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エージェント・インシュアランス・グループのニュース
*13:07JST エージェント・インシュアランス・グループ Research Memo(7):営業収益は100億円突破の見通し
■エージェント・インシュアランス・グループ<5836>の今後の見通し
● 2025年12月期の業績見通し
2025年12月期通期の連結業績は、営業収益が前期比51.2%増の12,340百万円(うち国内事業が同53.2%増の12,000百万円、海外事業が同3.9%増の340百万円)、営業利益が同85.3%増の265百万円(うち国内事業が同121.6%増の250百万円、海外事業が同50.3%減の15百万円)、経常利益が同90.9%増の255百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同162.4%増の140百万円と、増収増益の見通しである。
営業収益は、2024年12月期に買収したファイナンシャル・ジャパンの通期連結寄与などにより、前期に引き続き大幅増収局面が続くと見込まれる。また、2025年12月期も市場シェア拡大に向けた保険代理店のM&A及び事業承継を積極的に推進する方針であり、事業規模のさらなる拡大が期待される。
営業利益は増収効果により前期比85.3%増と大幅増益となり、営業利益率は2.1%と同0.3ポイント改善する計画である。事業拡大のためのM&A及び事業承継、保険商品の募集品質維持のための先行投資などにより、営業コストの増加局面の継続が見込まれるものの、社内オペレーションや営業活動の効率化及び人件費・管理費の適正化などにより、段階的な収益性改善を目指すものと見られる。ちなみに、海外事業は増収減益の計画であるが、コスト面については特殊要因があるわけではなく、やや保守的な見通しとしている模様である。
■中長期の成長戦略
兼業代理店との協業強化、テクノロジーの活用などにより成長加速へ
1. M&A及び事業承継の推進
同社は、2025年12月期以降もM&A及び事業承継を積極的に推進し、事業規模の拡大を図る計画である。従前までと同様、保険代理店業を主とする専業代理店の取り込みを継続するとともに、今後は他事業と併せて保険販売を行う兼業代理店との協業も進める。
一部の大手中古車販売会社による保険金の水増し請求など相次ぐ不祥事を受け、兼業代理店に対する風当たりが強くなっており、金融庁により業界構造の大きな変革につながる法制度の変更などが検討される可能性もある。国内損害保険市場9.1兆円のうち、兼業代理店が5.6兆円を占めており、仮に米国のように兼業代理店が禁止となれば保険販売により一定の利益を上げている中古車販売業界やハウスメーカーなどには打撃となるが、同社のような専業代理店にとっては大きな事業機会となる可能性があるため、今後の動向に注目したい。
2. テクノロジーの活用
同社は2025年1月にシステム開発サービスを提供するコスモアビリティを買収した。同社を含む保険代理店業界はデジタル化が遅延していることから、コスモアビリティが長年培ってきた知見を生かし、まずはIT活用により社内オペレーション及び営業活動の効率化を図る。その後は、保険業界及び隣接業界のマーケット開拓に資するITツールの開発などを検討している。
3. 持株会社体制への移行
同社は2025年7月1日に持株会社体制に移行する予定である。単独の株式移転により持株会社を設立後、グループ会社の再編を行う。具体的には、ステップ1として2025年7月1日を効力発生日とする株式移転により、持株会社である「(株)エージェントIGホールディングス」を設立し、同社を持株会社の完全子会社とする。その後、ステップ2として同社の子会社を持株会社が直接保有する子会社として再編を行う計画である。同社は持株会社化により、機動的なM&A及び事業承継による持続的成長を実現する体制を整備する。また、同社とファイナンシャル・ジャパンとの費用共通化などによるコスト削減効果も中長期的な視点で期待されよう。
■株主還元策
事業成長のための投資を優先
同社は株主に対する利益還元策を重要な経営課題の1つであると認識しており、企業体質の強化と将来の事業展開のために内部留保を確保しつつ、配当を実施することを基本方針としている。まずは内部留保の充実を優先し、財務体質の強化と事業拡大のための投資などを実施し、キャピタルゲインの最大化を目指す。
内部留保資金については、今後の事業拡大や事業効率化のための投資、優秀な人財の確保や育成投資等の中長期的投資に充当し、企業価値の拡大に努める方針である。同社は、財政状態及び経営成績等を勘案し、株主に対する利益還元策を検討する予定であり、グループ全体の業績を向上させることにより配当実施を含めた検討を行うとしている。上場する保険代理店もほぼすべての企業が普通配当を既に実施しており、同社においても比較的早期の配当や株主優待などの検討が期待される。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 吉林拓馬)
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● 2025年12月期の業績見通し
2025年12月期通期の連結業績は、営業収益が前期比51.2%増の12,340百万円(うち国内事業が同53.2%増の12,000百万円、海外事業が同3.9%増の340百万円)、営業利益が同85.3%増の265百万円(うち国内事業が同121.6%増の250百万円、海外事業が同50.3%減の15百万円)、経常利益が同90.9%増の255百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同162.4%増の140百万円と、増収増益の見通しである。
営業収益は、2024年12月期に買収したファイナンシャル・ジャパンの通期連結寄与などにより、前期に引き続き大幅増収局面が続くと見込まれる。また、2025年12月期も市場シェア拡大に向けた保険代理店のM&A及び事業承継を積極的に推進する方針であり、事業規模のさらなる拡大が期待される。
営業利益は増収効果により前期比85.3%増と大幅増益となり、営業利益率は2.1%と同0.3ポイント改善する計画である。事業拡大のためのM&A及び事業承継、保険商品の募集品質維持のための先行投資などにより、営業コストの増加局面の継続が見込まれるものの、社内オペレーションや営業活動の効率化及び人件費・管理費の適正化などにより、段階的な収益性改善を目指すものと見られる。ちなみに、海外事業は増収減益の計画であるが、コスト面については特殊要因があるわけではなく、やや保守的な見通しとしている模様である。
■中長期の成長戦略
兼業代理店との協業強化、テクノロジーの活用などにより成長加速へ
1. M&A及び事業承継の推進
同社は、2025年12月期以降もM&A及び事業承継を積極的に推進し、事業規模の拡大を図る計画である。従前までと同様、保険代理店業を主とする専業代理店の取り込みを継続するとともに、今後は他事業と併せて保険販売を行う兼業代理店との協業も進める。
一部の大手中古車販売会社による保険金の水増し請求など相次ぐ不祥事を受け、兼業代理店に対する風当たりが強くなっており、金融庁により業界構造の大きな変革につながる法制度の変更などが検討される可能性もある。国内損害保険市場9.1兆円のうち、兼業代理店が5.6兆円を占めており、仮に米国のように兼業代理店が禁止となれば保険販売により一定の利益を上げている中古車販売業界やハウスメーカーなどには打撃となるが、同社のような専業代理店にとっては大きな事業機会となる可能性があるため、今後の動向に注目したい。
2. テクノロジーの活用
同社は2025年1月にシステム開発サービスを提供するコスモアビリティを買収した。同社を含む保険代理店業界はデジタル化が遅延していることから、コスモアビリティが長年培ってきた知見を生かし、まずはIT活用により社内オペレーション及び営業活動の効率化を図る。その後は、保険業界及び隣接業界のマーケット開拓に資するITツールの開発などを検討している。
3. 持株会社体制への移行
同社は2025年7月1日に持株会社体制に移行する予定である。単独の株式移転により持株会社を設立後、グループ会社の再編を行う。具体的には、ステップ1として2025年7月1日を効力発生日とする株式移転により、持株会社である「(株)エージェントIGホールディングス」を設立し、同社を持株会社の完全子会社とする。その後、ステップ2として同社の子会社を持株会社が直接保有する子会社として再編を行う計画である。同社は持株会社化により、機動的なM&A及び事業承継による持続的成長を実現する体制を整備する。また、同社とファイナンシャル・ジャパンとの費用共通化などによるコスト削減効果も中長期的な視点で期待されよう。
■株主還元策
事業成長のための投資を優先
同社は株主に対する利益還元策を重要な経営課題の1つであると認識しており、企業体質の強化と将来の事業展開のために内部留保を確保しつつ、配当を実施することを基本方針としている。まずは内部留保の充実を優先し、財務体質の強化と事業拡大のための投資などを実施し、キャピタルゲインの最大化を目指す。
内部留保資金については、今後の事業拡大や事業効率化のための投資、優秀な人財の確保や育成投資等の中長期的投資に充当し、企業価値の拡大に努める方針である。同社は、財政状態及び経営成績等を勘案し、株主に対する利益還元策を検討する予定であり、グループ全体の業績を向上させることにより配当実施を含めた検討を行うとしている。上場する保険代理店もほぼすべての企業が普通配当を既に実施しており、同社においても比較的早期の配当や株主優待などの検討が期待される。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 吉林拓馬)
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