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東光高岳、通期売上予想を上方修正 スマートメーターのシェア拡大・ガス関連新製品の市場投入等で業績好転の兆し

投稿:2024/11/20 08:00

2025年3月期第2四半期決算説明会

一ノ瀬貴士氏:みなさま、こんにちは。東光高岳の代表取締役社長の一ノ瀬です。本日はお忙しい中、当社の2025年3月期第2四半期の決算説明会にご参加いただき誠にありがとうございます。本日の説明会は対面とリモートのハイブリッドで実施します。当社へのご理解につながれば幸いです。

はじめに

2021年8月に不適切事案が判明して以降、約3年2ヶ月にわたり、お客さまや株主・取引先等のステークホルダーのみなさまに、大変なご心配・ご迷惑をおかけしました。あらためて、心よりお詫び申し上げます。

2024年5月16日に実施した前回の決算説明会以降の動きとして、9月19日に「品質に係る総点検調査の結果について」、「調査・検証委員会による追加報告書ならびに最終報告書の受領について」の2件を公表しました。

10月28日には、「一連の不適切事案の反省・教訓を踏まえたSQCファースト改革ならびに役員の人事措置について」を公表しています。SQCファーストとは、安全・品質・コンプライアンスを最優先する企業へと再生することを意味しています。

「品質に係る総点検調査の結果について」では、当社グループが取り扱う全製品を対象とした品質に係る総点検調査(品質総点検)が完了し、これまで調査過程で判明した不適切事案として逐次公表してきた案件以外に、追加で判明した不適切事案8件を含め、品質総点検の調査結果を公表しました。

「調査・検証委員会による追加報告書ならびに最終報告書の受領について」では、2024年1月に設置した「当社とは利害関係のない独立した調査・検証委員会(寺脇一峯委員長)により進めていただいた調査の結果を公表しています。

具体的には、追加報告書では「断路器事案に関する経営幹部の対応についての評価・検証」を、また最終報告書では「当社で実施している総点検調査等のプロセスに対する評価・検証」について、調査結果と原因・課題の分析、再発防止や改善への提言などのご報告をいただいています。

はじめに

スライドでは、品質総点検調査において追加で判明した不適切事案として公表した8件の概要をお示ししています。この8事案については、現在はすべて是正措置が完了しており、公的規格やお客さま仕様に準拠した正規な検査を実施し、製品が出荷されていることを確認しています。

当社は、本件不適切事案の対象となった製品をご購入いただいたお客さまに対して、製品の品質および安全性についてのご説明、今後の対応についての協議を順次進めているところです。

はじめに

調査・検証委員会からの追加報告書・最終報告書の受領についてです。

追加報告書については、品質総点検調査を進める過程において、気中断路器の出荷試験省略に関する不適切事案が発覚し、当時の経営幹部が適切な事後対応を行わなかった可能性が判明したことから、同委員会に対して、断路器事案に関する経営幹部の対応についての調査を追加で依頼したものです。

この報告書の中では、再発防止に向けて、スライドに記載のとおり、企業理念、ビジョンおよびクレドの見直しと周知徹底など、多くの提言をいただいています。

最終報告書については、当社で実施した品質総点検調査などの対応プロセスに対する評価と検証を依頼したものです。改善すべき点として、スライドに記載のとおり、記録化の設定、有事対応への若手や中堅社員の活用、取締役に対する情報共有のあり方の見直し、有事対応の対策本部の位置づけや運用方法、計画性の確保の見直しなどのご提言をいただいています。

当社は、これらの指摘と提言を真摯に受け止め、SQCファースト改革の中でしっかりと取り組んでいきます。

はじめに

2024年10月28日に公表した一連の不適切事案の反省・教訓を踏まえた、SQCファースト改革の概要についてご説明します。

真因分析についてです。一連の不適切事案が発生し、長きにわたって発見・是正されてこなかった背景には、当社が抱えている共通的な真因が存在すると考えられます。現場の声を聞きつつ、真因分析を行った結果、共通的な真因として4項目を特定しています。

1つ目は、経営と現場の断絶です。経営層や本社と現場との間に、物理的・精神的な距離があり、経営の想いや方針が全社へ浸透・共有できていませんでした。経営層や本社が現場の声・課題をくみ取り、解決へのサポートをしてこなかったことから、経営と現場の間の信頼関係が薄れてしまっていたと考えています。

また、経営層自身が「SQCファースト」と口では言いながらも、言行不一致な面があり、現場ではSQCより納期やコストを優先しがちな状況に陥っていたと考えられます。

2つ目は、現場力の弱体化です。各組織、現場において、自ら学び、問題を発見し、カイゼンを進める職場風土が定着してこなかったと考えています。その背景には、現場の要員不足、基礎教育やT型人財育成の取り組み不足、人事評価制度の運用硬直化、中間管理職の役割発揮不足、職場内外のコミュニケーション不足など、さまざまな要因が関連していたものと考えています。

3つ目は、仕組み・DXの実効性不足です。品質マネジメントシステム(QMS)において、社内マニュアル類の陳腐化と活用不足、裕度のないリードタイムと工程管理の不足、意図的不正への牽制不足、品質・規格遵守の軽視など、課題が顕在化してきました。

内部統制システムの運用面において、リスク検知・予防と有事対応、社内通報窓口の信頼性、3ラインディフェンスなどの面で改善・強化すべき課題があったものと考えています。製造・検査プロセスの電子化・自動化、生産プロセスとステータスの見える化など、業務高度化と省人化を支える工場のDX化が遅れていたことも挙げられます。

4つ目は、リソースの分散・不足です。少量多品種の製品展開の中で「事業の選択と集中」が進んでおらず、各事業へのリソース配分が分散していました。その結果、現場の要員不足により技術や業務が属人化すると共に、SQC基盤整備やDXへの投資が後回しになっていたという反省点です。

はじめに

不適切事案の4つの真因を踏まえて、あらためてSQCファーストの会社へと再生し、成長を目指すことを目的として、SQCファーストへの4つの改革を策定しました。スライドでは、4つの改革の方針をお示ししています。

改革の1つ目は、経営から現場まで一体となったSQCファースト考動文化を醸成することです。経営・本社と現場との距離を埋め、相互の信頼関係を作ります。同時に、経営・本社から現場までが一体となった「SQCファースト考動文化」を醸成・定着させていきます。

改革の2つ目は、現場力の進化と、これを支える「人と組織」をつくることです。各組織・現場を自ら学び、問題発見とカイゼンを推進する高い「現場力」へと進化させます。その進化を促進する「人と組織づくり」に向け、人財の確保・育成・評価制度などの諸政策やカイゼン活動を強化していきます。

改革の3つ目は、仕組みや環境でSQCファーストを確保することです。品質マネジメントシステムや内部統制システムなどの仕組みをカイゼンし、品質管理やリスクの検知・予防・対応を強化していきます。スマートファクトリー化、工場見える化、バリューチェーン変革などに向けた工場DXの取り組みを加速させていきます。

改革の4つ目は、事業構造改革によりリソース(ヒト・カネ・技術)を集中します。事業の選択と集中やアライアンスなどの構造改革を進め、品質確保と成長を目指す事業領域へリソースの集中を進めていきます。

これらの方針をもとに、具体的な改革アクションプランを定め、実行していきます。アクションプランの具体的な中身については、10月28日に公表した資料をご覧いただければと思います。

ステークホルダーのみなさまからの信頼回復に向けて、「二度とこのような不適切事案を起こさない」という強い決意のもと、当社グループ全員が一丸となって改革を実行し、再生と成長に全力で取り組んでいきたいと考えています。

目次

2024年度第2四半期決算について、目次に沿ってご説明します。

1. 2024年度 第2四半期 業績概要<対前年度比較>

業績概要です。当年度第2四半期の業績を総括すると、連結売上高は476億円で前年同期比8.8パーセント増加、営業利益は20億円で前年同期比12.9パーセント減少し、増収減益となりました。

主な増減要因をご説明します。売上高については、配電機器、海外工事物件、三次元検査装置が減少した一方で、スマートメーター、変成器、計量工事などの計量事業全般や、一般向けプラント物件、断路器などの特高受変電機器、EVの充電インフラの増加により、前年同期より38億円の増加となりました。

利益面では、これらの製品の売上増加があったものの、配電機器や海外工事物件、三次元検査装置の売上減少をカバーするまでには至らず、また研究開発費の増加もあり、営業利益は前年同期より3億円減となっています。経常利益は21億円、中間純利益は11億円と、いずれも前年同期比で減益となりました。

一連の不適切事案による影響としては、一部のお客さまからの入札参加停止などの措置による受注減や、機能品の対応費用、弁護士費用の増加などにより、売上高でマイナス13億円強、利益でマイナス7億円の下振れが発生しています。

1. 2024年度 第2四半期 業績概要 事業ポートフォリオ(2024度第2四半期 売上高)

各事業セグメントの内容と売上高構成比です。売上高構成比は、計量事業とGXソリューション事業が微増し、光応用検査機器事業と電力機器事業が微減という構成です。

1. 2024年度 第2四半期 業績概要 -売上高の状況-<対前年同期比較>

スライドの図は、売上高について前年同期との増減比較をウォーターフォールチャートで示したものです。

スライド左端の前年度第2四半期の売上高438億円から電力機器事業でプラス2億円、計量事業でプラス26億円、GXソリューション事業でプラス14億円、光応用検査機器事業でマイナス4億円となりました。スライド右端の当年度第2四半期の売上高は、トータルで38億円増加の476億円となりました。

1. 2024年度 第2四半期 業績概要 -利益の状況-<対前年同期比較>

営業利益のウォーターフォールチャートです。スライド左端の前年度第2四半期の営業利益23億円から電力機器事業でマイナス3億円、計量事業でプラス7億円、GXソリューション事業でマイナス8,000万円、光応用検査機器事業でマイナス3億円となりました。

このほか、弁護士費用やコンサル費用などの本社費用の増加により、スライド右端の当年度第2四半期の営業利益はトータルでマイナス3億円の20億円となっています。

2. 各事業セグメントの状況<対前年同期比較>

各事業セグメントについてご説明します。電力機器事業セグメントです。売上高は250億円で前年同期比プラス2億円、セグメント利益は20億円で前年同期比3億円の減益となりました。

売上高の増加要因として、一般向けプラント物件、地域電力向け断路器の販売が増加しました。減少要因としては、小型変圧器、海外工事物件が減少したほか、不適切事案に伴う入札参加停止措置により、配電用開閉器や配電自動化用制御器が減少しています。

利益面では、売上増に伴う利益増がありましたが、小型変圧器や配電用開閉器、制御器、海外工事物件の売上減少分をカバーするまでには至らず、減益となりました。

計量事業セグメントです。売上高は166億円で前年同期比プラス26億円、セグメント利益は26億円で前年同期比プラス7億円となっています。

売上高の増加要因としては、東電向けスマートメーター、計量工事、各種変成器などが、受注増や価格改定の効果により増加しています。利益面は売上の増加に伴い、増益となっています。

2. 各事業セグメントの状況<対前年同期比較>

GXソリューション事業セグメントです。売上高は46億円で前年同期比プラス15億円、セグメント損失は4億円で前年同期比8,000万円減益となりました。

売上高の増加要因としては、EV用急速充電器の販売台数が増加したほか、エネルギーマネジメントシステムなどが増加しています。利益面では、これらの売上増加があったものの、将来に向けた研究開発費や販売費の増加の影響により、減益となっています。

光応用検査機器事業セグメントです。売上高は9億円で前年同期比マイナス4億円、セグメント利益は1億円で前年同期比マイナス3億円となりました。減収減益の要因としては、半導体市場の需要減とメーカーの投資抑制に伴い、半導体パッケージ基板メーカー向けの三次元検査装置の受注販売が大幅に減少したことが挙げられます。

3. 上期投資実績(設備投資、研究開発)

設備投資と研究開発費の実績です。当社グループは「2030 VISION」の達成に向け、営業キャッシュフローの拡大を図るとともに、創出した資金を既存事業の基盤強化、DX投資並びに新規事業領域の研究開発などへ適正に振り向けていく方針です。

このような方針のもと、当年度第2四半期の設備投資は20億円、研究開発費は18億円となりました。主な設備投資では、2025年度後半から順次導入が開始される次世代スマートメーターの生産設備のほか、小山南工場の建屋の耐震補強工事に着手しています。

研究開発費では、次世代スマートメーターの開発をはじめ、本年5月に公表したe-Mobility Powerとの共同開発による出力400kWのEV用超急速充電器の開発、特別高圧用開閉器のコストダウン、センサー内蔵配電線用電圧調整器の開発など、コア事業の競争力強化と新規領域の展開に向けた開発を強化しています。

今後も、投資配分の最適化を図りつつ、製品ラインのデジタル化・自動化による生産性向上、コア事業製品の原価低減と次世代機器の開発による競争力強化、新規領域でのソリューション開発などに向けた投資を積極的に進めていきたいと考えています。

4. 2024年度 業績予想 -売上高の状況-

スライドの図は、当年度連結業績予想の売上高について、4月25日に公表した当初予想値からの増減をウォーターフォールチャートで示したものです。業績の好転が見込まれるため、売上高予想を上方修正することとしました。スライド左端の当初予想値1,050億円に対し、スライド右端の今回修正予想値はプラス10億円の1,060億円となる見込みです。

主な増加要因は、電気機器事業における一般向けプラント物件の増加や、計量事業におけるスマートメーター、計量工事の増加です。減少要因は、PPP/PFI事業の完工時期延期に伴い、売上計上が来期以降になる期ズレ、半導体パッケージ基板メーカー向け三次元検査装置の受注販売減少などです。

4. 2024年度 業績予想 -利益の状況-

営業利益予想のウォーターフォールチャートです。スライド左端の当初予想値40億円から、電力機器事業の一般向けプラント物件の売上増など、売上高の増減に伴う利益の増減がありました。加えて、基礎研究費の効率的運用などによる本社費用の減少などもあり、スライド右端の今回修正予想はプラス10億円の50億円を見込んでいます。

今回修正した連結業績予想においては、一連の不適切事案による影響として、売上高でマイナス40億円、利益でマイナス20億円の下振れ影響を含んだ値となっています。

5. 2024年度第2四半期の取り組み

トピックスをご紹介します。EVインフラ事業の取り組みについてです。本年5月からEV用の急速充電器シリーズを、新たに「SERA(セラ)」シリーズとしてブランディングをスタートしています。

来るべきEV社会を支える充電インフラ事業に、これまで以上に真摯、かつ真剣に取り組んでいくことを宣言するため、東光高岳の思いを込めた、新たなブランドネームを付与することとしました。

「SERA」には、フランス語で「未来の存在」という本来の意味があります。これに加えて、Seamless、Energy、Relations、Activation、すなわち「シームレスに(境界なく)エネルギーをつなげてイキイキ活性化させていく(エネルギーの未来を切り拓く)ことで、未来のEVエネルギーネットワークをデザインする(持続可能な社会の実現に貢献する)存在でありたい」という思いを込めて、ネーミングしています。

「SERA」は、新たなエネルギー社会の実現をブランドミッションとして、未来を照らす「新しい時間・体験」を創出していきます。

港区新橋3ヶ所と六本木1ヶ所に、電力会社の地上機器のラッピング広告を掲出していますが、新ブランド「SERA」のデザインに更新しています。お近くをお通りの際は、ぜひご覧いただければ幸いです。

5. 2024年度第2四半期の取り組み

EV充電サービス「aima CHARGE(あいまチャージ)」についてご紹介します。当社は、従来の電力機器製造・販売の「モノ売り」から、お客さまや社会のニーズに応えるソリューションを提供する「コト売り」へのシフトを目指しています。

EVインフラ事業においても、急速充電器の製造・販売だけにとどまらず、レンタルサービス事業、リース事業、充電サービス事業といった、新たなサービスの展開を進めています。

充電サービス事業については、サービス名称を「aima CHARGE」と名づけ、本年7月からパーク24、タイムズ24と協業し、実証試験を開始しています。これまでに、時間貸し駐車場の「タイムズ渋谷本町第24」「タイムズステーション川崎」においてサービスを提供しています。

「aima CHARGE」は、「EV充電は、出かけた先で用事の合間に。」をコンセプトとしています。多忙な毎日を送るEVユーザーのみなさまが、お出かけ先で用事の合間に、気軽にスピーディに充電できる、新しい充電スタイルを提供していきたいと考えています。

設置場所については、今年度中に10ヶ所程度にまで拡大することを計画しています。EV普及に向け、この実証試験において得られる充電器の稼働状況や、お客さまからの声を分析し、さらなる充電インフラの整備に役立てていきます。

5. 2024年度第2四半期の取り組み

当社グループ会社のタカオカエンジニアリング(TEC)における、海外EPC事業についてご紹介します。

EPC事業は、エンジニアリング、土木建築工事、電気機器の調達・輸送・据付の業務を一括して請け負うものです。タカオカエンジニアリングでは、主力である発電・変電プラント事業の拡大に加え、上下水道インフラ等の周辺事業の開拓、再生可能エネルギー等の成長分野の取込みの3つのアプローチで事業拡大を進めています。

今年度上期においては、マラウィ共和国、ラオス人民民主共和国の2ヶ国で完工、新たにスリナム共和国で受注するなど、EPCコンストラクターとしての実績を積み上げ、世界の電力供給の安定化に貢献していきます。

今後も、グローバルなエネルギー問題の解決や、SDGsの推進に貢献していきたいと考えています。

5. 2024年度第2四半期の取り組み

グループ会社の東光東芝メーターシステムズ(T2MS)における、スマートメーター事業に関する最新の状況についてご紹介します。上半期の業績は、東京電力向けスマートメーターのシェア拡大や、販売台数の増加、ガス関連新製品の市場投入により、売上高は前年同期比26パーセントの増収となりました。

円安による資材価格高騰については、電力スマートメーターのVA開発や部品調達のコストダウンにより、影響を抑制しました。産業向け製品の販売価格の見直しなどにより、影響を軽微にとどめることができました。

次世代スマートメーターの開発や生産設備への設備投資によって、固定費は増加しました。しかし、営業利益は増収とコストダウン活動により、前年同期比で34パーセントの増益となりました。

次世代スマートメーターについてです。現在進めている次世代スマートメーターの開発は、2025年度の導入開始に向け、順調に進捗しています。生産ライン、製造工程の自動化率100パーセントを目指したライン構築に向け、設計や手配も順調に進めています。

各電力会社では、次世代スマートメーターの入札が順次開始されています。逐次入札が進んでいますが、立ち上げ当初は、T2MSとしても、現行のスマートメーターと同等のシェアが確保できる見通しです。

5. 2024年度第2四半期の取り組み

DX事業の取り組みをご紹介します。生成AIの活用についてです。本年5月より、経理や人事、総務など、コーポレート部門の問い合わせ業務の省力化と回答の迅速化を目的とし、生成AIが搭載されたAIヘルプデスクの運用を開始しました。

従来のヘルプデスクでは社員が個別対応していたため、回答が遅延することもありました。AIが質問内容を理解し、自動的に回答することで、回答のスピードアップと、回答者の対応工数の削減に寄与することが可能となりました。

今後の展望として、まずは自動回答率30パーセントを目標とし、自動回答精度の向上に努めたいと考えています。生成AIは、日々、目まぐるしく発展しているため、世の中の動きを常にウォッチし、さらなるAIの活用による業務の効率化、迅速化を進めていきたいと考えています。

5. 2024年度第2四半期の取り組み

工場のDX化についてです。当社では、以前より工場DXに取り組んでいます。直近では、不適切事案を踏まえた改革策の一環として、製造・検査チェックシートのデジタル化、作業工数の見える化、製造・検査ラインの自動化などによる、製造プロセスの高度化と省人化に注力しています。

製造・検査チェックシートのデジタル化については、測定器から直接データを取り込むことで、入力間違いや漏れなどのヒューマンエラーを防止する仕組みを構築しています。

作業工数の見える化では、タブレットやセンサーで取得した作業工数を見える化し、業務効率や生産性に悪影響を及ぼしているボトルネックの把握や、工程の改善に活用しています。

製造・検査ラインの自動化では、ライン設備の更新と制動を図りながら、センサーやロボットによる自動化・機械化に取り組んでいます。

今後も、当社では品質の確保と業務効率、生産性の向上を目的として、積極的にデジタル化に取り組んでいきます。

5. 2024年度第2四半期の取り組み

ダイバーシティ推進に関する取り組みについてご紹介します。当社は、ダイバーシティを推進し、ステークホルダーのみなさまが魅力を感じる会社、社員が働いて幸せに感じる会社を目指しています。CHRO(最高人事責任者)を委員長とするダイバーシティ推進委員会を設置し、経営層からの強いコミットメントのもと、さまざまな取り組みを進めているところです。

2024年度は、女性管理職候補者とその上司の育成、男性社員の育休取得の推進を目的とした「パパ座談会」や「IKUKYU. PJT」への法人賛同、LGBTQ+に関する基礎研修、同性パートナーシップ制度の導入、LGBTQ+当事者のための通称名社内利用に向けた環境整備、社外キャンペーン「Business for Marriage Equality」や「ビジネスによるLGBT平等サポート宣言」への法人賛同などに取り組み、ダイバーシティを推進しています。

今後は、ダイバーシティ推進に加え、社員の自律的なキャリア形成や、ワークライフマネジメントの向上を目指した制度と環境の整備にも取り組みを広げていきます。さらなる企業価値と従業員エンゲージメントの向上に努めていきたいと考えています。

以上で、私からのご説明は終了します。ご清聴ありがとうございました。

配信元: ログミーファイナンス
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