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GMOメディアのニュース
■今後の見通し
1. 2022年12月期の業績見通し
GMOメディア<6180>の2022年12月期の連結業績は、売上高で前期比42.9%減の4,900百万円、営業利益で同316.0%増の200百万円、経常利益で同233.0%増の200百万円、親会社株主に帰属する当期純利益で同1,750.0%増の130百万円を見込んでいる。2022年12月期より「収益認識に関する会計基準」を適用することで、グロスで売上計上していた一部の事業(「くまポン」「キレイパス」「GMOリピータス」「アフィタウン」)についてネット計上することとなり、売上高で4,800百万円の目減り要因となる。ただし、利益への影響はない。旧会計基準ベースで換算した売上高は9,700百万円で前期比13.1%増となる。
なお、2022年12月期より事業構造の変化に伴いセグメントの変更を実施している。今後は自社運営のメディア事業とソリューション事業の2軸で収益拡大を目指していく方針とし、その他メディア支援事業をソリューション事業に名称変更するとともに、従来メディア事業に含まれていた「GMOリピータス※」のサービスをソリューション事業に移管した。また、今後育成していくSaaS事業についてもソリューション事業に含めていく予定だ。
※企業独自のポイントサイト構築・運営を支援するポイントCRMツール。2021年12月末の顧客数は6社。
2022年12月期の主要サービス別売上見通しについて見ると、「ポイントタウン」や「アフィタウン」「くまポン」は前期比横ばい水準を見込む一方で、ゲーム事業や「コエテコ」「キレイパス」「GMOリピータス」等のサービスは2ケタ成長を見込んでいる。なかでも投資育成事業である「キレイパス」は実質1.8倍増、「コエテコ」は1.5倍増と高成長を目指している。
利益面では、投資育成2事業の広告・開発費が前期の約5億円から半分程度の水準まで減少する見込みで、増収効果も含めて考えれば営業利益で200百万円という水準は保守的な印象が強い。ただ、コロナ禍が収束せず前期に上昇したアドネットワーク広告単価の動向が不透明なことや、新規事業にも取り組んでいく予定となっていることもあり、保守的な計画になっているものと考えられる。なお、2022年12月期はGMOくまポンについても黒字転換を見込んでいる。「キレイパス」の損失額が縮小し「くまポン」の利益で吸収する格好となる。
なお、2022年1月のアドネットワーク広告単価は前年同月比で20%増と高水準を維持しているもようだ。また、コロナ禍により1月以降、まん延防止等重点措置が主要都市で発出されるなか、「コエテコ」の子ども向け体験申込件数の伸びは同20%増とやや鈍化している一方で、社会人向け「コエテコキャンパス」については好調を持続している。また、「キレイパス」についても影響は軽微にとどまっているようで、全体的には順調な滑り出しとなっているようだ。
成長領域である教育・美容医療領域への投資を継続し、2024年12月期に過去最高営業利益の更新を目指す
2. 成長戦略
(1) 中期5ヶ年計画
同社は2020年2月に5ヶ年の業績目標を発表しており、2021年12月期までを戦略的投資期間として位置付け、2022年12月期からの黒字化、2024年12月期には営業利益で510百万円と過去最高営業利益更新(2016年12月期505百万円)を目指す方針を打ち出していた。前述したように2021年12月期に市場環境が好転したことや、投資育成2事業が順調に成長していることから、黒字化が1年前倒しで達成されるなど現状では順調に計画が進んでいるものと評価される。
2022年12月期以降の成長戦略としては、「ポイントタウン」「ゲソてん」「くまポン」等の既存の収益事業をベースに、成長領域である教育(プログラミング系)、美容医療関連事業への投資を継続していくこと、また市場環境の影響を受けやすい広告事業に加えて、安定成長が見込めるソリューション事業の構成比を高めていくことで年率10%以上の持続的な成長を実現する収益基盤を構築していく戦略となっている。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
<EY>
1. 2022年12月期の業績見通し
GMOメディア<6180>の2022年12月期の連結業績は、売上高で前期比42.9%減の4,900百万円、営業利益で同316.0%増の200百万円、経常利益で同233.0%増の200百万円、親会社株主に帰属する当期純利益で同1,750.0%増の130百万円を見込んでいる。2022年12月期より「収益認識に関する会計基準」を適用することで、グロスで売上計上していた一部の事業(「くまポン」「キレイパス」「GMOリピータス」「アフィタウン」)についてネット計上することとなり、売上高で4,800百万円の目減り要因となる。ただし、利益への影響はない。旧会計基準ベースで換算した売上高は9,700百万円で前期比13.1%増となる。
なお、2022年12月期より事業構造の変化に伴いセグメントの変更を実施している。今後は自社運営のメディア事業とソリューション事業の2軸で収益拡大を目指していく方針とし、その他メディア支援事業をソリューション事業に名称変更するとともに、従来メディア事業に含まれていた「GMOリピータス※」のサービスをソリューション事業に移管した。また、今後育成していくSaaS事業についてもソリューション事業に含めていく予定だ。
※企業独自のポイントサイト構築・運営を支援するポイントCRMツール。2021年12月末の顧客数は6社。
2022年12月期の主要サービス別売上見通しについて見ると、「ポイントタウン」や「アフィタウン」「くまポン」は前期比横ばい水準を見込む一方で、ゲーム事業や「コエテコ」「キレイパス」「GMOリピータス」等のサービスは2ケタ成長を見込んでいる。なかでも投資育成事業である「キレイパス」は実質1.8倍増、「コエテコ」は1.5倍増と高成長を目指している。
利益面では、投資育成2事業の広告・開発費が前期の約5億円から半分程度の水準まで減少する見込みで、増収効果も含めて考えれば営業利益で200百万円という水準は保守的な印象が強い。ただ、コロナ禍が収束せず前期に上昇したアドネットワーク広告単価の動向が不透明なことや、新規事業にも取り組んでいく予定となっていることもあり、保守的な計画になっているものと考えられる。なお、2022年12月期はGMOくまポンについても黒字転換を見込んでいる。「キレイパス」の損失額が縮小し「くまポン」の利益で吸収する格好となる。
なお、2022年1月のアドネットワーク広告単価は前年同月比で20%増と高水準を維持しているもようだ。また、コロナ禍により1月以降、まん延防止等重点措置が主要都市で発出されるなか、「コエテコ」の子ども向け体験申込件数の伸びは同20%増とやや鈍化している一方で、社会人向け「コエテコキャンパス」については好調を持続している。また、「キレイパス」についても影響は軽微にとどまっているようで、全体的には順調な滑り出しとなっているようだ。
成長領域である教育・美容医療領域への投資を継続し、2024年12月期に過去最高営業利益の更新を目指す
2. 成長戦略
(1) 中期5ヶ年計画
同社は2020年2月に5ヶ年の業績目標を発表しており、2021年12月期までを戦略的投資期間として位置付け、2022年12月期からの黒字化、2024年12月期には営業利益で510百万円と過去最高営業利益更新(2016年12月期505百万円)を目指す方針を打ち出していた。前述したように2021年12月期に市場環境が好転したことや、投資育成2事業が順調に成長していることから、黒字化が1年前倒しで達成されるなど現状では順調に計画が進んでいるものと評価される。
2022年12月期以降の成長戦略としては、「ポイントタウン」「ゲソてん」「くまポン」等の既存の収益事業をベースに、成長領域である教育(プログラミング系)、美容医療関連事業への投資を継続していくこと、また市場環境の影響を受けやすい広告事業に加えて、安定成長が見込めるソリューション事業の構成比を高めていくことで年率10%以上の持続的な成長を実現する収益基盤を構築していく戦略となっている。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
<EY>
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