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*15:47JST コニシ Research Memo(7):2024年3月期は4.6%増収、25.3%の営業増益を予想
■今後の見通し
1. 2024年3月期の業績見通し
コニシ<4956>の2024年3月期の業績は、売上高129,000百万円(前期比4.6%増)、営業利益9,300百万円(同25.3%増)、経常利益9,700百万円(同22.4%増)、親会社株主に帰属する当期純利益6,200百万円(同38.2%減)と予想されており、期初予想と変わっていない。上期の業績が当初予想を上回ったにもかかわらず通期予想は変更されていない。会社は「原材料価格の動向などが不透明のため」と述べているが、現在の予想では下半期の営業利益は対上半期比、対前年同期比いずれも減益となるので、かなり控え目な予想と思われる。ただし、同社の業績は原材料価格の動向に大きく左右されるため、今後の原材料価格の動向は注視したい。
セグメント別では、ボンドは売上高72,000百万円(同4.4%増)、営業利益6,200百万円(同36.7%増)、化成品は売上高35,000百万円(同0.9%増)、営業利益1,300百万円(同2.8%増)、工事事業は売上高21,800百万円(同11.7%増)、営業利益1,700百万円(同5.9%増)と予想している。ボンドは価格転嫁がさらに浸透すると予想され、大幅増益の見込みだ。化成品は自動車生産台数の影響を受けるが、上期好調の影響で増益を維持する見込みである。 工事事業は前年の大型工事案件の反動はあるが、足元の受注を消化する。
2. 設備投資額及び減価償却費
2024年3月期の設備投資額は6,689百万円、減価償却費は2,850百万円が見込まれているが、一部の設備投資は2025年3月期以降へずれ込む可能性が高い。今後3年間の主な設備投資は以下のようになっている。
(1) コニシ栃木工場:新製造所・物流倉庫(2025年4月稼働予定 総額約50億円)
「水性形接着剤」の東日本エリアへの拡販を強化するため、製造所を新設する。
・生産能力の増強(現生産能力の約1.5倍)
・生産工程、充填、入出荷作業の自動化(省人化によるコスト削減)
・水性形接着剤の生産2拠点化(滋賀・栃木)によるBCP対策
・東日本エリアユーザーへの製品供給体制の強化(物流コスト削減)
(2) 「ウォールボンド工業:新工場・物流倉庫」の建設(2024年4月稼働予定 総額約28億円)
「壁紙施工用接着剤」 の拡販を強化する
・老朽化対策(現工場は開設後50年が経過)
・生産工程の効率化、入庫作業の自動化(省人化によるコスト削減)
(3) 新基幹システムの構築(2025年4月導入予定 総額約23億円)
現基幹システムは導入後10年が経過しており、現在の課題・ビジネス環境等を考慮した、効率的・合理的なシステムへの移行を計画している。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)
<HH>
1. 2024年3月期の業績見通し
コニシ<4956>の2024年3月期の業績は、売上高129,000百万円(前期比4.6%増)、営業利益9,300百万円(同25.3%増)、経常利益9,700百万円(同22.4%増)、親会社株主に帰属する当期純利益6,200百万円(同38.2%減)と予想されており、期初予想と変わっていない。上期の業績が当初予想を上回ったにもかかわらず通期予想は変更されていない。会社は「原材料価格の動向などが不透明のため」と述べているが、現在の予想では下半期の営業利益は対上半期比、対前年同期比いずれも減益となるので、かなり控え目な予想と思われる。ただし、同社の業績は原材料価格の動向に大きく左右されるため、今後の原材料価格の動向は注視したい。
セグメント別では、ボンドは売上高72,000百万円(同4.4%増)、営業利益6,200百万円(同36.7%増)、化成品は売上高35,000百万円(同0.9%増)、営業利益1,300百万円(同2.8%増)、工事事業は売上高21,800百万円(同11.7%増)、営業利益1,700百万円(同5.9%増)と予想している。ボンドは価格転嫁がさらに浸透すると予想され、大幅増益の見込みだ。化成品は自動車生産台数の影響を受けるが、上期好調の影響で増益を維持する見込みである。 工事事業は前年の大型工事案件の反動はあるが、足元の受注を消化する。
2. 設備投資額及び減価償却費
2024年3月期の設備投資額は6,689百万円、減価償却費は2,850百万円が見込まれているが、一部の設備投資は2025年3月期以降へずれ込む可能性が高い。今後3年間の主な設備投資は以下のようになっている。
(1) コニシ栃木工場:新製造所・物流倉庫(2025年4月稼働予定 総額約50億円)
「水性形接着剤」の東日本エリアへの拡販を強化するため、製造所を新設する。
・生産能力の増強(現生産能力の約1.5倍)
・生産工程、充填、入出荷作業の自動化(省人化によるコスト削減)
・水性形接着剤の生産2拠点化(滋賀・栃木)によるBCP対策
・東日本エリアユーザーへの製品供給体制の強化(物流コスト削減)
(2) 「ウォールボンド工業:新工場・物流倉庫」の建設(2024年4月稼働予定 総額約28億円)
「壁紙施工用接着剤」 の拡販を強化する
・老朽化対策(現工場は開設後50年が経過)
・生産工程の効率化、入庫作業の自動化(省人化によるコスト削減)
(3) 新基幹システムの構築(2025年4月導入予定 総額約23億円)
現基幹システムは導入後10年が経過しており、現在の課題・ビジネス環境等を考慮した、効率的・合理的なシステムへの移行を計画している。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)
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