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ユニリタ Research Memo(5):社会課題の解決に向け、地方自治体・公共交通向けITサービスの導入を推進

配信元:フィスコ
投稿:2024/12/18 12:05
*12:05JST ユニリタ Research Memo(5):社会課題の解決に向け、地方自治体・公共交通向けITサービスの導入を推進 ■ユニリタ<3800>の主なトピックス

1. 「LMIS」が「ITreview Grid Award」にて最高位を14期連続受賞
サービスデスク機能を中心としたサービスマネジメントプラットフォームである「LMIS」が、アイティクラウド(株)が主催するアワード「ITreview Grid Award 2024 Summer」※の「インシデント管理ツール」部門と「ヘルプデスクツール」部門において、満足度・認知度ともに優れた製品であると評価され、最高位である「Leader」を受賞した。なお、「インシデント管理ツール」部門の「Leader」受賞は、2021 Springから14期連続となる。

※ ビジネス向けIT製品やクラウドサービスのレビュープラットフォーム「ITreview」では、集まったリアルユーザーのレビューをもとに、顧客満足度や市場での製品認知度の観点から、優れた製品を「Leader」に、顧客満足度の優れた製品を「High Performer」としてそれぞれ表彰している。

2. 地方自治体・公共交通向けITサービスの進展
2024年5月に日野自動車(株)<7205>と共同開発したゴミ収集業界向けソリューションサービス「GOMIRUTO」を神奈川県葉山町向けに提供開始した。ゴミ収集業務の効率化やデータに基づく運用改善を支援することが目的である。また、2024年7月には宮城県名取市の乗合バス「なとりん号」の大幅リニューアルに際し、「Community MaaS」が採択された。バス運行業務負荷の軽減からキャッシュレス決済導入による利用者の利便性向上など、地域公共交通のDXを支援するものである。下期に入ってからも、2024年11月には福島県三春町が推進する「共創・MaaS実証プロジェクト」※に採択された。高齢運転者の免許返納の促進や交通空白地の移動問題の解消など、地方が抱える共通課題の解決を目指すものであり、自治体初となる「交通のデジタル化」「新デマンド交通の導入」「データ収集と分析」などの交通DXの分野を担当する。

※ 月額1万円の定額乗り合いタクシーの実証実験に参画。顧客管理システムやデータに基づく最適な配車ルートの策定を支援。同町の交通DXの実現に向け、路線バスや鉄道なども組み合わせた分析も担う。

3. 新設した戦略推進室の取り組み
同社は、中期経営計画の遂行にあたって、企業成長と機能強化の両輪を叶える組織へと進化するため、コアコンピタンスであるサービス&データマネジメントを推進する「サービスマネジメント本部」と、グループ横断で未来価値を創造する「グループ戦略推進室」の2つを新設した(2024年5月)。特に「グループ戦略推進室」については、中計で掲げる「新たな価値提供モデルの確立」に向け、グループ共通の強みをリブランディングし、社内外への認知度向上を図るとともに、グループエコシステム案件の創造と、開発からセールス、コンサルティング、そしてカスタマーサクセスに至るまで、グループバリューチェーンの最適化に取り組んでいる。


■業績見通し

2025年3月期の業績予想を据え置き、下期巻き返しにより通期では増収増益を見込む
1. 2025年3月期の業績予想
2025年3月期の業績予想について同社は、期初予想を据え置き、売上高を前期比4.3%増の12,500百万円、営業利益を同2.6%増の1,050百万円、経常利益を同2.2%増の1,190百万円、親会社株主に帰属する当期純利益を同4.2%増の850百万円と増収増益を見込んでいる。

期初時点では、「クラウドサービス」の積極的な事業展開が増収に大きく寄与する前提となっていた。上期進捗は総じてスローペースではあったものの、上期出遅れた「クラウドサービス」の巻き返しとマイグレーション需要を捉えた「プロダクトサービス」の伸び、「プロフェッショナルサービス」(SI事業)の受注回復などによりキャッチアップを図る想定である。また、引き続き、需要が拡大しているコンサルティングを起点にして、グループ(各サービス)が一体となった新たな価値提供モデルの確立を推進していく考えだ。

損益面では、戦略的投資を継続しながらも、「クラウドサービス」の黒字化や「プロフェッショナルサービス」の付加価値向上により増益を確保する想定であり、期初時点の前提を変えていない。戦略的投資については、人的資本の投資強化や経営基盤強化のための業務システム基盤刷新などに取り組む方針である。

2. 弊社の見方
通期業績を達成するためには、下期売上高6,753百万円、営業利益682百万円が必要となる。上期進捗は想定を下回ったものの、マイグレーション需要やDXに伴うIT投資意欲(特にコア領域であるデータ&サービスマネジメントの導入)などを背景に受注環境は良好であり、課題となっていた受注プロセスの改善が進めば十分にキャッチアップできるものと見ている。したがって、上期から取り組んでいるサービス提供体制の強化ならびにプロモーション強化がどのように成果に結びついてくるのかがポイントとなるだろう。また、来期以降の成長加速に向けて、「クラウドサービス」の体制強化(戦略的投資の中身とその成果)の動きにも注目したい。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田郁夫)


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配信元: フィスコ
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