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Rebase、スペース利用数が過去最高、売上高は前期比+29%、ChatGPT活用・IoT連携によりサービス体験を向上

投稿:2023/08/21 15:00

決算説明動画および質疑応答について

佐藤海氏:株式会社Rebase代表の佐藤海と申します。弊社の2024年3月期第1四半期の決算説明動画をご視聴いただき、誠にありがとうございます。ご説明を通じて、弊社についてのご認識とご理解をいただけたらと思っていますので、よろしくお願いいたします。

弊社決算説明会の開催方針についてご説明します。第1四半期と第3四半期は今回のような説明動画の録画配信、第2四半期と通期はリアルタイムでのオンライン配信を行おうと考えています。

いずれの決算説明会においても、書き起こし記事を公開する予定です。また、決算に関するご質問については、本スライドに記載された弊社IRサイトの問い合わせフォームからお送りいただければ、順次回答します。

目次

本日は、弊社の事業概要、2024年3月期第1四半期の業績、成長戦略の順でご説明します。なお、会社概要などについては、Appendixにスライドを追加していますので、そちらをご参照ください。

インスタベースとは

弊社の事業概要です。私たちは会社設立時より「インスタベース」というレンタルスペースのマッチングプラットフォームを運営しています。

「インスタベース」は、「場所を探し、使いたい人」と「場所を持ち、提供したい人」をマッチングするサービスです。一人ひとりの目的や条件に合うさまざまなレンタルスペースを、使いたい時に使いたい分だけフレキシブルに予約して使うことができます。

掲載スペース数は8月現在で2万9,000件を超えており、日本最大のサービスとなっています。

インスタベースのビジネスモデル

「インスタベース」のビジネスモデルは非常にシンプルです。「インスタベース」上で成立した予約代金の一部をスペース掲載者から手数料としていただくのみの、完全成果報酬モデルのサービスとなっています。

ユーザーに寄り添った料金体系

料金体系も非常にシンプルな設計にしています。スライド左側のスペース利用者には、スペースを使うためのスペース利用料のみが発生し、月額会員費用やスペース利用料に上乗せして徴収する手数料などは一切ありません。

スライド右側のスペース掲載者には、先ほどご説明したとおり「インスタベース」上で成立した予約のスペース利用料の一部を成約手数料として弊社にお支払いいただくのみとなっています。スペース掲載料といった月額固定費用は一切発生しませんし、もし「インスタベース」上で予約が1件も生まれなければ、お支払いいただく金額もありません。

リスクなく遊休スペースをレンタルスペースとして有効活用できるように、安心してスペースを掲載できる環境を用意しています。

幅広い利用用途でマッチング効率を追求したプラットフォーム

スライドには「インスタベース」の特徴的な要素を載せています。昨年度の1年間で2,300万人以上もの方々にサイトに来ていただき、「インスタベース」に掲載されている2万9,000件以上のスペースのいずれかを検索し見ていただいています。

中でも特に、スライド中央の円グラフは「インスタベース」の強みともいえる特徴です。こちらは、昨年度における利用用途別の予約数の割合を示しています。ご覧のとおり、どれか1つの利用用途に大半の予約が集中することなく、非常に幅広い利用用途で満遍なく集客ができています。

これは、1件でも多くのスペースに1件でも多くの予約を受け付けられるプラットフォームを目指して取り組んできた結果であり、現在も目指すところは変わりません。

リピート率の高い利用用途で安定的な成長を実現

利用用途ごとのリピート率です。幅広い利用用途で集客できているだけではなく、高いリピート率を実現できていることも「インスタベース」の特徴の1つです。リピート率の高い利用用途で予約数を積み上げていくことで、安定的な成長基盤を構築しています。

インスタベースの成長を支える当社の強み

弊社の強みの源泉と構造についてご説明します。創業時の原体験から、私たちRebaseには「ユーザーファースト」「効率性重視」「コスト意識」のマインドが文化として深く根付いています。

徹底したコスト意識を持つことによって、データドリブンで効率的な集客に磨きをかけてきました。また、ユーザー目線でプロダクトを作り込むため、自社開発にこだわって開発力も高めてきました。そして、「インスタベース」から得た幅広く豊富なデータアセットをさらなる集客や開発に役立ててきました。

これらが高いリピート率と効率的なサービス運営へとつながり、そこから生み出される利益を自分たちの強み一つひとつに再投資することで、さらなる好循環を生み出しています。

私たちはこれらの強みを基盤として、変化対応力の高い柔軟な経営を実現してきました。コロナ禍においても売上と利益を落とすことなく、右肩上がりの成長を実現することができたのも、その結果です。今後も、新型コロナウイルス感染拡大のような不測の事態が生じたとしても、可能な限り機動的かつ柔軟な経営で成長を続けます。

【前提】レンタルスペース領域におけるシーズナリティ

2024年3月期第1四半期の業績についてご説明します。業績予想に対する進捗状況をご説明するにあたり、まずは「インスタベース」のシーズナリティについて触れたいと思います。

レンタルスペース市場は成長市場であることに加え、10月から12月の第3四半期が、レンタルスペースに対する認知とニーズが1年の中で最も高まる繁忙期となっています。そのため、上半期よりも下半期に売上が偏重する傾向があります。以上を踏まえ、次のスライドから業績をご報告します。

重要指標における成長率は堅調に推移

「インスタベース」における重要指標についてご説明します。「インスタベース」における最重要指標は利用総額で、スペースの利用数と予約の平均単価を掛け合わせて算出しています。そのため、それぞれの指標が成長していれば、当然ながら利用総額も大きく成長します。この利用総額の成長のために、弊社では特に利用数の成長に重きを置いて取り組んできました。

第1四半期は、いずれの指標においても通期予想で発表した前期比成長率を上回る結果で着地し、堅調な成長を実現できたと考えています。次のスライドから、各指標について詳しくご説明します。

重要指標の成長推移:利用数

利用数についてです。第1四半期は前期比25パーセント増の24万2,000件のスペース利用があり、業績予想に対する進捗率は22パーセントとなりました。

新型コロナウイルスが第5類に移行したことで対面での活動が活発化したことに加え、各種キャンペーン等の販促施策の実施により、大人数での利用が加速しています。また、依然としてリモートワークでの利用を中心とした少人数利用も継続的に拡大しており、結果としてはさまざまな人数規模での利用を促進することができました。

重要指標の成長推移:平均単価

平均単価についてです。前のスライドでご説明したとおり、利用人数や利用時間が増加傾向にあるため、平均単価を引き上げることができました。

結果として、第1四半期の平均単価は前期比8パーセント増の約4,300円となりました。引き続き少人数利用も拡大していることから、平均単価の戻りは緩やかに推移していくのではないかと弊社では推測しています。

重要指標の成長推移:利用総額

各重要指標を成長させることができた結果、最重要指標である利用総額は、前期比35パーセント増の10億円を超える着地となりました。業績予想に対する進捗率は22パーセントとなり、シーズナリティを踏まえると、堅調かつ順調に推移していることがお分かりいただけるかと思います。

重要指標の成長推移:掲載スペース数

掲載スペース数についてです。自然流入によるスペース獲得に加え、さまざまな業界の大手企業とのアライアンスを実現し、多くのスペースを追加掲載していただきました。その結果、掲載スペース数は前期比39パーセント増の2万8,300件となりました。

今後も変わらずこのような取り組みを行っていくことで、掲載スペース数の最大化を実現していきます。

2024年3月期 第1四半期 業績

各重要指標を成長させることができた結果、第1四半期の業績は、売上高が前期比29パーセント増の3億1,700万円、販管費が前期比26パーセント増の2億4,200万円、営業利益が前期比28パーセント増の6,100万円となりました。

また、業績予想には織り込んでいますが、給与のベースアップや採用活動による人件費の増加に加え、株主総会関連費用など第1四半期特有のコストの計上により、営業利益率は19パーセントとなっています。

なお、弊社のビジネスモデルは限界利益率が高いため、下半期に向けて売上高が拡大することで営業利益率も改善すると思っていますので、業績予想に変更はありません。

販管費の内訳(前年同期比較)

前期第1四半期と今期第1四半期における販管費の内訳比較です。主に広告宣伝費、支払手数料、人件費等が増加したことにより、販管費は前期比で5,000万円増加しています。

広告宣伝費は利益を確保できるラインで費用を投下しており、費用対効果を図りながら積極的に集客を強化してきました。支払手数料の増加は、主に「インスタベース」の利用総額拡大に伴う決済手数料や株主総会関連費用の増加によるものです。人件費等については、人員の増加と給与のベースアップを実施したことにより増加しています。

四半期推移:売上高

四半期別売上高の推移です。2024年3月期第1四半期は前期比29パーセント増となり、先ほどご説明したシーズナリティを考慮すると、業績予想に対しては順調に推移しています。

四半期推移:販管費の内訳

四半期別販管費の内訳と推移です。2024年3月期の第1四半期は前期比26パーセント増となりましたが、売上高成長率がそれを上回るかたちで成長できています。なお、人件費等については、直前の2023年3月期第4四半期は決算賞与の支給に伴って増加していたため、第4四半期と比較して約1,600万円減少しています。

トピックスサマリ「AIの活用」

成長戦略に沿って取り組んできた、第1四半期の主なトピックスをご説明します。まずは、AIの活用に関連するトピックスです。AIの活用はスペース利用者、スペース掲載者双方にとってサービス体験の向上に寄与しており、UI/UXの向上にもつながっています。

第1四半期は、レンタルスペース業界初となる「インスタベースChatGPTプラグイン」の提供を開始し、より早く簡単に最適なスペースが提案できるようになりました。

また、スライドには記載していませんが、7月のプレスリリースにて「LINE」や「Slack」でも簡単に最適なスペースを提案できる「インスタベースAI予約サポート β版」の提供開始も発表しています。

これまでにも、マッチング精度の向上を目的とした自社開発のAI画像判定システムや「ChatGPT」を活用したスペース紹介文の自動生成機能を提供してきました。なお、AI画像判定システムに関しては、7月末に特許を取得しています。

トピックスサマリ「IoT機器との連携」

IoT機器との連携に関連するトピックスです。AIの活用と同様に、IoT機器との連携も実施しており、UI/UXの向上につながる施策となっています。

これまでは各スマートロックと個別にAPI連携の開発が必要でしたが、第1四半期に「SADIOT ROOM」とAPI連携したことで、多種多様なスマートロックとの連携を容易に実現できるようになりました。これまでにも、クラウド録画カメラやスマートロックなど、各種IoT機器との連携を実現しています。

今後も当社の技術力を活かし、「ChatGPT」などの最先端技術や外部パートナーとの連携を通じて、掲載者の効率的な運営管理の実現やUI/UXの改善など、ユーザーにとって利便性の高いサービスの提供を目指して尽力していきます。

トピックスサマリ

その他のトピックスとして、スライドに2つ挙げています。掲載スペース数の増加に関連するトピックスとして、神戸電鉄や神戸市との協業し、鉄道高架下スペースをレンタルスペースとして有効活用する取り組みを開始しました。

本取り組みにおいては、高架下スペースをレンタルスペース化することで流動性を高め、神戸電鉄沿線の駅前の活性化を推進することを目的としています。レンタルスペースは地域活性化の一助を担えると考えており、今後もこのような取り組みを拡大していきたいと考えています。

また、各種キャンペーンは、新規利用だけではなくリピート利用の促進や平均単価の引き上げに寄与する施策となっており、今後も継続して実施していく予定です。

市場規模

成長戦略についてご説明します。私たちが展開している「インスタベース」というサービスは、スペースシェア市場にカテゴライズされており、2022年度における市場規模は約3,800億円となっています。2032年には、その規模が約4.8兆円に拡大すると想定されており、成長軌道にある市場で適切にサービスを展開できていると思います。

また、スペースシェア市場には、貸会議室やレンタルスペースだけではなく民泊市場や駐車場市場なども含まれています。そのため、貸会議室・レンタルスペース等の市場については、各種調査データをもとに弊社で推計しており、2022年度は約1,800億円、2032年度には1.7兆円と、約10倍まで市場が拡大する想定です。

現段階での市場シェアは2パーセント程度ですが、市場の拡大に貢献しながらも、成長軌道にある市場でシェアを高めていくことによって、より大きな事業規模を目指していけると考えています。

この市場拡大の背景にはインターネットの普及があり、個々人があらゆるアセットを気軽にシェアできる環境になってきたことが挙げられます。シェアリングサービスは、あらゆる「ムリ・ムダ・ムラ」を解消する力を持っており、スペースの領域においても、遊休スペースが開放されていくことで、スペースの利活用が促進されていきます。

そして、そのスペースを拠点として経済活動が生まれてくることで、日本中どこであっても、誰であっても、思い描いていたことや夢への一歩を踏み出せる世の中になっていきます。

インスタベースの成長戦略

この飛躍的な成長の実現に向けた「インスタベース」の今後の成長戦略として、集客力の向上、UI/UXの最適化、平均単価の引き上げ、掲載スペース数の最大化の4つに注力していきます。

掲載スペース数の最大化については、集客・CVR・平均単価のいずれの指標にも直接的・間接的に寄与するため、横ぐしの項目としています。それぞれの項目におけるこれまでの具体的な施策内容については、2024年3月期第1四半期のトピックスでお話ししたとおりです。

今後は、これまでに開始した取り組みの拡大だけでなく、新たな取り組みも積極的に行っていく予定です。その中でも特に大手企業とのアライアンス強化に引き続き注力していきます。

既存事業の成長を主軸においた新規事業の展開

弊社の今後の成長戦略です。まずは既存事業である「インスタベース」から生み出される利益を最大化し、既存事業の周辺領域に新たなサービスを展開していきます。その後、その先の新たなマーケットへの進出を目指しています。

以上で、2024年3月期第1四半期の決算説明を終わります。ご清聴いただき誠にありがとうございました。

配信元: ログミーファイナンス
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