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ローランドのニュース
*13:42JST ローランド Research Memo(2):電子楽器メーカーとして幅広い製品・サービスを提供
■会社概要
1. 会社沿革
ローランド<7944>は電子楽器メーカーとして、1972年4月に創業者である梯郁太郎(かけはしいくたろう)氏によって設立された。1973年には国産初のシンセサイザーSH-1000を、1974年には、世界初のタッチ・センス付き電子ピアノEP-30を発売した。その後も、ギターエフェクター、アンプ、電子ドラム、電子管楽器、映像関連製品など事業を拡大するとともに、創業当初から世界展開を進め、海外での売り上げ構成比が90%を超えるグローバルブランドとなっている。1983年には、電子楽器の世界共通規格「MIDI」の誕生に大きく貢献し、後の電子楽器の発展の礎を築いた。1989年には大阪証券取引所(以下、大証)第2部に上場し、1993年には本社を大阪府大阪市北区堂島浜に移転、1998年には東京証券取引所(以下、東証)第2部に上場し、翌年東証・大証1部に上場した。2005年には本社を生産・開発拠点のある静岡県浜松市細江町(現 浜松市浜名区細江町)に移転した。
2014年には東証1部上場を廃止し、2015年にはローランド ディー.ジー.<6789>の保有株式一部売却により、同社を持分法適用の範囲から除外、2018年には子会社であった、ギター関連製品の開発を担うボス(株)を吸収合併した。2020年には東証1部に再上場し、2022年東証市場区分再編に伴いプライム市場へ移行した。なお、同年にはアコースティック・ドラム・メーカーDrum Workshop, Inc.の全株式を取得。また同社直営店舗の第1号店「Roland Store London」をオープンした。2024年7月には、ゴードン・レイゾン氏の代表取締役社長 CEO辞任に伴い、蓑輪雅弘(みのわまさひろ)氏が就任した。
2. 事業内容
同社の主な事業内容は電子楽器の製造販売であり、主な製品には鍵盤楽器・管打楽器・ギター関連機器・クリエーション関連機器&サービス・映像音響機器がある。同社の製品は、主要なカテゴリーにおいて高いシェアを保有している。
(1) 鍵盤楽器
鍵盤楽器では、タッチと音にこだわったデジタルピアノやキーボードなどを展開している。デジタルピアノは、家庭での子どものレッスンに最適なモデルから本格的なグランドピアノまで幅広く、また、コンパクトでスタイリッシュなピアノ、インテリアになじむ家具調のピアノなど、様々なデザインの製品を揃えている。ワイヤレスでスマートフォンやタブレットと接続して連携するなど、電子楽器ならではの楽しみながら上達する方法も提案している。
(2) 管打楽器
管打楽器では、自然な打感と豊かな演奏表現力の電子ドラム「V-Drums」や、管弦楽器、民族楽器、シンセサイザーなど多彩な音色を内蔵し、いつでも気軽に楽しめる新感覚のデジタル管楽器「Aerophoneシリーズ」などを展開している。「V-Drums」はコンパクトで自宅練習に最適なエントリーモデルから、プロのライブステージで活躍し、アコースティック・ドラムのような外観の高性能モデルまで展開している。メッシュ・ヘッド、サウンド・クオリティ、センシング技術などの同社ならではの技術力により、「V-Drums」は電子ドラムの代名詞として市場での高いシェアを維持し続けている。「Aerophone」はリコーダー感覚で楽しめるモデルから、高い演奏表現力を備えたプロ仕様のモデルまでラインナップが充実している。
2022年にはアコースティック・ドラムやパーカッションの世界的なブランドを展開するDrum Workshop, Inc.がグループに加わり、両社の電子とアコースティック技術が融合する次世代のコンバーチブル・ドラムを開発するなど、世界のドラマーに新たな体験価値を提供することを目指している。
(3) ギター関連機器
ギター関連機器では、ギターやベースの音に多彩な効果を加えるエフェクターをはじめ、楽器用アンプ、ギター・シンセサイザーなどの製品を展開している。エフェクターの「BOSSコンパクト・ペダル・シリーズ」は、現在までに累計130機種を超えるモデルを発売しており、世界的に高いブランド力を誇っている。アンプ製品は、ギター用アンプを中心に、キーボード用、電子ドラム用まで様々なモデルを展開している。ギター用アンプは、自宅で使用できる小型アンプから、プロのステージでも使用可能な大型アンプまで幅広いラインナップを揃えており、近年では独自のワイヤレス技術により、完全ワイヤレスのギターアンプや、ヘッドホン型のギターアンプ・システムなど、革新的な製品を生み出している。
(4) クリエーション関連機器&サービス
クリエーション関連機器&サービスでは、初心者でも扱いやすい軽量モバイルタイプから、プロの音楽制作やライブ演奏向けのモデルまで幅広いラインナップを揃えたシンセサイザー、ダンス・ミュージックを1台で作り出す音楽制作ツール、DJコントローラーなどを展開している。クラウド・ベースのコンテンツ・サイト「Roland Cloud」では、高品位なプラグイン音源やソフトウェア、ハードウェアのアップデータやレッスンアプリなど、様々なコンテンツやサービスを提供している。
(5) 映像音響機器
映像音響機器では、放送や、コンサート、イベント、会議でのプレゼンテーションなど、プロの映像制作や映像演出の現場で使用される「ビデオ・スイッチャー」や「AVミキサー」を中心に展開している。また、アマチュアでも気軽に動画投稿を行える、低価格のライブ配信向け製品も拡充している。異なる規格のビデオ信号をミックスできるマルチフォーマット技術や、電子楽器の開発で長年培ってきた音響技術により、音と映像を1台で簡単に扱える点が、同社の映像音響機器の特長である。また、DJ向けのヘッドフォンとして定評のあるV-MODAブランドにて、ヘッドフォンやイヤホンも展開している。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 茂木稜司)
<SO>
1. 会社沿革
ローランド<7944>は電子楽器メーカーとして、1972年4月に創業者である梯郁太郎(かけはしいくたろう)氏によって設立された。1973年には国産初のシンセサイザーSH-1000を、1974年には、世界初のタッチ・センス付き電子ピアノEP-30を発売した。その後も、ギターエフェクター、アンプ、電子ドラム、電子管楽器、映像関連製品など事業を拡大するとともに、創業当初から世界展開を進め、海外での売り上げ構成比が90%を超えるグローバルブランドとなっている。1983年には、電子楽器の世界共通規格「MIDI」の誕生に大きく貢献し、後の電子楽器の発展の礎を築いた。1989年には大阪証券取引所(以下、大証)第2部に上場し、1993年には本社を大阪府大阪市北区堂島浜に移転、1998年には東京証券取引所(以下、東証)第2部に上場し、翌年東証・大証1部に上場した。2005年には本社を生産・開発拠点のある静岡県浜松市細江町(現 浜松市浜名区細江町)に移転した。
2014年には東証1部上場を廃止し、2015年にはローランド ディー.ジー.<6789>の保有株式一部売却により、同社を持分法適用の範囲から除外、2018年には子会社であった、ギター関連製品の開発を担うボス(株)を吸収合併した。2020年には東証1部に再上場し、2022年東証市場区分再編に伴いプライム市場へ移行した。なお、同年にはアコースティック・ドラム・メーカーDrum Workshop, Inc.の全株式を取得。また同社直営店舗の第1号店「Roland Store London」をオープンした。2024年7月には、ゴードン・レイゾン氏の代表取締役社長 CEO辞任に伴い、蓑輪雅弘(みのわまさひろ)氏が就任した。
2. 事業内容
同社の主な事業内容は電子楽器の製造販売であり、主な製品には鍵盤楽器・管打楽器・ギター関連機器・クリエーション関連機器&サービス・映像音響機器がある。同社の製品は、主要なカテゴリーにおいて高いシェアを保有している。
(1) 鍵盤楽器
鍵盤楽器では、タッチと音にこだわったデジタルピアノやキーボードなどを展開している。デジタルピアノは、家庭での子どものレッスンに最適なモデルから本格的なグランドピアノまで幅広く、また、コンパクトでスタイリッシュなピアノ、インテリアになじむ家具調のピアノなど、様々なデザインの製品を揃えている。ワイヤレスでスマートフォンやタブレットと接続して連携するなど、電子楽器ならではの楽しみながら上達する方法も提案している。
(2) 管打楽器
管打楽器では、自然な打感と豊かな演奏表現力の電子ドラム「V-Drums」や、管弦楽器、民族楽器、シンセサイザーなど多彩な音色を内蔵し、いつでも気軽に楽しめる新感覚のデジタル管楽器「Aerophoneシリーズ」などを展開している。「V-Drums」はコンパクトで自宅練習に最適なエントリーモデルから、プロのライブステージで活躍し、アコースティック・ドラムのような外観の高性能モデルまで展開している。メッシュ・ヘッド、サウンド・クオリティ、センシング技術などの同社ならではの技術力により、「V-Drums」は電子ドラムの代名詞として市場での高いシェアを維持し続けている。「Aerophone」はリコーダー感覚で楽しめるモデルから、高い演奏表現力を備えたプロ仕様のモデルまでラインナップが充実している。
2022年にはアコースティック・ドラムやパーカッションの世界的なブランドを展開するDrum Workshop, Inc.がグループに加わり、両社の電子とアコースティック技術が融合する次世代のコンバーチブル・ドラムを開発するなど、世界のドラマーに新たな体験価値を提供することを目指している。
(3) ギター関連機器
ギター関連機器では、ギターやベースの音に多彩な効果を加えるエフェクターをはじめ、楽器用アンプ、ギター・シンセサイザーなどの製品を展開している。エフェクターの「BOSSコンパクト・ペダル・シリーズ」は、現在までに累計130機種を超えるモデルを発売しており、世界的に高いブランド力を誇っている。アンプ製品は、ギター用アンプを中心に、キーボード用、電子ドラム用まで様々なモデルを展開している。ギター用アンプは、自宅で使用できる小型アンプから、プロのステージでも使用可能な大型アンプまで幅広いラインナップを揃えており、近年では独自のワイヤレス技術により、完全ワイヤレスのギターアンプや、ヘッドホン型のギターアンプ・システムなど、革新的な製品を生み出している。
(4) クリエーション関連機器&サービス
クリエーション関連機器&サービスでは、初心者でも扱いやすい軽量モバイルタイプから、プロの音楽制作やライブ演奏向けのモデルまで幅広いラインナップを揃えたシンセサイザー、ダンス・ミュージックを1台で作り出す音楽制作ツール、DJコントローラーなどを展開している。クラウド・ベースのコンテンツ・サイト「Roland Cloud」では、高品位なプラグイン音源やソフトウェア、ハードウェアのアップデータやレッスンアプリなど、様々なコンテンツやサービスを提供している。
(5) 映像音響機器
映像音響機器では、放送や、コンサート、イベント、会議でのプレゼンテーションなど、プロの映像制作や映像演出の現場で使用される「ビデオ・スイッチャー」や「AVミキサー」を中心に展開している。また、アマチュアでも気軽に動画投稿を行える、低価格のライブ配信向け製品も拡充している。異なる規格のビデオ信号をミックスできるマルチフォーマット技術や、電子楽器の開発で長年培ってきた音響技術により、音と映像を1台で簡単に扱える点が、同社の映像音響機器の特長である。また、DJ向けのヘッドフォンとして定評のあるV-MODAブランドにて、ヘッドフォンやイヤホンも展開している。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 茂木稜司)
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