イーエムシステムズのニュース
~薬局・クリニック・介護/福祉施設の三位一体で、完全課金型ビジネスを推進~
【ポイント】
・今2024年12月期の上期は、調剤薬局向け電子処方箋システムの需要増で増益を確保した。医科システムのデータセンターでシステム障害が発生し、その影響が一部負担となったが、一過性のものなので、通期でも当初の増益計画は達成できよう。
・2023年6月に同業のユニケソフトウェアリサーチを買収した。このインパクトは大きい。電子薬歴システムを手掛けるグッドサイクルシステムの子会社化も含めて、調剤システムの今年6月末の業界シェアは43.9%となった。競合を避け、業界地位を盤石なものとしよう。利益面での貢献も一段と高まっている。
・課金売上は堅調である。サブスク型の契約件数が増加していることによる。ストック型の売上は全売上の半分を超えてきた。フルサブスク型のMAPsシリーズの製品が出そろい、本格的にマーケティングしている。契約件数の増大が引き続き期待できよう。
・SaaSの本格化に向けて、新組織を立ち上げ、新しいEM MODELの確立を目指している。インサイドセールスを強化するとともに、次なるM&Aも継続しよう。
・マイナンバーカードや健康保険証によるオンライン資格確認システムの導入は一巡したが、電子処方箋システムの導入が2023年1月からスタートした。調剤向けは活況である。医科向けはまだ緩やかながら、いずれ本格化してこよう。
・MAPs for NURSING CARE(新しい介護/福祉システム)は償却負担が先行する。LIFE(エビデンスに基づく長期的介護情報システム)に対応し、業務の効率化が図れる上、医療との情報連携も進むことになろう。
・今期中に中期計画をローリングして、次期計画を公表する予定である。営業利益で、来期30億円、2026年12月期40億円を予想する。次第に増益テンポが上がってこよう。ネットワーク化の進展と、サブスク型ストック効果による3部門の収益力向上につれて、株式市場での評価も見直され、大きく高まってこよう。
目次
1.特色 薬局向け処方箋処理システム(レセコン)で業界トップ
2.強み 画期的なMAPsシリーズの開発が進展
3.中期経営計画 完全ストック型月額課金ビジネスモデルが本格化
4.当面の業績 電子処方箋システムの需要増で、今2024年12月期は営業増益へ
5.企業評価 ストック効果の拡大局面へ
企業レーティング | A |
---|---|
株価 (2024年9月6日) |
536円 |
時価総額 | 399億円 (74.51百万株) |
PBR | 1.85倍 |
ROE | 10.6% |
PER | 17.5倍 |
配当利回り | 3.0% |
総資産 | 29282百万円 |
純資産 | 20404百万円 |
自己資本比率 | 69.4% |
BPS | 289.9円 |
決算期 | 売上高 | 営業利益 | 経常利益 | 当期純利益 | EPS | 配当 |
---|---|---|---|---|---|---|
2017.3 | 13676 | 2597 | 3163 | 2116 | 30.2 | 7.75 |
2018.3 | 13953 | 3063 | 3618 | 2369 | 33.4 | 9.25 |
2019.3 | 13133 | 2622 | 3248 | 1971 | 27.9 | 9.50 |
2020.3 | 14023 | 1583 | 2179 | 1393 | 19.7 | 10.0 |
2020.12 | 9660 | 1037 | 1469 | 1062 | 15.0 | 10.0 |
2021.12 | 14436 | 1870 | 2607 | 1829 | 25.7 | 11.0 |
2022.12 | 16919 | 2395 | 2791 | 1893 | 26.8 | 12.0 |
2023.12 | 20355 | 2320 | 2869 | 1962 | 27.8 | 14.0 |
2024.12(予) | 22000 | 2570 | 3200 | 2160 | 30.6 | 16.0 |
2025.12(予) | 24000 | 3000 | 3500 | 2360 | 33.4 | 16.0 |
2026.12(予) | 26000 | 4000 | 4500 | 3000 | 42.4 | 18.0 |
(2024.6ベース)
(注)ROE、PER、配当利回りは今期予想ベース。2016年4月1日、2018年3月1日、2020年1月1日に各々1:2の株式分割を実施。それ以前のEPS、配当は修正ベース。2020年12月期より決算期を変更、この期は9カ月決算。
企業レーティングの定義:当該企業の、(1)経営者の経営力、(2)事業の成長力・持続力、(3)業績下方修正の可能性、という点から定性評価している。A:良好である、B:一定の努力を要する、C:相当の改善を要する、D:極めて厳しい局面にある、という4段階で示す。
レポート全文はこちらから
https://www.belletk.com/emsisutemuzu202409.pdf
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