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ナガイレーベンのニュース
■業績動向
1. 2022年8月期の連結業績概要
ナガイレーベン<7447>の2022年8月期の連結業績は、売上高が前期比1.0%増の17,745百万円、営業利益が同3.5%減の5,031百万円、経常利益が同3.1%減の5,139百万円となったが、親会社株主に帰属する当期純利益は、特別利益(投資有価証券売却益)を計上したことから同3.6%増の3,778百万円となった。
売上高においては、前期に計上された厚生労働省向け特殊案件315百万円が消失したが、更新物件等を着実に取り込んだことから増収を維持した。損益面では、為替(円安)の影響のほか、原材料価格及び加工賃の上昇、物流費の上昇(航空便の利用)などにより営業減益となったが、これらの要因は期初から想定されていたことであり、結果は想定の範囲内であった。営業減益となったが、売上高は順調に推移しており、全体としては健闘した結果であったと弊社では見ている。
市場環境としては、医療現場の状況は完全に回復したとは言えないものの、一時期の混乱状態からは脱却し安定を取り戻している。また、2022年4月からの診療報酬改定によって診療報酬が+0.43%、薬価等が-1.37%となったほか、看護職員・介護職員の処遇改善により平均賃金が引上げられた(2022年2月から+1.0%、10月から+3%)が、同社製品への発注には大きな影響は出ないと思われる。
売上高については、コア市場では、主力のヘルスケア及びドクターウェアが高付加価値商品を中心に更新予定物件及び新規物件を順調に取り込んだ。周辺市場では好調な患者ウェアの拡販を図り、海外市場では台湾での大型物件の獲得に注力した。これらの結果、前期比1.0%増収、計画比を0.3%上回って着地し、過去最高を達成した。
利益面では、売上総利益率は前期比1.5ポイント低下し44.4%となり、売上総利益は同2.2%減の7,881百万円となった。売上総利益の増減要因は、増収によるもので83百万円増、利益率低下によるもので260百万円減であった。さらに利益率低下の要因分析を行うと、為替(円安)の影響で202百万円減(2021年8月期104.3円/米ドルに対して、2022年8月期は114.1円/米ドル)、加工賃の上昇による影響で51百万円減、世界的な物流網の混乱に伴う海外物流費(売上原価)の上昇(顧客からの要望に応えるため一部の素材等の輸送に航空便を利用)による影響で73百万円減となった一方、海外生産比率の上昇(2021年8月期の50.7%に対して2022年8月期は51.9%)による効果で60百万円増などとなった。
一方で、販管費は前期比0.1%増の2,850百万円となった。国内外での営業活動の回復により旅費交通費の増加(23百万円増)などがあったが、広告宣伝費の減少(14百万円)やその他経費の削減などにより、計画比では1.1%減であった。その結果、営業利益は前期比3.5%減の5,031百万円、計画比では0.4%増となった。設備投資額は218百万円(建物関連137百万円、IT設備32百万円、物流設備28百万円、生産設備21百万円)、減価償却費は283百万円となった。
(1) アイテム別、市場別売上高
コア市場は、下期の予定物件の順調な更新と新規物件の獲得により、売上高は前期比1.4%減の13,021百万円となった。アイテム別では、ヘルスケアウェアは同1.4%増の9,698百万円、ドクターウェアは同2.1%増の2,655百万円となった。一方で、ユーティリティ他(ユーティリティウェア、シューズ・他)及び感染対策商品は減収となったが、これらは金額が小さいことから全体への影響は軽微であった。また、注力している周辺市場の売上高は同8.0%増の4,486百万円と順調に拡大しており、評価に値する。アイテム別では、患者ウェアが同14.2%増の2,872百万円、手術ウェアは同1.5%減の1,614百万円となった。海外市場は、大型物件の獲得により、売上高は同16.7%増の237百万円となった。
(2) 商品別売上高
ハイエンド商品ではエレガンスライン商品の強化に注力し、売上高は前期比4.2%増の1,269百万円となった。高付加商品では更新物件のキャッチアップなどが進み、売上高は同10.4%増の10,269百万円となった。トピックスとしては、2022年1月に新コンセプトブランド「EARTH SONG(アースソング)」を発売開始した。付加価値商品は前期の水準が高かったこともあり、売上高は同8.6%減の5,452百万円となった。量販品は同1.5%減の752百万円となったが、非注力商品であり金額も小さいことから全体への影響は軽微であった。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)
<NS>
1. 2022年8月期の連結業績概要
ナガイレーベン<7447>の2022年8月期の連結業績は、売上高が前期比1.0%増の17,745百万円、営業利益が同3.5%減の5,031百万円、経常利益が同3.1%減の5,139百万円となったが、親会社株主に帰属する当期純利益は、特別利益(投資有価証券売却益)を計上したことから同3.6%増の3,778百万円となった。
売上高においては、前期に計上された厚生労働省向け特殊案件315百万円が消失したが、更新物件等を着実に取り込んだことから増収を維持した。損益面では、為替(円安)の影響のほか、原材料価格及び加工賃の上昇、物流費の上昇(航空便の利用)などにより営業減益となったが、これらの要因は期初から想定されていたことであり、結果は想定の範囲内であった。営業減益となったが、売上高は順調に推移しており、全体としては健闘した結果であったと弊社では見ている。
市場環境としては、医療現場の状況は完全に回復したとは言えないものの、一時期の混乱状態からは脱却し安定を取り戻している。また、2022年4月からの診療報酬改定によって診療報酬が+0.43%、薬価等が-1.37%となったほか、看護職員・介護職員の処遇改善により平均賃金が引上げられた(2022年2月から+1.0%、10月から+3%)が、同社製品への発注には大きな影響は出ないと思われる。
売上高については、コア市場では、主力のヘルスケア及びドクターウェアが高付加価値商品を中心に更新予定物件及び新規物件を順調に取り込んだ。周辺市場では好調な患者ウェアの拡販を図り、海外市場では台湾での大型物件の獲得に注力した。これらの結果、前期比1.0%増収、計画比を0.3%上回って着地し、過去最高を達成した。
利益面では、売上総利益率は前期比1.5ポイント低下し44.4%となり、売上総利益は同2.2%減の7,881百万円となった。売上総利益の増減要因は、増収によるもので83百万円増、利益率低下によるもので260百万円減であった。さらに利益率低下の要因分析を行うと、為替(円安)の影響で202百万円減(2021年8月期104.3円/米ドルに対して、2022年8月期は114.1円/米ドル)、加工賃の上昇による影響で51百万円減、世界的な物流網の混乱に伴う海外物流費(売上原価)の上昇(顧客からの要望に応えるため一部の素材等の輸送に航空便を利用)による影響で73百万円減となった一方、海外生産比率の上昇(2021年8月期の50.7%に対して2022年8月期は51.9%)による効果で60百万円増などとなった。
一方で、販管費は前期比0.1%増の2,850百万円となった。国内外での営業活動の回復により旅費交通費の増加(23百万円増)などがあったが、広告宣伝費の減少(14百万円)やその他経費の削減などにより、計画比では1.1%減であった。その結果、営業利益は前期比3.5%減の5,031百万円、計画比では0.4%増となった。設備投資額は218百万円(建物関連137百万円、IT設備32百万円、物流設備28百万円、生産設備21百万円)、減価償却費は283百万円となった。
(1) アイテム別、市場別売上高
コア市場は、下期の予定物件の順調な更新と新規物件の獲得により、売上高は前期比1.4%減の13,021百万円となった。アイテム別では、ヘルスケアウェアは同1.4%増の9,698百万円、ドクターウェアは同2.1%増の2,655百万円となった。一方で、ユーティリティ他(ユーティリティウェア、シューズ・他)及び感染対策商品は減収となったが、これらは金額が小さいことから全体への影響は軽微であった。また、注力している周辺市場の売上高は同8.0%増の4,486百万円と順調に拡大しており、評価に値する。アイテム別では、患者ウェアが同14.2%増の2,872百万円、手術ウェアは同1.5%減の1,614百万円となった。海外市場は、大型物件の獲得により、売上高は同16.7%増の237百万円となった。
(2) 商品別売上高
ハイエンド商品ではエレガンスライン商品の強化に注力し、売上高は前期比4.2%増の1,269百万円となった。高付加商品では更新物件のキャッチアップなどが進み、売上高は同10.4%増の10,269百万円となった。トピックスとしては、2022年1月に新コンセプトブランド「EARTH SONG(アースソング)」を発売開始した。付加価値商品は前期の水準が高かったこともあり、売上高は同8.6%減の5,452百万円となった。量販品は同1.5%減の752百万円となったが、非注力商品であり金額も小さいことから全体への影響は軽微であった。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)
<NS>
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