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テックポイント・インクのニュース
■成長戦略
テックポイント・インク<6697>は今後の成長戦略として、トータルソリューション提供に努める方針だ。監視カメラ向け半導体では、将来的に、CMOSセンサーまで含め、半導体とセンサーを一気通貫供給できる業界唯一の存在を目指している。そうして優位性を確立した上で、さらに競争力を強化し、市場占有率を一挙に高めていく考えだ。また、車載カメラ向け半導体では、リア・ビューカメラやサラウンドビュー用途から、ドライブレコーダーや電子ミラーに用途を拡大させ、先進運転支援システム(ADAS)の自動車への搭載拡大に合わせて、販売数量の増加を目指している。
トータルソリューション例としては、車載カメラ、ドライブレコーダーのトータルソリューションの同社推計による市場規模は1,605億円※と見ている。内訳としてはイメージセンサーが4億台として600億円※、ISP(画像処理プロセッサー)が4億台として600億円※、魚眼補正はISPに内蔵、Tx(送信)はISPに内蔵となる。電子ミラーは運転席のほか、サイドミラーの2ヶ所での計3ヶ所となり、Rx(受信)はコントローラーに内蔵、液晶コントローラーは5,000万台想定で75億円※。サラウンド・ビュー、ドライブレコーダーでは、Rx(受信)は内蔵、サラウンド・ビューは0.2億台で80億円※、H.265ドライブレコーダーは1億台で250億円※、液晶コントローラーは内蔵となる。自動車メーカーの安全対策等における各種センサーの需要が高まっているほか、ドライブレコーダーにおいては間違いなく標準装備されてくると弊社では考えている。さらに、同社は半導体とセンサーを一気通貫に供給できるため、メーカーにとっては様々なメーカーから各部品を取り寄せることなく、完成品をそのまま搭載することができることになり、これが同社の強みの1つであり、需要ニーズが高まることになると考えられる。
※便宜上1米ドル=100円で計算
CMOSセンサーは2021年12月期第2四半期には量産出荷が始まる
同社は自社において2016年から画素数が800万画素の4Kカメラ向けCMOSセンサーの開発を進めているが、2020年6月末にサンプル品が到着しており、その後社内で撮影画像データの評価を行っており、評価結果は非常に良好のようである。2020年後半から顧客へのサンプル出荷、2021年12月期第2四半期には量産出荷が始まる予定であり、CMOSセンサーという、これまでゼロであった事業分野において規模拡大が見込まれることになる。また、監視カメラのうち、これまではアナログ・カメラ市場のみ対象にしていたが、CMOSセンサーの投入によって、成長が拡大しているIPカメラ製品にも販売できるようになる。これにより、すべての監視カメラ、監視カメラメーカーが潜在顧客となるためCMOSセンサーが今後同社の成長性を高めることが見込めると弊社では考えている。
同社の描く戦略には、監視(防犯)カメラシステム及び車載カメラシステムの世界市場の高い成長予測が背景にある。例えば、車載カメラシステムで言えば、2035年には市場規模が約352億米ドルと2019年の約99億米ドルから約3.6倍まで拡大すると米国の調査会社が分析している。
■戦略商品の進捗状況
なお、成長エンジンと成り得る戦略商品の進捗状況では、CMOSセンサーのサンプル出荷見込みのほか、ドアフォン用の半導体製品を開発中である。また、魚眼補正機能、WDR(ワイド・ダイナミック・レンジ)機能搭載ISP及び音声対応のTx及びRx用半導体製品については量産出荷中。さらに、液晶ディスプレイコントローラーについては量産出荷中であるほか、新製品を開発中である。これら成長戦略に向けた取り組みにおいて、監視カメラシステム並びに車載カメラシステムのISPの設計を行う技術者等の人材確保を強化している。
(執筆:フィスコアナリスト 村瀬智一)
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テックポイント・インク<6697>は今後の成長戦略として、トータルソリューション提供に努める方針だ。監視カメラ向け半導体では、将来的に、CMOSセンサーまで含め、半導体とセンサーを一気通貫供給できる業界唯一の存在を目指している。そうして優位性を確立した上で、さらに競争力を強化し、市場占有率を一挙に高めていく考えだ。また、車載カメラ向け半導体では、リア・ビューカメラやサラウンドビュー用途から、ドライブレコーダーや電子ミラーに用途を拡大させ、先進運転支援システム(ADAS)の自動車への搭載拡大に合わせて、販売数量の増加を目指している。
トータルソリューション例としては、車載カメラ、ドライブレコーダーのトータルソリューションの同社推計による市場規模は1,605億円※と見ている。内訳としてはイメージセンサーが4億台として600億円※、ISP(画像処理プロセッサー)が4億台として600億円※、魚眼補正はISPに内蔵、Tx(送信)はISPに内蔵となる。電子ミラーは運転席のほか、サイドミラーの2ヶ所での計3ヶ所となり、Rx(受信)はコントローラーに内蔵、液晶コントローラーは5,000万台想定で75億円※。サラウンド・ビュー、ドライブレコーダーでは、Rx(受信)は内蔵、サラウンド・ビューは0.2億台で80億円※、H.265ドライブレコーダーは1億台で250億円※、液晶コントローラーは内蔵となる。自動車メーカーの安全対策等における各種センサーの需要が高まっているほか、ドライブレコーダーにおいては間違いなく標準装備されてくると弊社では考えている。さらに、同社は半導体とセンサーを一気通貫に供給できるため、メーカーにとっては様々なメーカーから各部品を取り寄せることなく、完成品をそのまま搭載することができることになり、これが同社の強みの1つであり、需要ニーズが高まることになると考えられる。
※便宜上1米ドル=100円で計算
CMOSセンサーは2021年12月期第2四半期には量産出荷が始まる
同社は自社において2016年から画素数が800万画素の4Kカメラ向けCMOSセンサーの開発を進めているが、2020年6月末にサンプル品が到着しており、その後社内で撮影画像データの評価を行っており、評価結果は非常に良好のようである。2020年後半から顧客へのサンプル出荷、2021年12月期第2四半期には量産出荷が始まる予定であり、CMOSセンサーという、これまでゼロであった事業分野において規模拡大が見込まれることになる。また、監視カメラのうち、これまではアナログ・カメラ市場のみ対象にしていたが、CMOSセンサーの投入によって、成長が拡大しているIPカメラ製品にも販売できるようになる。これにより、すべての監視カメラ、監視カメラメーカーが潜在顧客となるためCMOSセンサーが今後同社の成長性を高めることが見込めると弊社では考えている。
同社の描く戦略には、監視(防犯)カメラシステム及び車載カメラシステムの世界市場の高い成長予測が背景にある。例えば、車載カメラシステムで言えば、2035年には市場規模が約352億米ドルと2019年の約99億米ドルから約3.6倍まで拡大すると米国の調査会社が分析している。
■戦略商品の進捗状況
なお、成長エンジンと成り得る戦略商品の進捗状況では、CMOSセンサーのサンプル出荷見込みのほか、ドアフォン用の半導体製品を開発中である。また、魚眼補正機能、WDR(ワイド・ダイナミック・レンジ)機能搭載ISP及び音声対応のTx及びRx用半導体製品については量産出荷中。さらに、液晶ディスプレイコントローラーについては量産出荷中であるほか、新製品を開発中である。これら成長戦略に向けた取り組みにおいて、監視カメラシステム並びに車載カメラシステムのISPの設計を行う技術者等の人材確保を強化している。
(執筆:フィスコアナリスト 村瀬智一)
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