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ヒーハイスト Research Memo(4):2023年3月期は直動機器と精密部品加工の低迷で少額だが営業損失

配信元:フィスコ
投稿:2023/07/20 13:04
*13:04JST ヒーハイスト Research Memo(4):2023年3月期は直動機器と精密部品加工の低迷で少額だが営業損失 ■業績動向

1. 2023年3月期の業績概要
ヒーハイスト<6433>の2023年3月期決算は、売上高が2,414百万円(前期比12.0%減)、営業損失5百万円(前期は228百万円の利益)、経常利益3百万円(前期比98.6%減)、親会社株主に帰属する当期純損失2百万円(前期は217百万円の利益)となった。

直動機器は、産業用機械業界全体が低迷したことから主要顧客であるTHK向けが減少、さらに中国市場での受注が減少したことから前期比で減収となった。精密部品加工は、当初の計画値は上回ったものの、前期比で減収となった。ユニット製品は、前期からの受注残が多かったことに加え、国内向けのリピート需要があったことから増収となった。

全体が減収となったことから稼働率が低下し、売上総利益率は19.8%(前期25.7%)へ低下した。このため、減収と合わせて売上総利益は477百万円(前期比32.2%減)となった、販管費は483百万円(同1.5%増)と上昇を最小限に抑えたが、営業損失を計上した。赤字決算であったが、年間1円の配当を実施した。

設備投資額は422百万円(前期310百万円)、主な投資は機械装置、器具備品などである。減価償却費は199百万円(同147百万円)であった。

2. 品目別状況
各品目別状況は以下のようであった。

(1) 直動機器
直動機器は、産業用機械業界全体が低迷したことから主要顧客であるTHK向けが減少、さらに中国市場での受注が減少したことから前期比で減収となった。通期の売上高は1,525百万円(前期比12.5%減)となった。

(2) 精密部品加工
この期からホンダのF-1撤退の影響が出ているが、主にレッドブル向けに一部の部品の受注は続いている。期初の予想よりは良かったものの、売上高は674百万円(同14.5%減)となった。

(3) ユニット製品
ユニット製品は、前期からの受注残が多かったことに加え、国内向けのリピート需要があったことから、売上高は213百万円(同2.0%増)と僅かだが増収となった。


自己資本比率は62.8%、手元現預金は800百万円超で財務的には安定
3. 財務状況
2023年3月期末の総資産は前期末比249百万円増の5,146百万円となった。流動資産は同58百万円減の2,634百万円となったが、主に現金及び預金の減少108百万円、受取手形及び売掛金(電子記録債権含む)の減少146百万円、たな卸資産の増加153百万円による。たな卸資産が増加したのは、今後の稼働率アップに備えて定番品の在庫を積み増したことによるもので、前向きな在庫増である。固定資産は同307百万円増の2,511百万円となったが、主に有形固定資産の増加297百万円、無形固定資産の減少4百万円、投資その他の資産の増加14百万円による。

流動負債は同61百万円減の954百万円となったが、主に支払手形及び買掛金(電子記録債務含む)の減少99百万円による。固定負債は同319百万円増の962百万円となったが、主に社債の減少23百万円、長期借入金の増加277百万円による。この結果、負債合計は同258百万円増の1,916百万円となった。

純資産は親会社株主に帰属する当期純損失の計上や配当金の支払いなどによる利益剰余金の減少等により同8百万円減の3,229百万円となった。その結果、2023年3月期末の自己資本比率は62.8%(前期末66.1%)となった。

4. キャッシュ・フローの状況
2023年3月期の営業活動によるキャッシュ・フローは39百万円の支出であったが、主な収入は税金等調整前当期純利益4百万円、減価償却費199百万円、売上債権の減少147百万円等で、一方で主な支出は、たな卸資産の増加151百万円、仕入債務の減少103百万円等であった。投資活動によるキャッシュ・フローは430百万円の支出であったが、主な支出は有形固定資産の取得411百万円等であった。財務活動によるキャッシュ・フローは354百万円の収入であったが、主な収入は長短借入金の増加422百万円、主な支出は配当金の支払い25百万円等であった。

この結果、期中の現金及び現金同等物は108百万円減少し、期末の現金及び現金同等物残高は864百万円となった。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)

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配信元: フィスコ
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