先読み作戦指令室＝鈴木金属：新日鉄の秘蔵っ子的存在、復配期待も高まる

　鈴木金属工業に注目したい。

　４月５日に１０年３月期業績予想を修正した。連結営業利益は２億５０００万円（前期比３．７倍）を据え置いたが、経常利益は為替差益の上乗せから２億円から４億円（同４．２倍）に上方修正した。

　１１年３月期は自動車向けばね材の回復に加え、買収したスウェーデンのガルピッタン社の寄与もあり、収益拡大、復配の期待も高い。

　収益拡大とともに注目材料がある。

　新日本製鉄系だが、新日鉄は同社を鋼線のグローバル戦略拠点として重点的に育成してきた。

　もともと新日鉄の持株比率は２割台だったが、０６年に第三者割当増資で３割台に、０９年に再度の第三者割当増資で６割台に上げ、鈴木金はその増資資金でガルピッタン社を買収、さらに戦略拠点との位置づけを強めた。

　親子上場をやめる大企業グループが増加してきたが、新日鉄にとって鈴木金属は守るべき秘蔵っ子的会社であり、１００％完全子会社化する可能性も出てきそうだ。

　株価の動きは上値追い再開態勢に入ってきており、遠からず０９年８月に付けた２４５円高値挑戦場面となりそう。

　午前９時３２分現在の株価は２円高の２２５円。



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［ 株式新聞速報ニュース／ＫＡＢＤＡＳ－ＥＸＰＲＥＳＳ ］

提供：モーニングスター社