日農薬が続伸、佐藤製薬の外用爪白癬治療剤に原薬提供、競合品手掛ける科研薬は急落

　日本農薬<4997.T>が続伸。９月３０日の取引終了後、佐藤製薬（東京都港区）が製造販売承認を申請している外用爪白癬治療剤「ＳＫＮ－０８」用の原薬を供給するため、佐藤製薬と供給契約を締結したと発表しており、業績への寄与を期待した買いが入っている。
　「ＳＫＮ－０８」は、日本農薬と佐藤製薬、およびポーラ・オルビスホールディングス<4927.T>傘下のポーラファルマが開発を進めていたもの。有効成分は日農薬の農薬用殺菌剤の探索過程で発見されたイミダゾール系化合物で、爪白癬の主要病原菌である白癬菌に対して極めて強い活性を示し、これまで外用治療が困難だった爪白癬に対する治療効果が期待できるという。佐藤製薬が製造販売承認を取得後、日農薬はポーラファルマとともに並行販売を行い情報提供を行うとしている。
　なお、この発表を受けて、競合品に当たる「クレナフィン」を販売する科研製薬<4521.T>は急反落し、１０時５０分現在で東証１部の値下がり率トップとなっている。
　
日農薬の株価は１０時５４分現在８２７円（△２４円）
科研薬の株価は１０時５４分現在９０１０円（▼２０４０円）


出所：株経通信（株式会社みんかぶ）