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―東証改革を追い風に増配ラッシュ、業績と財務が支える高配当株リストアップ―
配当の権利確定が集中する3月末をおよそ2ヵ月後に控え、配当の権利取りを見据えた動きが徐々に意識され始めている。安定した配当収入への関心は根強く、株価指数が高値圏で推移するなかでも、配当利回りの水準が相対的に高い銘柄には引き続き注目が集まりやすい。
もっとも、銘柄選定には配当利回りの水準だけでなく、業績の持続性や財務の余力を見極める視点が欠かせない。そこで今回は、3月期決算企業の中から足もとの業績が良好で、株主還元に積極的な企業に焦点を当てた。収益力と財務余力を兼ね備えた高配当株は、期末配当取りの対象としてだけでなく、中長期的な資産形成の観点からも見逃せない存在となる。
●増配企業は5割、配当姿勢の強化が鮮明に
25年4~9月期決算を踏まえた配当見通しをみると、3月期決算企業(変則決算や未定を除く)の5割近くが26年3月期に増配を予想している。原材料高や人件費上昇といったコスト圧力が続くなかでも、株主還元を強化する動きが目立つのは、東京証券取引所から資本効率の改善を求められている影響が大きい。とりわけ近年は、配当性向やDOE(株主資本配当率)など明確な配当指標を掲げる企業が増加しており、配当水準の持続性を意識した還元姿勢が一段と鮮明になっている。
●高配当株指数は最高値圏、資金流入は底堅く推移
こうした流れのなかで、高配当株への安定した資金流入を映す存在が、NEXT FUNDS 日経平均高配当株50指数連動型上場投信 <1489> [東証E]だ。同ETFは分配金利回りの魅力に加え、相対的な値動きの安定性が評価され、最高値圏を走る展開にある。指数ベースでの堅調な推移は、個別銘柄選別においても追い風となり、高配当株全体の評価を下支えする要因にもなっている。
一方で、配当利回りの高さだけで銘柄を選別するのはリスクが高く、業績悪化によって減配や株価が急落する可能性がある点には留意が必要だ。ここでは、資本コストや株価を意識した施策として配当方針の強化を打ち出し、かつ足もとの業績が好調に推移している高配当利回り株に照準を合わせた。インカムゲインを確保しつつ、株価の下値抵抗力にも期待できる6銘柄を紹介していく。
◎愛知製鋼 <5482> [東証P] 配当利回り4.16%
トヨタ自動車 <7203> [東証P]グループ唯一の素材メーカーとして、特殊鋼や鍛造品で高シェアを誇る。26年3月期は自動車生産の回復を背景とした数量増加や原価改善の進展が寄与し、営業利益は150億円(前期比24.8%増)と大幅な増益を見込む。注目点は株主還元の抜本的な強化だ。中期経営計画ではROEとPBRの改善を重要指標に掲げ、25年3月期から配当性向の目安を40%以上へ引き上げた。更に27年3月期までの3年間に、通常配当とは別枠で「400億円規模の追加還元」を実施する方針を打ち出している。今期配当は前期の3倍超(株式分割考慮後)となる年138円の予定だ。31年3月期のROE8%達成へ向け、資本圧縮と還元強化を推進する姿勢は明確で、PBRは1倍台の定着を視野に捉えている。
◎イーグル工業 <6486> [東証P] 配当利回り3.87%
機械の回転軸からの液漏れを防ぐメカニカルシールの世界大手。直近の業績は、EV(電気自動車)向けバルブ関連製品の販売増加や価格改定の効果を背景に、通期業績見通しを上方修正するなど好調に推移している。注目材料は26年10月に予定する親会社NOK <7240> [東証P]との経営統合だ。株式移転比率は1対1で決定しており、株価はNOKと強く連動する展開にある。そのNOKはフレキシブルプリント基板の世界的メーカーで、国産ヒューマノイド開発連合「KyoHA(京都ヒューマノイドアソシエーション)」への参画などを通じ、フィジカルAI関連としての評価を高めつつある。統合新会社は再編シナジーに加え、ロボット領域での成長期待も膨らむ。株主還元にも前向きな姿勢を示しており、中長期保有の妙味は増している。
◎淺沼組 <1852> [東証P] 配当利回り3.75%
創業130年を超える関西の名門ゼネコン。学校建築や官公庁工事に強く、その豊富な実績から「官公庁の淺沼」の異名を持つ。足もとの業績は極めて好調だ。2025年9月末時点の受注高は、新築の倉庫や住宅などの大型案件の獲得に加え、官公庁工事が大きく伸長したことで、前年同期比69.2%増と急拡大した。通期の利益計画は据え置いたものの、旺盛な需要を背景に受注高見通しは期初計画から引き上げられ、来期以降の業績を支える手持ち工事高は着実に積み上がっている。また、株主還元への積極姿勢も際立つ。配当性向70%以上と建設業界でもトップクラスの還元方針を掲げ、今期は年41円50銭(前期は41円)を計画。これで7期連続の増配となる見通しだ。利益成長と高水準の株主還元が両輪で機能しており、中長期的な安心感は強い。
◎小松ウオール工業 <7949> [東証P] 配当利回り 4.50%
オフィスや学校、工場などの空間を仕切る間仕切(パーティション)の国内トップメーカー。今期はオフィスの旺盛なリニューアル需要が続くほか、高付加価値製品の販売増加も寄与し、営業利益は40億6000万円(前期比11.7%増)と11期ぶりの最高益更新を見込む。市場評価を一変させたのが、今期から適用された新株主還元方針だ。企業価値向上に向け、配当指標のDOEを従来の3%下限から「6%目安」へ一気に引き上げた。これに伴い、年間配当は130円と前期比倍増(株式分割考慮後)となる予定だ。前期には発行済み株式数の約6%に相当する自社株買いも実施しており、還元姿勢は極めて強い。株価は1991年11月以来、約34年2ヵ月ぶりの高値圏を舞う展開となっている。
◎キャリアリンク <6070> [東証P] 配当利回り4.49%
官公庁向けのBPO事業を主力とし、マイナンバー関連や給付金業務などで豊富な実績を持つ。足もとでは地方自治体の窓口業務や戸籍法改正関連、住宅設備関連の政府施策に絡む大口派遣案件の獲得が進み、受注環境は想定以上に堅調だ。こうした需要を背景に、期初に減益予想としていた25年4~9月期の営業利益は19億3800万円(前年同期比63.1%増)と一転して大幅増益を達成した。通期計画は27億600万円を据え置いたが、上期時点の進捗率は7割を超えており、業績上振れ期待は大きい。株主還元への意識も高く、中期経営計画期間の28年3月期までは年120円の配当を維持する方針を明示。減配リスクの低い高配当銘柄としての安心感に加え、無借金に近い好財務も魅力で、中期的なインカム狙いに適した存在といえよう。
◎ムトー精工 <7927> [東証S] 配当利回り4.70%
車載機器やカメラ、プリンター、医療用機器などの精密プラスチック部品メーカー。足もとの業績は、自動車関連部品やデジタルカメラ部品の受注が好調で、上期決算とあわせて通期の営業利益見通しを従来の22億5000万円から24億円(前期比17.2%増)へ上方修正した。経費削減の進展も踏まえ、21期ぶりの最高益見通しを更に上乗せした格好だ。配当も従来計画の年90円から101円へ引き上げており、株主還元姿勢は一段と鮮明になっている。資本コストや株価を意識した取り組みとして、今期は1億3000万円規模の自社株買いも実施済みだ。配当利回りは4%台後半と高水準にある一方、予想PERは8倍台、PBRは0.8倍近辺にとどまり、株価指標面での割安感は際立つ。自己資本比率は6割近くと財務基盤も盤石で、水準訂正余地は大きそうだ。
株探ニュース
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