ＴＡＳＡＫＩは朝高後に急反落、親会社の保有株式売却に警戒感

　ＴＡＳＡＫＩ＜7968.T＞が朝高後、急反落。１２日の取引終了後、決算発表を行うとともに自社株取得枠の設定を発表した。ただ、親会社による株式売却懸念は強く、朝方の買い一巡後は売りに押される展開となっている。
　同社が発表した１５年１０月期第２四半期（１４年 １１月～１５年４月）の決算は、純利益が２０億３００万円（前年同期比５３．２％増）だった。真珠などジュエリー販売が好調に推移した。今１５年１０月通期の純利益は２４億４０００万円（同２．１倍）と最高益の予想。業績の回復を受け、期末に４０円配当を実施する。
　また、自己株式を除く発行済み株式総数の１７．６３％に相当する３１２万５０００株、１００億円を上限とする取得枠を設定した。ただ、親会社のＯｃｅａｎ　Ｐｅａｒｌ　Ｉｎｖｅｓｔｍｅｎｔは、保有するＡ種優先株式全てを普通株式に転換し１４００万株保有している。ＴＡＳＡＫＩが自己株式の取得を実施した場合、保有株の一部を売却することが表明されているが、今回の自社株買いの全てがＯｃｅａｎ　Ｐｅａｒｌ　Ｉｎｖｅｓｔｍｅｎｔの保有株に充てられたとしても、親会社は依然１０００万株強を保有している計算となる。市場では、売却の可能性がある株式が大量に存在することが懸念されている。

ＴＡＳＡＫＩの株価は１２時５６分現在２９６６円（▼２２９円）


出所：株経通信（株式会社みんかぶ）