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テックポイント Research Memo(4):20年12月期2Qは車載カメラシステム市場向け半導体製品の売上好調

配信元:フィスコ
投稿:2020/09/16 15:04
■業績動向

1. 2020年12月期第2四半期決算概要(米国基準)
テックポイント・インク<6697>の2020年12月期第2四半期決算(米国基準)は売上高14,609千米ドル(1,573百万円※、前年同期比19.8%増)、営業利益472千米ドル(50百万円※、前年同期は365千米ドルの損失)、税引前四半期純利益626千米ドル(67百万円※、同326千米ドルの損失)、当社株主に帰属する四半期純利益482千米ドル(51百万円※、同283千米ドルの損失)となり、2ケタ増収及び営業利益、税引前四半期純利益、当社株主に帰属する四半期純利益など各利益は黒字に転じた。また、財政状態、財務業績、キャッシュフロー、その他を対象とする指標であり、米国で利用が広く浸透しているNon-GAAP指標(株式報酬費用控除前の四半期純利益)は1,074千米ドル(115百万円※、前年同期比225.5%増)だった。同社は一時的変動要素と非現金損益項目の中で、株式報酬費用のみをNon-GAAP指標の調整項目としているが、Non-GAAP指標の1株当たり当期純利益が、同社の真の収益力であり、営業成績を直接反映している指標だと考えている。

※連結財務書類は米ドルで表示されており、円で表示している金額は、便宜上、2020年6月30日現在の三菱UFJ銀行の対顧客電信直物売買相場の仲値に基づき1米ドル107.74円で換算された金額


2. 製品市場別業績
売上高の増加は主に車載カメラシステム市場向け半導体製品の売上高が7,146千米ドルと、前年同期から2,762千米ドル(298百万円※:前年同期比63.0%増)伸びたことが大きい。これによって同社売上高に占める車載カメラ向け半導体比率は48.9%へ上昇している(2018年12月期第2四半期:14.7%、2019年12月期第2四半期:35.9%)。なお、同半導体製品の出荷数は前年同期比117%増加と大幅に増加しているが、製品構成が様々な価格帯にわたっていることもあり、製品構成の変化に伴って平均販売価格は減少した。その他、監視カメラシステム市場向け半導体製品の売上高が7,463千米ドルと、前年同期から349千米ドル(38百万円※、同4.5%減)減少したことも影響している。

※連結財務書類は米ドルで表示されており、円で表示している金額は、便宜上、2020年6月30日現在の三菱UFJ銀行の対顧客電信直物売買相場の仲値に基づき1米ドル107.74円で換算された金額


第2四半期単独(4月〜6月)においては、新型コロナウイルスの影響を受けて売上高は7,098千米ドル(前年同期比1.1%減)と減収となっているが、営業利益は439千米ドル(同27.2%増)、税引前四半期純利益は508千米ドル(同28.0%増)、当社株主に帰属する四半期純利益は389千米ドル(同16.1%増)、Non-GAAP指標(株式報酬費用控除前の四半期純利益)は675千米ドル(同4.3%増)となり、営業利益・純利益は増益で推移している。

3. 地域別売上比率は中国依存度が低下
地域別売上比率については、中国比率が低下傾向にある。台湾や韓国での売上が増加しており、結果的にリスクファクターであった1社依存(中国の大手監視カメラメーカー)の状態が軽減している。足元では台湾の車載機器設計メーカーである「REC TECHNOLOGY CORPORATIONの自動車向け全方位モニター・システムに、映像送信用半導体「TP38xx シリーズ」が採用されたほか、台湾車載機器メーカーの創研光電股フン有限公司の車載用ハイビジョンカメラモジュールの新製品に、車載機器用半導体「TP2912」が採用されている。その他、台湾大手車載機器メーカーの奇美車電股フン有限公司の車載用デジタルビデオレコーダーの新シリーズに、映像受信用半導体「TP282x シリーズ」が採用されたほか、台湾大手車載ディスプレイメーカーのジョインリンクの車載用ハイビジョンサラウンドビューシステムの新シリーズに、映像受信用半導体「TP2854」が採用されており、車載機器において低コスト化と高い信頼性の両立をハイビジョン映像で可能にしたソリューションとして評価されている。また、国内の比率こそ小さいが、調査会社が行った2019年ドライブレコーダー売れ筋ランキングにおいて、上位10機種にランクインしたうちの計3機種に、同社製半導体が採用されている。

(執筆:フィスコアナリスト 村瀬智一)


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配信元: フィスコ
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