不動産事業だけで売上高1,000億円超を目指す
■ミガロホールディングス<5535>の中長期の成長戦略
顔認識を含むDX推進事業では2027年3月期に売上高50億円、DX不動産事業では「ドミナント戦略による参入障壁の構築」と「顔認証によるマンション販売の差別化」をさらに推進し、2029年3月期に売上高1,000億円を目指す。
また、飛躍的な成長に向けて、M&Aについても機動的に検討し積極的に推進する方針だ。M&Aの対象企業に関しては、取得価額がEBITDAの5倍以内であることを基本とし、ITエンジニアやノウハウを有しているものの、経営戦略やマーケティングなど、経営ノウハウに弱みのある企業をターゲットとしている。同社ではM&A仲介会社を利用しないリファラルM&Aを積極的に活用しており、取得費用を抑えた効率的なM&Aによる成長加速を実現している。今後もパートナーシップを広げながら対象企業を検討する方針だ。
DX推進事業においては、DX不動産事業を通じて確立したDXノウハウをコアコンピタンスとして、顔認証サービスとクラウドインテグレーションの拡大に注力する。DX不動産事業においては、都心に特化した投資用新築マンションと居住用新築マンションに顔認証プラットフォーム「FreeiD」を導入することで、資産価値を高めて顧客ニーズを捉えるとともに、DXによるマーケティングを強化し、さらなる成長を図る。同社の中長期の成長戦略においては、顔認証プラットフォーム「FreeiD」の拡大、システムインテグレーション事業での新規案件獲得増加による成長、ミガロ不動産経済圏の拡大が重要な要素となるだろう。また、同社は2025年3月期と2026年3月期の2年間を、人材と開発システムへの積極的な投資期間と位置付けていることから、2027年3月期からの急成長に期待したい。
顔認証については、マンション、オフィス、ゴルフ場、保育園、物流施設、工事現場のほか、東京ドームや東京ディズニーランドなど、国内の様々な施設において導入が進んでおり、2025年には大阪メトロの全駅に顔認証ゲートが設置されることが決定している。このような環境下で、同社の顔認証プラットフォーム「FreeiD」は、東京タワーで導入されているほか、三菱地所レジデンスや野村不動産など大手デベロッパーでも導入が進んでおり、今後、大手及び中堅デベロッパーでの導入をさらに加速させる考えだ。加えて、同社はDX不動産事業でデベロッパー事業も展開していることから、顔認証をトータルでサービス提供できるという強みがある。マンションのエントランスだけ顔認証で開錠可能なサービスを提供する事業者は存在するが、同社のように、エントランス、駐車場などの共用部から宅配ボックス、メールボックス、エレベーター、住戸ドアに至る専用部まで、すべて顔認証で開錠可能なサービスを提供できるのは現時点で同社のみであり、この強みを生かしていく。また、マンションやオフィスの導入に留まらず、様々な業種業態の企業からの依頼が増加しており、2024年2月には、「サンガスタジアム by KYOCERA」で顔認証決済サービス「FreeiD Pay」の実証事業がスタートした。施設内のゲート、施設内の教育施設、カフェでも使用可能であり、顔認証プラットフォームにおけるマネタイズの準備が整ってきていると弊社では見ている。業務販売提携先としては、三菱地所、ユアサ商事<8074>、大崎電気工業<6644>などがあり、各企業の得意領域に顔認証サービスを販売していく提携を結んでいる。
システムインテグレーション事業での新規案件獲得増加による成長については、顔認証プラットフォーム「FreeiD」の活用とクラウドインテグレーション・システム開発により足元でも新規案件の受注が増加している。2024年3月期の売上高の飛躍的な成長にも寄与しており、同社の中長期的な成長においても重要な存在である。同事業は開発スタッフが事業遂行の基礎となることから、人材育成を強化するとともに、新卒・中途採用及びM&Aによる人材確保を行い、旺盛な受注に対応できる体制を構築していく。
ミガロDX不動産経済圏の拡大については、見込み客となるDX不動産会員数が重要な指標である。DX不動産会員数がストックデータとして拡大することで、ミガログループDX不動産経済圏が拡大していく仕組みだからだ。不動産会員数は2024年3月期末時点で166,256人となり、前期末比7,196人増加と順調に伸長した。不動産投資型クラウドファンディング「Rimple」や不動産情報サイト「不動産投資Times」など、顧客ニーズに合わせたプラットフォームを展開することで集客を図っている。今後、同社が培ってきた不動産事業におけるDXを生かしたマーケティングの強化により、ミガログループDX不動産経済圏のさらなる拡大が期待される。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 茂木稜司)
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顔認識を含むDX推進事業では2027年3月期に売上高50億円、DX不動産事業では「ドミナント戦略による参入障壁の構築」と「顔認証によるマンション販売の差別化」をさらに推進し、2029年3月期に売上高1,000億円を目指す。
また、飛躍的な成長に向けて、M&Aについても機動的に検討し積極的に推進する方針だ。M&Aの対象企業に関しては、取得価額がEBITDAの5倍以内であることを基本とし、ITエンジニアやノウハウを有しているものの、経営戦略やマーケティングなど、経営ノウハウに弱みのある企業をターゲットとしている。同社ではM&A仲介会社を利用しないリファラルM&Aを積極的に活用しており、取得費用を抑えた効率的なM&Aによる成長加速を実現している。今後もパートナーシップを広げながら対象企業を検討する方針だ。
DX推進事業においては、DX不動産事業を通じて確立したDXノウハウをコアコンピタンスとして、顔認証サービスとクラウドインテグレーションの拡大に注力する。DX不動産事業においては、都心に特化した投資用新築マンションと居住用新築マンションに顔認証プラットフォーム「FreeiD」を導入することで、資産価値を高めて顧客ニーズを捉えるとともに、DXによるマーケティングを強化し、さらなる成長を図る。同社の中長期の成長戦略においては、顔認証プラットフォーム「FreeiD」の拡大、システムインテグレーション事業での新規案件獲得増加による成長、ミガロ不動産経済圏の拡大が重要な要素となるだろう。また、同社は2025年3月期と2026年3月期の2年間を、人材と開発システムへの積極的な投資期間と位置付けていることから、2027年3月期からの急成長に期待したい。
顔認証については、マンション、オフィス、ゴルフ場、保育園、物流施設、工事現場のほか、東京ドームや東京ディズニーランドなど、国内の様々な施設において導入が進んでおり、2025年には大阪メトロの全駅に顔認証ゲートが設置されることが決定している。このような環境下で、同社の顔認証プラットフォーム「FreeiD」は、東京タワーで導入されているほか、三菱地所レジデンスや野村不動産など大手デベロッパーでも導入が進んでおり、今後、大手及び中堅デベロッパーでの導入をさらに加速させる考えだ。加えて、同社はDX不動産事業でデベロッパー事業も展開していることから、顔認証をトータルでサービス提供できるという強みがある。マンションのエントランスだけ顔認証で開錠可能なサービスを提供する事業者は存在するが、同社のように、エントランス、駐車場などの共用部から宅配ボックス、メールボックス、エレベーター、住戸ドアに至る専用部まで、すべて顔認証で開錠可能なサービスを提供できるのは現時点で同社のみであり、この強みを生かしていく。また、マンションやオフィスの導入に留まらず、様々な業種業態の企業からの依頼が増加しており、2024年2月には、「サンガスタジアム by KYOCERA」で顔認証決済サービス「FreeiD Pay」の実証事業がスタートした。施設内のゲート、施設内の教育施設、カフェでも使用可能であり、顔認証プラットフォームにおけるマネタイズの準備が整ってきていると弊社では見ている。業務販売提携先としては、三菱地所、ユアサ商事<8074>、大崎電気工業<6644>などがあり、各企業の得意領域に顔認証サービスを販売していく提携を結んでいる。
システムインテグレーション事業での新規案件獲得増加による成長については、顔認証プラットフォーム「FreeiD」の活用とクラウドインテグレーション・システム開発により足元でも新規案件の受注が増加している。2024年3月期の売上高の飛躍的な成長にも寄与しており、同社の中長期的な成長においても重要な存在である。同事業は開発スタッフが事業遂行の基礎となることから、人材育成を強化するとともに、新卒・中途採用及びM&Aによる人材確保を行い、旺盛な受注に対応できる体制を構築していく。
ミガロDX不動産経済圏の拡大については、見込み客となるDX不動産会員数が重要な指標である。DX不動産会員数がストックデータとして拡大することで、ミガログループDX不動産経済圏が拡大していく仕組みだからだ。不動産会員数は2024年3月期末時点で166,256人となり、前期末比7,196人増加と順調に伸長した。不動産投資型クラウドファンディング「Rimple」や不動産情報サイト「不動産投資Times」など、顧客ニーズに合わせたプラットフォームを展開することで集客を図っている。今後、同社が培ってきた不動産事業におけるDXを生かしたマーケティングの強化により、ミガログループDX不動産経済圏のさらなる拡大が期待される。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 茂木稜司)
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