ファナックが年初来高値更新、１１年３月上期の高収益変化率見通しを好感

　ファナックが出来高を伴い続伸、かつ、後場に入って、３００円高の１万７７０円まで買われ、６日に付けた年初来高値１万６２０円を更新。工作機械の心臓部であるＣＮＣ（コンピュータによる数値制御）装置の最大手で、産業用ロボット、工作機械にも強い。２７日の午後１時３０分に１０年３月期の連結決算を発表。期前半の不振から、売上高２５３３億９３００万円（前期比３４．７％減）、営業利益５５０億２４００万円（同５９．１％減）、純利益３７５億１１００万円（同６１．４％減）と減収減益で着地した。

　ただ、足元は主力のＣＮＣ装置、産業用ロボット、工作機械ともアジア市場を中心に需要が上向き、１１年３月期は売上高、利益とも好転する見通し。会社側では、通期予想は難しいとして、上期（１０年４－９月）のみの予想を開示しているが、売上高１８３７億円（前年同期比２．０７倍）、営業利益７６１億円（同６．０５倍）、純利益４８８億円（同５．４４倍）と、半期ながら前期通期の実績を上回る売上、利益を予想。この高収益変化率が評価されている。（高野龍一）



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