イーエムシステムズのニュース
~薬局・クリニック・介護/福祉施設の三位一体で、完全課金型ビジネスを推進~
【ポイント】
・国は医療DXの推進を加速させようとしている。補助金の効果は顕著で、これが医療DX推進の継続的なドライバーとなるか、今後の政策的支援の動向が注目される。厚労省の2040年に向けた医療DXの制度的対応では、1)電子カルテの情報共有サービス、2)マイナンバーカードを利用した情報連携などに力を入れていく。
・当社にとっては、DX推進で需要が盛り上がるのはありがたい。一方で、支援の緩急によって需要が変動する。今上期までは収益面では大いにプラスとなった。但し、反動減も想定される。それを前提として計画を組んでいく。
・今期の3Q累計は、営業利益3363百万円(前年同期比+5.0%)と順調であった。前期に加速した電子処方箋の導入や資格確認システム関連について、補助金サポートが一部延長され追い風となった。
・これを受けて、通期の会社計画を上方修正した。来期については、一時的需要増の反動減を予想するが、本来の領域が伸びてくるので、中期計画2年目の業績計画は概ね達成できよう。
・國光社長は、厚生行政のフォローの風が一巡する中で、当社の実力が試されると認識し、本来の経営に全力を入れている。調剤システムは、当社の実力が抜きん出ており、強さをより発揮することで、業界をリードしていく。製品のポートフォリオの見直しも、MAPsシリーズへの特化という形で進めていく。これによって、開発やサービスの効率が上がってこよう。
・新長期ビジョンと新中期3ヵ年計画では、クラウド型のシステム基盤を強化しつつ、医科システム事業と介護/福祉システム事業の黒字化を図る。3年後の2027年12月期には営業利益で40億円を目標とするが、これは十分射程内にある。
・今後3ヵ年は、配当性向100%の実行で株主還元を充実させ、M&Aを含めた成長投資は借入金で対応する。収益力の好転につれ、ROEの向上と共に株価は見直されてこよう。
目次
1.特色 薬局向け処方箋処理システム(レセコン)で業界トップ
2.強み 画期的なMAPsシリーズの開発が進展
3.中期経営計画 完全ストック型月額課金ビジネスモデルが本格化
4.当面の業績 今2025年12月期は減益幅が縮小
5.企業評価 ストック効果の拡大局面へ
| 企業レーティング | A |
|---|---|
| 株価 (2025年11月26日) |
811円 |
| 時価総額 | 572億円 (70.51百万株) |
| PBR | 2.79倍 |
| ROE | 13.4% |
| PER | 20.8倍 |
| 配当利回り | 4.8% |
| 総資産 | 28768百万円 |
| 純資産 | 20195百万円 |
| 自己資本比率 | 69.9% |
| BPS | 290.4円 |
| 決算期 | 売上高 | 営業利益 | 経常利益 | 当期純利益 | EPS | 配当 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 2017.3 | 13676 | 2597 | 3163 | 2116 | 30.2 | 7.75 |
| 2018.3 | 13953 | 3063 | 3618 | 2369 | 33.4 | 9.25 |
| 2019.3 | 13133 | 2622 | 3248 | 1971 | 27.9 | 9.50 |
| 2020.3 | 14023 | 1583 | 2179 | 1393 | 19.7 | 10.0 |
| 2020.12 | 9660 | 1037 | 1469 | 1062 | 15.0 | 10.0 |
| 2021.12 | 14436 | 1870 | 2607 | 1829 | 25.7 | 11.0 |
| 2022.12 | 16919 | 2395 | 2791 | 1893 | 26.8 | 12.0 |
| 2023.12 | 20355 | 2320 | 2869 | 1962 | 27.8 | 14.0 |
| 2024.12 | 24837 | 4464 | 5184 | 2425 | 34.5 | 35.0 |
| 2025.12(予) | 23500 | 3630 | 4390 | 2690 | 38.9 | 39.0 |
| 2026.12(予) | 23400 | 3400 | 4100 | 2540 | 36.7 | 37.0 |
(2025.9ベース)
(注)ROE、PER、配当利回りは今期予想ベース。 2018年 3月 1日、2020年 1月 1日に各々1:2の株式分割を実施。それ以前の EPS、配当は修正ベース。 2020年 12月期より決算期を変更、この期は 9カ月決算。
企業レーティングの定義:当該企業の、(1)経営者の経営力、(2)事業の成長力・持続力、(3)業績下方修正の可能性、という点から定性評価している。A:良好である、B:一定の努力を要する、C:相当の改善を要する、D:極めて厳しい局面にある、という4段階で示す。
レポート全文はこちらから
https://www.belletk.com/emsisutemuzu202511.pdf
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