フロイント産業のニュース
~医薬品製剤用機械で世界の先端を走り、高採算の医薬品添加剤も拡大~
【ポイント】
・今2024年2月期の業績は好転している。3Qまでを見ると水準は低いが、いつものように4Qに納期が集中している。米国子会社フロイント‐ベクターの改善が大きい。コロナ禍の受注が納期遅れで不採算となっていたが、ここが好転している。新規受注については、内外とも納期に合わせて、コストを見積り、価格に反映させている。機械部門の採算は来期以降さらに回復してこよう。
・国内の製剤機械の受注は極めて好調である。製薬企業の新規投資に加えて、品質の向上や省人化に向けた更新投資も必要になっているからである。11月末の受注残は180億円と過去最高になった。当社にとって受注増は一時的なものではなく、高水準の受注はしばらく続く見通しであり、新製品のニーズも広がっている。
・フロイント‐ベクターは、サプライチェーンがうまく回らず、前期は大幅赤字となったが、今期は黒字化を目指し、来期は収益性も戻ってこよう。イタリアのコスメックでは、前期に約9億円の減損損失を実施した一方で、アジア、中東、中南米、アフリカの市場に強みを有する中、前期に黒字化を達成しており、戦略上の重要性は変わらない。上海に合弁で技術開発研究所(上海FCセンター)を設立した。製剤機械と医薬品添加剤のラボは、昨年6月に開所した。日本からの輸出増が寄与してこよう。
・化成品部門は好調で、主力の医薬品添加剤は前年度比で採算も改善し、順調に伸びている。フル稼働が続いており、いずれ生産能力の増強が必要になってこよう。品質保持剤も前年度を上回る進捗状況にある。
・中長期のビジョンとして、日米伊中印の5極体制で、新市場の開拓を進めている。人材の増強も急務で、海外人材や技術系の人材は継続的に採用していく方向にある。組織再編を踏まえ、次期の中期計画を策定中であり、4月に公表されよう。
・今後数年、大型システム投資や生産設備増強の投資が見込まれるが、豊富な受注残の効果で、業績は確実に向上しよう。過去のピークである営業利益20億円を目指して、収益力の回復が図られよう。
目 次
1.特色 医薬品用製剤機械の独自開発で発展
2.強み 日本では圧倒的No.1、世界でも3強の1社
3.中期経営計画 M&Aや合弁の展開で海外市場の拡大が進展
4.当面の業績 好調な受注増は2025年2月期の業績から本格貢献へ
5.企業評価 新市場の開拓に期待
企業レーティング | B |
---|---|
株価 (2024年2月5日) |
796円 |
時価総額 | 146億円 (18.4百万株) |
PBR | 0.95倍 |
ROE | 3.2% |
PER | 29.6倍 |
配当利回り | 2.5% |
総資産 | 23858百万円 |
純資産 | 14187百万円 |
自己資本比率 | 59.5% |
BPS | 839.5円 |
決算期 | 売上高 | 営業利益 | 経常利益 | 当期純利益 | EPS | 配当 |
---|---|---|---|---|---|---|
2015.2 | 17424 | 1150 | 1249 | 695 | 40.4 | 15.0 |
2016.2 | 19027 | 1346 | 1394 | 961 | 55.7 | 12.5 |
2017.2 | 21164 | 2041 | 2097 | 1064 | 61.7 | 20.0 |
2018.2 | 19801 | 1971 | 1994 | 1477 | 85.7 | 20.0 |
2019.2 | 18408 | 1223 | 1326 | 843 | 50.2 | 20.0 |
2020.2 | 16772 | 558 | 582 | 381 | 22.8 | 20.0 |
2021.2 | 16765 | 1111 | 1308 | 970 | 58.0 | 20.0 |
2022.2 | 17632 | 981 | 1032 | 543 | 32.5 | 20.0 |
2023.2 | 19658 | 451 | 559 | -538 | -32.2 | 20.0 |
2024.2(予) | 20200 | 700 | 650 | 450 | 26.9 | 20.0 |
2025.2(予) | 22700 | 1300 | 1250 | 860 | 50.9 | 20.0 |
(2023.11ベース)
(注)ROE、PER、配当利回りは2024.2期予想ベース。2016年2月に1:2の株式分割を実施。EPS、配当は修正ベース。2015.2期の配当は50周年記念配2.5円(修正ベース)、2017.2期の配当は上場20周年記念配5.0円を含む。
企業レーティングの定義:当該企業の、(1)経営者の経営力、(2)事業の成長力・持続力、(3)業績下方修正の可能性、という点から定性評価している。A:良好である、B:一定の努力を要する、C:相当の改善を要する、D:極めて厳しい局面にある、という4段階で示す。
レポート全文はこちらから
https://www.belletk.com/furoinntosanngyou202402.pdf
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