＜私の相場観＞＝証券ジャパン・調査情報部長 大谷 正之氏

　現状相場は、上値を買う材料に乏しく、一進一退の推移となりそうだ。　米株式市場は４日が独立記念日で休日のため、３日に発表される６月の雇用統計の結果が、東京市場にいつもより短時間で反映される点で、波乱要因となる懸念もある。

　７月半ば以降に３月期決算企業の第１四半期決算の発表がスタートする。通期業績の上方修正への期待も高まり、株価が上放れる可能性もある。

　物色テーマとしては、トヨタ自動車<7203.T>が、今年度内に新型燃料電池自動車（ＦＣＶ）を発売することで、ＦＣＶの実用化を支える水素や水素ステーション関連の銘柄群に注目。さらに、８月に採用銘柄の入れ替えが予定されている「ＪＰＸ日経４００」関連にも関心が集まりそうだ。

　個別銘柄では、サザンオールスターズが９月に新曲を発売、９年ぶりのオリジナルアルバムを年内に完成させ、年越しライブを９年ぶりに復活することで上方修正期待が高まるアミューズ<4301.T>、都営地下鉄新宿線全駅のホームドア整備に伴い、同三田線や大江戸線で実績のある京三製作所<6742.T>に注目。


出所：株経通信（株式会社みんかぶ）