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【QAあり】BCC、IT営業アウトソーシング・ヘルスケアビジネス事業ともに前年比増収 成長投資を行いつつ通期は当期純利益の黒字確保へ

投稿:2024/06/07 08:00

目次

伊藤一彦氏(以下、伊藤):BCC株式会社代表取締役社長の伊藤一彦です。本日は、2024年9月期第2四半期の決算説明会にご参加、ご視聴いただき、誠にありがとうございます。

まず、2024年9月期第2四半期の決算概況と今期予想についてご説明します。その後、2023年に発表した中期経営計画「BCC INNOVATION PLAN 2026」、中期経営計画の進捗と今後の取り組みについてご説明します。

事業概要

2024年9月期第2四半期の決算概況と今期予想です。当社は、IT営業アウトソーシング事業、ヘルスケアビジネス事業と2つの社会的意義ある事業を展開しています。

沿革と中期経営計画

沿革です。2002年3月に営業創造株式会社を設立し、10周年となる2012年1月にスマイル・プラス株式会社のM&Aを行い、ヘルスケアビジネス事業を開始しました。2016年9月にグループ全社を合併し、現在のBCC株式会社となっています。

2021年7月に東京証券取引所マザーズ市場に上場し、現在はグロース市場に位置しています。昨年、上場後のトップラインの拡大に向けて中期経営計画を発表し、第1期目が今期スタートしました。

サマリー 全体概況

2024年9月期の上半期は、売上高6億8,400万円、営業損失400万円、経常利益1,900万円と、前年同期比で増収減益となりました。2023年に経済産業省からの委託により地域DX事業を行っているため、営業損失400万円に対して、経常利益1,900万円になっています。

地域DX事業が今年3月に無事完了し、委託事業の補助金2,400万円を営業外収益として計上しています。したがって、実質的には売上高に対して営業利益、経常利益できちんと利益を出しているとご理解いただければと思います。

セグメント概況

各セグメントについてご説明します。IT営業アウトソーシング事業は、売上高約5億9,000万円となりました。派遣業務請負人数は過去最高の150名を達成し、今期最も注力している採用人数は過去最高の35名の採用を達成しました。

ヘルスケアビジネス事業は売上高約9,000万円、セグメント損失約1,000万円となりました。経済産業省による地域DX事業の補助金約2,400万円がありますので、実質的には黒字で終わっているとご理解ください。

損益計算書

損益計算書です。第2四半期も期初に立てた予算を無事達成し、業績は順調に推移しています。

貸借対照表

貸借対照表です。引き続き、健全な財務状況を維持しています。

IT営業アウトソーシング事業 サマリー&トピックス

セグメントごとに詳しくご説明します。IT営業アウトソーシング事業に関して、派遣業務請負人数は過去最高の150名を達成し、前年同期より13名増加しています。取引社数は28社を維持し、最重要である採用人数は上半期で過去最高の35名の採用を実現しています。

IT営業アウトソーシング事業 派遣業務請負人数と売上高

KPIは、第2四半期末時点で150名を達成し、前期の137名から150名へと着実に派遣業務請負人数と売上高を伸ばしています。

営業アウトソーシング事業 採用人数推移

採用が最重要課題と捉えており、第1四半期に20名、第2四半期に15名、上半期に計35名の採用を実現しています。

中期経営計画「BCC INNOVATION PLAN 2026」IT営業アウトソーシング事業主要KPI等の目標

後ほど詳しくご説明しますが、今後の中期経営計画達成のためには採用人数、派遣業務請負人数の獲得が非常に重要です。派遣業務請負人数は今期末178名の目標に対して現在150名、採用人数は今期末の目標62名に対して現在35名と、上半期は計画どおりに進捗しています。

2025年、2026年と、採用人数、派遣業務請負人数ともに、計画どおりに着実に実行していきたいと考えています。

IT営業アウトソーシング事業 導入事例「顧客の声」➀

現在、当社のWebサイトでは、新規に取引いただいたお客さまからの声を掲載しています。事例を2つご紹介します。

1社目は、TOKAIコミュニケーションズです。草郷さまより「急増するIT需要に対応するため、早急に営業体制を整える必要がある。しかし、中途採用だけで営業体制を整えるとなると、数年かかってしまう。短期間で行う方法はないか?」とご相談いただきました。

当社から、IT営業の教育、育成をした者を派遣して、売上拡大に寄与しています。

IT営業アウトソーシング事業 導入事例「顧客の声」➁

2社目は、鈴与シンワートです。長谷川さまから「今話題のアルコールチェックアプリは、短期間で営業と顧客を広げていく必要がある。すぐに営業担当者の増員が必要」とご相談いただきました。

なかなか自社での採用だけでは対応できないところを当社から営業担当者を派遣し、短期間で体制を整えて、しっかりと実績を残しています。このように、新規取引先からも高いご評価をいただき、継続的な取引につながっています。

今後も、当社のサイトにおいて、取引先の導入事例や顧客の声を掲載していきたいと思います。

ヘルスケアビジネス事業 レクリエーション介護士累計人数と売上高

ヘルスケアビジネス事業です。当社で行っている民間資格である「レクリエーション介護士」の人数が3万7,000人を超えました。新型コロナウイルスで苦戦する時期もありましたが、それを乗り越え、「レクリエーション介護士」の人数も堅調に増加しています。それに伴い、売上高も増加しています。

ヘルスケアビジネス事業 サマリー&トピックス

ヘルスケアビジネス事業で特筆すべき点として、経済産業省の「地域新成長産業創出促進事業費補助金(地域DX促進環境整備事業)地域DX支援活動型」に関するすべての事業を、2024年3月に完了し、補助金2,400万円を営業外収益に計上することができました。

「レクリエーション介護士2級」認定者数、「介護レク広場」会員数を合わせ、介護関係者とのネットワークはいよいよ10万人に迫っています。介護関係者ネットワークと経済産業省からの補助金により、ヘルスケアDX推進モデルを構築し、今後のヘルスケアビジネス事業を伸ばしていきたいと考えています。

トピックス

経済産業省の「地域新成長産業創出促進事業費補助金 地域DX支援活動型」についてご説明します。スライドの図のように、さまざまなセミナー、勉強会、ハンズオン支援を通じて、関西圏におけるヘルスケア分野でのDX支援事業を、年間を通して行ってきました。

多くの企業にご参加いただき、関西圏におけるヘルスケア分野へのDX創出支援を行ってきました。今後は、民間企業として中心となり、実績を基盤としてヘルスケア分野でのDX促進を図っていきたいと考えています。

市場概況

市場概況です。IT営業アウトソーシング事業では、大手IT企業、特に既存顧客を中心にニーズは非常に旺盛です。一方で、IT営業となる人材の採用環境は非常に厳しくなりつつあるため、さまざまな取り組みを行っています。

ヘルスケアビジネス事業では、2024年度の介護報酬改定により、新たな要件に職場環境等の生産性向上が加わっています。介護ソフトや介護ロボットが見守りなどを行い、介護現場の生産性を向上させることで加算されます。

介護現場のニーズにしっかりと応えられるように、当社から介護のヘルスケアDXにつながるような商品サービスを提供していきたいと考えています。

通期予想

このような市場環境において、2024年9月期は期初に立てた予算を維持していきたいと考えています。売上高14億700万円、経常利益400万円、当期純利益300万円という通期予想を据え置き、着実に業績を達成していきたいと考えています。

前期同様に、期初に立てた予算をしっかりと達成し、株主のみなさまから信頼していただける企業に成長していきたいと考えています。2024年9月期も、計画した売上高、利益、予算を達成し、さらに今後につなげていく1年にしたいと考えています。

BCC3年ビジョンと中期経営基本方針

中期経営計画についてご説明します。スライドには、昨年発表した「BCC INNOVATION PLAN 2026」を記載しています。

「BCC3年ビジョン」に対して、中期経営計画を発表しています。上場後の新たな3年ビジョンとして、しっかりとトップライン(売上)の拡大を行い、2026年9月期に目標売上高20億円を達成します。

IT業界における営業支援のリーディングカンパニーとして成長し、売上高20億円を達成するとともに、新たなビジネスを創造し、多分野でのDXを推進します。当社の社名の由来でもある「BusinessCreative」の実現をビジョンとして掲げています。

ビジョン達成に向けて中期経営計画を策定し、着実に実行していくためのスタートを切っています。

中期経営計画「BCC INNOVATION PLAN 2026」目標KGI

目標は、2024年9月期に売上高14億円、2025年9月期に売上高17億円、2026年9月期に売上高20億円です。

「ホップ・ステップ・ジャンプ」と3段階を進んでいくために、まずはしっかりと人材への投資、新規事業に関する投資などを今期行っていきます。それにより、2025年、2026年、その先も成長していくための礎を築く1年にしたいと考えています。

中期経営計画「BCC INNOVATION PLAN 2026」IT営業アウトソーシング事業主要KPI等の目標

中心となるIT営業アウトソーシング事業では、2024年9月期は派遣業務請負人数178名、2025年9月期は213名、2026年9月期は238名と、当社の基盤となるIT営業アウトソーシングの派遣業務請負人数をしっかりと伸ばしていきます。

こちらの目標を中心に据えて、今後の計画を進めていきたいと考えています。

売上高 派遣人数推移(中期経営目標イメージ)

派遣業務請負人数と売上高には強い相関関係があり、創業時から着実に派遣業務請負人数と売上高を伸ばしてきました。

営業アウトソーシング事業 潜在的市場

潜在的市場は、まだまだ大きく残っています。全体売上高約2,000億円の中で、当社がターゲットとして狙っているマーケットは売上高約100億円と考えています。こちらの100億円に向けて、派遣業務請負人数を伸ばしていきたいと考えています。

人材・組織への取り組み

そのために重要な採用、教育、リテンションに積極的に取り組んでいます。採用では、未経験者・若年層に対して新たな採用手法を確立します。教育では、スキルアップ・キャリア形成の支援、経営幹部層を拡充し、教育部門の強化によりリスキリングを実現します。

リテンションでは、対面でのコミュニケーションの活性・強化を行います。コロナ禍も終わりましたので、対面でしっかりとコミュニケーションを取り、従業員の満足度を向上させます。また、福利厚生を整備・拡充し、人事評価制度・給与体系を改定します。

中長期的な成長のために、人事・組織への取り組みをしっかりと行っています。

2024年9月期上半期の進捗

中期経営計画の進捗と今後の取り組みについてご説明します。中期経営計画に対して、2024年9月期の上半期ではどのような進捗があったのか、あらためてご説明します。

IT営業アウトソーシング事業においては、派遣業務請負人数150名、採用人数35名を達成し、中期経営計画に向けて着実に前進しています。

ヘルスケアビジネス事業においては、経済産業省「地域新成長産業創出促進事業費補助金 地域DX支援活動型」を完遂しました。ヘルスケアDX事業モデルを使い、今後の成長につなげていきたいと考えています。

新規事業への投資も積極的に行っており、新規事業を開発するための新規事業推進室を設立しました。また、東京オフィスのすぐ近くに、キャリアの可能性を広げる戦略拠点として、イノベーションセンター リスキリングラボも開設しました。

ベンチャー企業に対しての出資として、iPresence株式会社に対して出資を行っています。また、昨年スタートした経営戦略推進サービス「bizcre(ビズクリ)」にて、新サービスの「ビズクリメソッド実践講座」をリリースしています。

各施策について、補足としてご説明します。

トピックス① イノベーションセンター リスキリングラボの開設

イノベーションセンター リスキリングラボは、東京オフィスのすぐ近くにあります。センターの開設によって、キャリア形成やIT業界における営業の育成支援を、積極的に行っていける体制を作っていきたいと考えています。

名称については、リスキリングを実現し、この拠点からどんどん新たなビジネスやイノベーションを生み出していきたいと考え、「イノベーションセンター リスキリングラボ」と名付けました。

新たな拠点を作り、新たな事業を生み出すことを積極的に行っていきます。

トピックス② iPresence株式会社への出資

iPresence株式会社への出資についてです。iPresence株式会社は、海外のロボットを日本に輸入し、日本市場にフィッティングをして提供する事業を中心に行っています。テレプレゼンスロボットやデジタルツインなどの技術を日本市場に提供している会社です。

iPresence株式会社に出資し、資本業務提携を行い、特にヘルスケア分野でのDX実現に向けて資本業務提携を行っています。

今後も、積極的にベンチャー企業に出資、資本業務提携し、いろいろな企業と連携していきながら、新たなビジネスを生み出していきたいと考えています。

トピックス③経営戦略推進サービス「bizcre」(ビズクリ)

2023年5月から、経営戦略推進サービス「bizcre」がスタートしました。「ビズクリクラウド」「ビズクリサポート」「ビズクリナレッジ」に加えて、今回「ビズクリメソッド実践講座」を開始しました。

ビズクリメソッドを身に付けていただき、「bizcre」を使ったオンラインでの経営戦略サポートを行う事業をさらに展開していきたいと考えています。「bizcre」は、まだまだこれからの事業ではありますが、今後大きな成長を遂げていきたいと考えていますのでご期待ください。

今後の取り組み(IT営業アウトソーシング事業)

既存の両事業においても、中期経営計画の達成に向けて、さまざまな取り組みを行っています。IT営業アウトソーシング事業では、大手IT企業とのネットワークをさらに強化し、既存のお客さまからの声に応えることで、配属人数が着実に増加しています。

デジタルマーケティングも継続的に行い、新規顧客を開拓しています。新たな取り組みとしてデジタルマーケティングをスタートしていますが、着実に実績が出てきています。

IT業界の中で、当社の知名度をどんどん向上させていくことで、中期経営計画の達成に寄与していきたいと考えています。

今後の取り組み(ヘルスケアビジネス事業)

ヘルスケアビジネス事業では、介護従事者とのネットワークを強化していきます。当社運営のWebサイト「介護レク広場」の会員数と、民間資格「レクリエーション介護士」の人数合計が10万人を目前に迫っています。

10万人の介護関係者とのネットワークを強化することで、ヘルスケア関連施設の受託拡大、民間企業のマーケティング支援を行っていきたいと考えています。ヘルスケアDX事業モデルとして、さまざまな企業と連携し、介護関係者とのネットワークを活かしながら、ヘルスケアビジネス事業を伸ばしていきます。

今後の取り組み(新規事業への投資)

新規事業への投資に関しては、新たな事業・サービスを開発するための組織を新設し、新たなベンチャー企業への出資と資本業務提携を行います。また、当社のネットワークソリューション「BM X(ビーエムクロス)」と「bizcre」の販売を強化します。

これらによって、次代の成長を見据えたビジネス・クリエイティブを実現したいと考えています。

当社の社名は、「Business Creative Corporation」の頭文字から取って「BCC」となりました。お客さまとともに新たなビジネスを「創造」する企業に成長し、中期経営計画を達成し、さらなる成長を遂げていきたいと考えています。

以上、中期経営計画の進捗についてご説明しました。

会社概要

今回初めて当社にご興味をもっていただいたみなさまのために、会社概要および事業についてあらためてご説明します。

会社概要です。大阪・東京の両方に本社を置き、さらに東京本社のすぐ近くに「イノベーションセンター リスキリングラボ」を開設しました。従業員数は200名を超え、さらなる成長を実現していきたいと考えています。

マネージメントチーム(主要経歴と役割)①

マネージメントチームです。代表取締役社長の私以下、岡林、安原、小出というマネージメントメンバーで経営を行っています。

マネージメントチーム(主要経歴と役割)②

社外取締役の江越、松嶋、監査役の森重、塚本、常勤監査役の藤というマネージメントチームで、しっかりとガバナンスを効かせた経営体制を整えています。

IT営業アウトソーシング事業の全体概要

IT営業アウトソーシング事業の全体概要です。現在の主力事業は、派遣を行う営業アウトソーシング事業と、代理店業を行うソリューション事業の2つの事業で構成されています。

営業アウトソーシング事業の概要

営業アウトソーシング事業の概要です。大きな特徴として、「正社員に特化×営業に特化×ITに特化」していることが挙げられます。大手IT企業に当社の社員を派遣し、営業のお手伝いをする、いわゆるエンジニア派遣の営業版とイメージしていただければ理解しやすいかと思います。

当社独自の教育プログラム「BCC-LaPTプログラム」

IT業界の未経験者を積極的に採用し、ソリューション事業にて座学だけでない実践教育を行い、ITの営業ができる人材を育成します。

「BCC-LaPT(Lecture and practical training)プログラム」は、当社独自の教育プログラムで、約2ヶ月という非常に短い期間で、IT業界未経験者をIT営業に育成します。これが当社の最大の特徴であり、最大の差別化ポイントです。

営業アウトソーシング事業のビジネスモデル

営業アウトソーシング事業のビジネスモデルです。現在派遣を中心として行っていますが、すべて当社の正社員を派遣しています。

売上高 派遣業務請負人数推移

派遣業務請負人数と売上高の相関関係です。派遣業務請負人数が増えれば増えるほど売上高が増える、非常にストック性の高い収益ビジネスモデルです。

リスキリング 営業アウトソーシング事業 派遣人材像①

当社の実に8割以上が、IT業界の未経験者です。前職の一例を挙げると、女性ではホテル従業員、アパレル販売員など、男性では警察官やコンビニ店員などです。このようなIT業界のまったくの未経験者を、当社のIT営業教育により育成します。

そして、日本電気やインターネットイニシアティブなどの大手IT企業に派遣し、営業として活躍してもらうビジネスモデルとなっています。

リスキリング 営業アウトソーシング事業 派遣人材像②

もう1つの大きな特徴として、非常に女性が多いことが挙げられます。ITの営業と言いますと男性というイメージがあるかもしれませんが、当社では実に7割を超えるメンバーが女性です。

20代・30代を中心とした女性が当社に入社し、ITの営業、BtoBのビジネスを学び、営業として派遣され、活躍しています。

リスキリング 営業アウトソーシング事業 顧客像

当社の取引先は、2024年3月末現在28社あり、ほぼすべてが東証プライム上場企業、もしくは関連企業です。大手企業28社に継続的にお付き合いいただき、安定した経営基盤を築いており、営業アウトソーシング事業の大きな特徴となっています。

ソリューション事業の概要

基盤となるソリューション事業の概要です。中小企業にネットワーク、セキュリティ、クラウドなどのソリューションを、当社から直接提供している事業です。創業から累計1,300社を超える中小企業に、通信ネットワークを提供しています。

ソリューション事業自体の売上高も重要ですが、教育、育成の場としても活用しています。代理店事業において実際に営業活動を経験し、育成した者を派遣します。だからこそ、大手企業から非常に高い評価を得ています。

ソリューション事業のビジネスモデル

ソリューション事業のビジネスモデルは、代理店事業です。大手IT企業から当社が取次手数料を得る「取次販売」と、当社が大手IT企業の製品・サービスを仕入れて中小企業へ販売する「仕入販売」の2つのモデルがあります。

IT営業アウトソーシング事業の競合環境

営業アウトソーシング事業の競合環境です。営業アウトソーシング事業では、エンジニア派遣とも、大塚商会のような販売店とも、少し違ったポジショニングを取ることにより、他社との差別化を行っています。

ヘルスケアビジネス事業の全体概要

ヘルスケアビジネス事業の全体概要です。ヘルスケアビジネス事業は、介護レクリエーション事業とヘルスケア支援事業の2つの事業で成り立っています。

介護レクリエーションの説明

介護レクリエーションについてご説明します。介護現場と言いますと、入浴、排泄、食事の介護といったイメージがあるかと思います。しかしながら、実際に高齢者の立場に立つと、ご飯を食べている時間やお風呂に入っている時間より、日常生活のほうがはるかに長いです。

日常生活をより豊かなものにするために、介護現場ではレクリエーションが行われています。集団での体操やダンスをはじめ、最近では個別の書道教室や英会話教室など、さまざまなレクリエーションが行われています。

一方で、レクリエーションを行う側の介護現場の方々からすると、ふだんの入浴、排泄、食事の介護に加えてのレクリエーションとなりますので、非常に大きな負担になります。

介護レクリエーション事業の概要

介護レクリエーション事業では、そのような負担を軽減していくためにさまざまなサービスを提供しています。

介護レク広場の説明

サービスの1つとして、Webサイト「介護レク広場」があります。「介護レク広場」では、塗り絵や計算問題など、介護現場でレクリエーションの時間に使っていただける素材をすべて無料で提供しています。

おかげさまで、会員数は現在6万人を超えています。「介護レク広場」は、もともとは広告収入をもとにスタートしました。

レクリエーション介護士

「介護レク広場」の会員からの要望を受けて、民間資格「レクリエーション介護士」を設立しました。今年で10周年を迎え、認定者数は3万7,000人を超えました。

レクリエーション介護士のビジネスモデル

ヘルスケア支援事業では、「レクリエーション介護士」の3万7,000人と、「介護レク広場」の会員6万人のネットワークを通じて、企業や自治体と介護現場をつないでいます。

ヘルスケア支援事業の概要

ヘルスケア支援事業では、自治体や大学、民間企業と、介護現場、ヘルスケア市場をつなぐ事業化の支援を行っています。

ヘルスケア支援事業のビジネスモデル

ヘルスケア支援事業のビジネスモデルは、主に行政や自治体からの委託料を中心としています。

ATCエイジレスセンターの説明

ヘルスケア支援事業の代表例が、スライドの「ATCエイジレスセンター」です。大阪市、アジア太平洋トレードセンターからの委託というかたちで、日本最大級の約5,000平米ある介護・福祉の常設展示場の運営を行っています。

高石健幸リビング・ラボの説明

ヘルスケア支援事業のもう1つの例が、大阪府高石市の「高石健幸リビング・ラボ」です。地域の高齢者にさまざまな企業の商品・サービスを試していただいて、新たなサービスや商品を生み出していくリビング・ラボの運営を行っています。

ヘルスケアビジネス事業の競合環境

ヘルスケアビジネス事業においても、福祉用具等の販売店や介護福祉関連のイベント・展示会とは違ったポジションを確立することにより、他社との差別化を行っています。

ご参考 当社の取り組み(SDGs)

営業アウトソーシング事業、ヘルスケアビジネス事業という社会的意義ある事業をしっかりと行うことにより、SDGsの達成に貢献していきたいと考えています。

ヒトが活きるBusiness Creativeを

当社は「ヒトが活きるBusiness Creativeを」というコーポレートメッセージを掲げ、今後の成長に向かっていきたいと考えています。

2021年の上場以来、さらなる成長を遂げるために、本日ご説明した中期経営計画を発表し、初年度として2024年9月期がスタートしています。上半期は、着実に売上高、利益、予算を達成しました。通期に関しても、予算をきちんと達成していきたいと思います。

2025年、2026年につながるよう、採用や教育をしっかりと行っていくため、人への投資を中心とした投資も積極的に行っていきます。また、ベンチャー企業への出資や、当社自身で新たなサービスを生み出していくための新規事業への投資を行い、中期経営計画の達成に向かっていきたいと考えています。

下半期、来期に向けて、新しいサービスもリリースしていきます。株主のみなさまにおかれましては、中期経営計画の達成と新たなサービスにご期待いただき、これからもBCC株式会社をご支援いただけたらと思います。

質疑応答:派遣取引先の質の変化、ヘルスケアDXの切り口について

司会者:「派遣取引社数は2023年末と変わっていませんが、ボトムラインの数字は同じでも、実際には取引先の出入りがあったのでしょうか? 取引先の質の変化が起きていれば教えてください。また、ヘルスケアDXに御社が取り組む切り口として、どのようなものを想定していますか?」というご質問です。

安原弘之氏(以下、安原):専務取締役の安原です。いつもご支援を賜りまして、誠にありがとうございます。取引先の出入りについては、派遣取引社数は28社と変わっていません。取引先は一部の顧客企業で入れ替えがありますが、取引先の質の変化については、変わらず7割以上が上場企業もしくはグループ企業となります。

ヘルスケアDXの取り組みの切り口については、介護ロボットを想定しています。当社は、厚生労働省の事業である介護ロボット相談窓口を設置していますので、そこで得た経験値を活かすことができると考えています。

質疑応答:株式の薄商いへの取り組み、個人投資家向けの説明会について

司会者:「株式の出来高が薄い状態が続いていますが、薄商いの解消に向けての取り組みをご検討されていらっしゃるのでしょうか? また、IRへの取り組みについて、時価総額が20億円弱という規模であれば、個人投資家向けに説明会などを行うことも考えられますがいかがでしょうか?」というご質問です。

小出契太氏(以下、小出):取締役の小出契太です。本日はご参加いただき、誠にありがとうございます。株式の薄商いについては、業績とIRの両方への取り組みが重要だと考えています。特に、業績については中期経営計画の達成、IRについては個人投資家向けの情報発信・説明会などを積極的に実施していきたいと考えています。

個人投資家向けの説明会については、先ほどご回答したとおり、積極的に今後行っていきたいと思っています。また、説明会以外にもさまざまな政策を検討していきたいと思います。

質疑応答:「bizcre」に続く新規事業について

司会者:「2つのセグメントに加えて、新規事業への種まきも同時に行っていくものと思いますが、現在ご検討中のもので『bizcre』に続くシードがあればご紹介ください」というご質問です。

安原:新規事業の「bizcre」に続くシードについては、現在進行中です。やはり、常に新規事業を生み出していかなければならないと考えています。

当社の強みである、未経験者を短期間で育成するという部分を活かせるのはリスキリングだと思いますので、リスキリングをテーマにして新しい事業を目指していきたいと考えています。詳しくは、今後のIRリリース等でご覧いただければと思います。

質疑応答:派遣業務請負人数の出戻り、退職率の変化について

司会者:「派遣業務請負人数の出戻りや退職率の変化はあるのでしょうか? 派遣の短期間育成も御社の持ち味ですが、この点について変化があれば教えてください」というご質問です。

岡林靖朗氏(以下、岡林):副社長の岡林です。本日は、ご参加いただきありがとうございます。派遣の出戻りおよび退職率については、残念ながらどちらも変化はありません。中期経営計画の人事戦略の一環として、退職率、出戻り率ともに下げていくための政策をとっていきたいと思っています。

質疑応答:M&Aなどの検討について

司会者:「御社は時価総額が20億円弱と、上場企業の中でもかなり小さい部類に入ります。東京証券取引所もグロース市場の時価総額の低さ、小粒上場に対する問題意識を持っていると思われますが、M&Aなどの検討を進めることはあるのでしょうか?」というご質問です。

小出:これまでにも、有望な企業、特にベンチャー企業への出資を行ってきました。M&Aの検討についても、上場後にさまざまなM&A案件のお話をいただいていますので、慎重に精査して進めていきたいと考えています。

質疑応答:採用状況の変化と今後の見通しについて

司会者:「足元の採用状況はいかがでしょうか? 採用コスト、給与水準などは変化がありますか? 今後、ますます採用環境は厳しくなると思いますが、今後の見通しについても教えてください」というご質問です。

安原:採用環境は、依然として大変厳しくなっています。採用コストに関しては高止まりしており、今後採用を加速していく場合には、さらに採用コストが上昇する可能性を見込んでいます。

また、給与水準も上がっていくことになると考えています。そのような状況ですが、今期の年間採用計画62人は達成する見込みです。

質疑応答:減益要因の詳細について

司会者:「減益となった要因は、営業アウトソーシング事業の人材への投資と、その他事業への投資とのことですが、もう少し具体的に、前期比で何がどのぐらいの減益要因になっているのか教えてください」というご質問です。

岡林:営業利益が前期は約3,900万円、今期はマイナス約400万円と、約4,300万円の差がありました。大きな要因は、人件費と事業への投資の2つです。人件費が約2,300万円と、人員増による給与、福利厚生費、法定福利費、採用費などが増えていることが一番大きな要因です。

新規事業への投資については、「bizcre」への投資が約900万円、地域DXに関する販管費が約1,000万円増えています。ただし、こちらは営業外で約2,400万円プラスの部分がありますので相殺しています。

また、デジタルマーケティング等、他の新規案件を取っていくための費用が200万円増加しています。そのようなさまざまな投資を行った結果、増えているという状況です。

伊藤氏からのご挨拶

伊藤:本日は、BCC株式会社の決算説明会にご参加いただき、誠にありがとうございます。多数のご質問をいただき、非常にうれしく思います。

決算説明でもお話ししましたが、まずは今期立てた予算をきちんと達成し、来期、再来期の中期経営計画の達成に向けて、基盤となる1年にしていきたいと考えています。

当社は「創造・誠実・躍進」を企業理念としています。お客さまとともに新たなビジネスを創造し、誠実な経営を続け、次のステージに向かって従業員とともに躍進していきたいと考えています。

これからのBCC株式会社にご期待いただければと思います。本日は、ありがとうございました。

配信元: ログミーファイナンス
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