１０時の注目株＝電池と高周波部品に特化し３年後営業利益３．５倍に――ＦＤＫは押し目狙い

　ＦＤＫの押し目をやや中期方針で狙ってみたい。富士通系の電池と高周波部品のメーカーだが、三洋電機から買収した電池子会社２社が本格戦力化。１１年３月期は、連結売上高９７０億円（前期比４１．７％増）、営業利益３０億円（同２５．１％増）、純利益２０億円（同９１．２％増）と大幅増収増益となる見通しだ。

　１０年３月期まではまだ債務超過状態だったが、今期中に解消される見込みで、１部市場への復帰も早そうだ。

　今期だけでなく、電池部門の拡大によって、来期以降も堅調な事業拡大が続く見通しにある。中期計画の最終年度である１３年３月期には、売上高１２００億円、営業利益８４億円、純利益６２億円を計画。１０年３月期の実績比では、７５．４％増収、営業３．５倍増益、純利益５．９倍増益となる。この売上、利益の伸びのけん引役が電池部門、具体的にはニッケル水素電池、リチウムイオン電池、キャパシタなどの新世代電池となる見通しだ。

　株価は調整一巡から、１３０円台の下値圏のもみ合いに移行しているが、収益の本格回復が認識される段階となれば、大きく居所を変える公算が大きい。そのきっかけは来月にも発表される第１四半期決算とみられ、４月２７日に付けた年初来高値１６７円の更新も早まろう。中期２００円台替わりは手堅い目標だ。（高野龍一）



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［ 株式新聞速報ニュース／ＫＡＢＤＡＳ－ＥＸＰＲＥＳＳ ］

提供：モーニングスター社