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前日に「買われた株!」総ザライ (1) ―本日につながる期待株は?―

配信元:株探
投稿:2023/06/29 05:20

ウェッジHD <2388>  116円 (+16円、+16.0%)

 ウェッジホールディングス <2388> [東証G]が5日ぶり急反騰。持ち分法適用関連会社であるGroup Lease(GL)が定時株主総会の招集決議を行い、新たな会計監査法人の選任を含む議案を上程すると公表したことを受け、タイ証券取引所におけるGLの上場廃止事由の解消と株式取引再開に前進したと28日に発表しており、手掛かり視された。同様の開示を行った昭和ホールディングス <5103> [東証S]も買われた。GLは会計監査人の選任ができない状況が続き、決算開示が遅延。現在、同社株式の売買が停止されており、上場廃止猶予期間となっている。タイ証取は7月31日までに新たな会計監査人の選任を行うことを条件に、上場廃止事由の解消に向けた手順を開示していた。

YEデジタル <2354>  579円 (+77円、+15.3%)

 YE DIGITAL <2354> [東証S]が急反騰。システム開発及び組み込みソフトを主力とする安川電グループのIoTソリューション企業だが、企業のデジタルシフトの動きを背景にデジタルトランスフォーメーション(DX)投資需要を取り込むことに成功、足もとの業績は会社側想定を上回って好調に推移している。27日取引終了後、24年2月期上期(23年3-8月)業績予想の修正を発表、経常利益は従来予想の2億円から4億円(前年同期実績は9700万円)に2倍となる大幅増額となった。これを好感する買いが集中した。

ブリッジG <9225>  5,510円 (+700円、+14.6%) ストップ高

 ブリッジコンサルティンググループ <9225> [東証G]がストップ高。直近IPO銘柄にストップ高が相次ぐ展開となった。同社のほか、エリッツホールディングス <5533> [東証S]、クオリプス <4894> [東証G]がそろって値幅制限いっぱいまで値を上げた。26日に東証グロース市場に新規上場したブリッジGは、上場初日は値つかずで2日目に公開価格1300円の3.2倍となる4110円で初値をつけた。上場3日目の28日も人気を集めストップ高カイ気配の5510円まで値を上げた。同社はワーキングプラットフォーム「会計士.job」を運営。同プラットフォームを通じたプロシェアリングでは、IPO支援などで高い実績を持っており、業績拡大期待が膨らんでいる。また、27日に東証スタンダード市場に上場したエリッツHDは京都府と滋賀県を中心に不動産仲介事業などを展開している。同じく27日に東証グロース市場に新規上場したクオリプスはバイオベンチャー企業で、iPS細胞由来心筋細胞シートの開発・事業化などを手掛けている。3社ともに時価総額は小さく、値動きの軽さに注目した買いが集まった様子だ。

イマジカG <6879>  670円 (+69円、+11.5%)

 東証プライムの上昇率トップ。IMAGICA GROUP <6879> [東証P]が3日ぶり急反騰。27日の取引終了後に自社株買いを実施すると発表したことが好感された。上限を50万株(発行済み株数の1.12%)、または4億円としており、取得期間は6月28日から9月30日まで。資本効率の向上を図るとともに、将来の機動的な資本戦略に備えることが目的としている。

ハニーズHD <2792>  1,709円 (+174円、+11.3%)

 東証プライムの上昇率2位。ハニーズホールディングス <2792> [東証P]が急反騰。27日の取引終了後、集計中の23年5月期連結業績について、売上高が従来予想の520億円から548億8800万円(前の期比15.1%増)へ、営業利益が60億円から76億7000万円(同53.6%増)へ、純利益が39億円から53億3600万円(同63.9%増)へ上振れて着地したようだと発表したことが好感された。第4四半期に前年並みの売上高や利益を見込んでいたが、経済活動が正常化へ向かったことに加えて、全国的に気温も上昇して外出機会が増加し客数が想定を上回ったほか、3月から4月にかけてのオケージョン需要や新生活に向けた需要も好調だったことが要因。また、ASEAN生産やミャンマー子会社を活用した高い売上総利益率の維持も寄与した。業績の上振れに伴い、25円を予定していた期末配当予想を30円にするとあわせて発表した。年間配当は50円(前の期35円)となる。

サンリオ <8136>  6,215円 (+511円、+9.0%)

 東証プライムの上昇率4位。サンリオ <8136> [東証P]が続急伸。28日、同社はApple Arcadeにおいて、新ゲーム「Hello Kitty Island Adventure」を配信すると発表した。有力IP(知的財産)を通じた事業拡大を期待した買いが集まり、株高に弾みがついた。Apple Arcadeは、iPhoneなど米アップル 製デバイスで楽しむことができるゲームのサブスクリプションサービス。配信予定日は日本時間7月28日とする。

板硝子 <5202>  680円 (+50円、+7.9%)

 東証プライムの上昇率5位。日本板硝子 <5202> [東証P]が急伸。28日、オランダにおけるジョイント・ベンチャーであるSP Glass Holdingsがロシア子会社の売却を完了したと発表した。24年3月期第1四半期(4-6月)の連結決算において、持ち分法適用会社に対する減損損失の戻入などが発生し、約50億円の利益を認識する予定としており、これを好感した買いが集まったようだ。ロシアのモスクワ市にあるガラス製品の製造販売会社の全株式を売却する。売却先は、ロシアの実業家であるウラジミール・ヴォロニン氏。売却後はロシアから完全に撤退する形となる。

サンケン <6707>  12,490円 (+860円、+7.4%)

 東証プライムの上昇率8位。サンケン電気 <6707> [東証P]が続急伸。三菱UFJモルガン・スタンレー証券は27日、同社株のレーティングの「バイ」を継続するとともに、目標株価を1万3300円から1万3400円に引き上げた。自動車の電動化、安全機能の高度化などに加え、エネルギー価格上昇などを契機に省エネニーズが一段と高まりインバーター化が世界的に加速していることを評価。業績面では、米半導体子会社のアレグロ・マイクロシステムズ の成長継続に加え、サンケン電気の各種パワーモジュール需要の拡大、営業損失が続く米子会社ポーラーセミコンダクターの非連結化などにより中期的な成長確度は高いとみている。同証券では24年3月期の連結営業利益は前期比52.9%増の400億円(会社計画380億円)、25年3月期の同利益は470億円と予想している。

伊豆シャボ <6819>  367円 (+23円、+6.7%)

 伊豆シャボテンリゾート <6819> [東証S]が3日続急伸。27日の取引終了後、アクアシティお台場に屋内型ふれあい動物園「アニタッチ アクアシティお台場」の出店が決まったと発表。収益貢献を期待した買いが集まった。アニタッチとしては4店舗目で、7月20日に開業する。カピバラやワオキツネザル、オオフクロウなど約20種300匹以上を展示する予定。業績に及ぼす影響は現在精査中として、判明次第、24年3月期の業績予想に反映するとしている。

プライムスト <5250>  3,490円 (+200円、+6.1%)

 プライム・ストラテジー <5250> [東証S]が3日続急伸。27日の取引終了後、CMS(コンテンツ管理システム)の実行環境「KUSANAGI」が、次世代高速通信の「HTTP/3(QUIC)」に対応したと発表し、材料視されたようだ。動画や画像などのリソースの多いウェブサイトやウェブサービスなどで、通信の高速化が見込めるようになる。今回の対応で、「KUSANAGI」の利用拡大も見込んでいるとしている。

スギHD <7649>  6,485円 (+323円、+5.2%)

 スギホールディングス <7649> [東証P]が急反発。27日の取引終了後に発表した第1四半期(3-5月)連結決算で、営業利益が77億7800万円(前年同期比16.6%増)と2ケタ増益となったことが好感された。売上高は1778億5100万円(同10.4%増)となった。新型コロナウイルスに伴う行動制限の緩和で外出機会が増え化粧品などが伸長したほか、食品需要も底堅く推移した。また、花粉症や風邪、インフルエンザの流行などで処方箋応需枚数が増え調剤薬局部門も好調だった。更に既存店舗の改装強化、アプリによる販促なども奏功した。なお、24年2月期通期業績予想は、売上高7245億円(前期比8.5%増)、営業利益330億円(同4.2%増)の従来見通しを据え置いている。

NTT <9432>  4,405円 (+219円、+5.2%)

 日本電信電話 <9432> [東証P]が3日続急伸。5月15日につけた4334円を上回り約1ヵ月半ぶりに年初来高値をつけた。7月1日付で1株を25株にする異例の株式分割を実施するが、28日はその権利取り最終日ということもあって駆け込みで投資資金が流入する形となっている。「画期的だが奇をてらったものではなく、購入金額を2万円未満とすることで、日本最大の通信事業者の株式を子どもでも購入が可能となり、投資教育などにも貢献する可能性がある」(中堅証券ストラテジスト)とする。業績は好調で経営統合したドコモが牽引し24年3月期営業利益も増益確保が濃厚で3期連続の過去最高利益更新が見込まれる。通信事業以外にも多角化を推進、世界的に市場が急拡大している生成AI分野でも展開力を発揮し、今期中にもBtoBで独自開発した生成AIビジネスを開始すると伝わり、マーケットの注目を集めた経緯がある。

エネチェンジ <4169>  1,403円 (+62円、+4.6%)

 ENECHANGE <4169> [東証G]が大幅続伸。27日の取引終了後、運営する充電スポット検索アプリ「EVsmart」と「EV充電エネチェンジ」アプリを28日に統合し、アプリ統合版「EV充電エネチェンジ」として新たにスタートさせたと発表しており、好材料視された。「EVsmart」は、22年9月にアユダンテ(東京都千代田区)から譲渡を受けた充電スポットの検索や、口コミの投稿などの機能などを有するアプリ。一方の「EV充電エネチェンジ」は充電スポットの検索や充電器の利用が可能で、アプリによるキャッシュレス決済にも対応している。今回の統合により、「全国の充電スポットの検索」「エネチェンジの6キロワット普通充電器の充電」「稼働状況の口コミを記録」の3つの機能が1つのアプリでできるようになり、日常使いに加え旅行計画を立てる上でも役立つアプリに生まれ変わるとしている。

シグマクシス <6088>  1,272円 (+54円、+4.4%)

 シグマクシス・ホールディングス <6088> [東証P]が大幅反発。27日の取引終了後、24年3月期の連結業績予想について、純利益を27億円から29億円(前期比31.6%増)へ上方修正し、あわせて期末一括配当予想を20円から22円(前期16円)へ引き上げたことが好感された。税額控除等の見通しに変更が生じ、法人税等の減少が見込まれるためとしている。なお、売上高192億円(同10.8%増)、営業利益38億5000万円(同19.0%増)は従来見通しを据え置いている。

パレモ・HD <2778>  192円 (+8円、+4.4%)

 パレモ・ホールディングス <2778> [東証S]が大幅反発。27日の取引終了後に発表した第1四半期(2月21日-5月20日)連結決算で、営業利益が1億8800万円(前年同期比9.4%増)となったことが好感された。アパレル部門は堅調だった一方、雑貨部門では300円均一雑貨ショップの「イルーシー300」でコロナ禍の家ナカ需要の反動から生活雑貨、衛生商品などを中心に販売が縮小し、売上高は40億5000万円(同13.1%減)と減収となった。ただ、販管費の削減などに取り組んだことが奏功し増益を確保した。なお、24年2月期通期業績予想は、売上高169億円(前期比3.5%減)、営業利益6億3500万円(同20.5%増)の従来見通しを据え置いている。株価は、前日27日は6月既存店の落ち込みを受けて下落していたが、増益発表で見直し買いも入ったようだ。

※28日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

株探ニュース
配信元: 株探
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