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明光ネットワークジャパンのニュース
■要約
明光ネットワークジャパン<4668>は、個別指導学習塾「明光義塾」の直営及びフランチャイズ(FC)事業を主軸に、医科系予備校やサッカースクール、学童保育、外国人向け日本語学校など各種教育サービスを展開する。FCの運営ノウハウに強みを持ち、M&Aによる事業領域の拡大も進めながら「人づくりのトップカンパニー」を目指している。
1. 2019年8月期第2四半期累計業績
2019年8月期第2四半期累計(2018年9月−2019年2月)の連結業績は、売上高が前年同期比3.3%増の10,092百万円、営業利益が同30.4%増の1,547百万円と増収増益決算となった。売上高は前第4四半期にFC運営会社の(株)ケイラインを子会社化した効果(609百万円)により増収となり、営業利益は販促費を中心に経費全般の抑制に取り組んだことが増益要因となった。主力の明光義塾事業(FC含む)は生徒数の減少傾向が続いたものの、ICTを活用した英語学習、プログラミング学習などが好評で生徒当たり単価が上昇するなど、明るい兆しも見え始めている。また、期初会社計画(売上高10,240百万円、営業利益1,240百万円)に対して売上高は若干未達となったが、営業利益は人件費を中心とした経費が計画を下回ったほか、販売促進費(以下、販促費)の一部を下期にシフトしたことが上振れ要因となった。
2. 2019年8月期業績見通し
2019年8月期の連結業績は、売上高で前期比6.3%増の20,320百万円、営業利益で同29.0%増の1,860百万円と期初計画を据え置いた。売上高についてはケイラインの子会社化により800-900百万円の増収要因となるほか、当第3四半期以降に明光義塾のFC運営会社である(株)ケイ・エム・ジーコーポレーションを連結対象に加えたことで400-500百万円程度の増収要因となる。営業利益は販促費の減少を主因として増益となる見通しだ。第2四半期までで、営業利益は計画を300百万円超過しているが、下期に明光義塾事業の戦略的投資費用として200百万円を上積みするほか、明光義塾教室数の減少やその他子会社の業績下振れで100百万円のマイナス要因を見込んでおり、超過分を相殺する格好となる。
3. 明光義塾事業再構築に向けた取り組み
2016年8月期以降、生徒数、教室数の減少傾向が続く明光義塾事業の立て直しを図るため、同社は新たな学習指導法となる「MEIKO式コーチング」※の導入を、2017年秋からの直営教室向けを皮切りに開始し、2019年4月からはFC教室を含むすべての教室に導入した。また、ICTを活用した学習プログラムの拡充だけでなく、教務力の強化を図るため各地域における研修会の開催頻度を増やすなど、サービス面での強化にも取り組んでいる。マーケティング面では、各地域の特性に応じたWeb広告による生徒募集施策に取り組んでおり、2019年1月−3月の直営教室における新規入会生徒数について見れば、前年同期比で13%増となるなどその成果が出始めている。一方で、収益が厳しくなっている教室等のスクラップ&ビルドも進めていく予定で、2020年8月期までに明光義塾事業の再成長に向けた基盤を構築していく方針となっている。
※「MEIKO式コーチング」とは、「振り返り授業」とeポートフォリオシステム(明光eポ)を組み合わせることで、効果的に生徒の学力向上を実現する学習システム。「振り返り授業」とは講師が生徒に問題のヒントを出し、生徒が自らの力で解答を導き、理解したことを自身の言葉で講師に説明し、振り返りノートに記録することで、学習の理解度をより高める学習指導法となる。「明光eポ」は学習したことや計画等を生徒が記録していく専用アプリで、保護者も子どもの学習状況や成績等をいつでも自身のスマートフォン等を使って確認することが可能となる。
4. 株主還元策について
株主還元については積極的に実施していく方針に変わりない。2019年8月期の1株当たり配当金は前期比12.0円減の30.0円(配当性向78.1%)と、株式上場以来初の減配となるが、配当性向の水準は80%を上限に実施していく方針となっている。また、株主優待については従来と変わらず、8月末の株主に対して、保有株数や継続保有期間によって1,000~5,000円相当のQUOカードを贈呈する。株主優待も含めた単元当たりの投資利回りは、現在の株価水準(4月19日時点で1,094円)で3~5%の水準となる。
■Key Points
・2019年8月期は明光義塾事業の再構築を最優先に取り組む方針で、業績は期初計画を据え置く
・FC企業子会社化で明光義塾事業の売上が拡大、キッズ事業や日本語学校事業の今後の成長に期待
・増配記録は一旦途絶えるものの、今後も株主還元は積極的に行っていく方針
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
<YM>
明光ネットワークジャパン<4668>は、個別指導学習塾「明光義塾」の直営及びフランチャイズ(FC)事業を主軸に、医科系予備校やサッカースクール、学童保育、外国人向け日本語学校など各種教育サービスを展開する。FCの運営ノウハウに強みを持ち、M&Aによる事業領域の拡大も進めながら「人づくりのトップカンパニー」を目指している。
1. 2019年8月期第2四半期累計業績
2019年8月期第2四半期累計(2018年9月−2019年2月)の連結業績は、売上高が前年同期比3.3%増の10,092百万円、営業利益が同30.4%増の1,547百万円と増収増益決算となった。売上高は前第4四半期にFC運営会社の(株)ケイラインを子会社化した効果(609百万円)により増収となり、営業利益は販促費を中心に経費全般の抑制に取り組んだことが増益要因となった。主力の明光義塾事業(FC含む)は生徒数の減少傾向が続いたものの、ICTを活用した英語学習、プログラミング学習などが好評で生徒当たり単価が上昇するなど、明るい兆しも見え始めている。また、期初会社計画(売上高10,240百万円、営業利益1,240百万円)に対して売上高は若干未達となったが、営業利益は人件費を中心とした経費が計画を下回ったほか、販売促進費(以下、販促費)の一部を下期にシフトしたことが上振れ要因となった。
2. 2019年8月期業績見通し
2019年8月期の連結業績は、売上高で前期比6.3%増の20,320百万円、営業利益で同29.0%増の1,860百万円と期初計画を据え置いた。売上高についてはケイラインの子会社化により800-900百万円の増収要因となるほか、当第3四半期以降に明光義塾のFC運営会社である(株)ケイ・エム・ジーコーポレーションを連結対象に加えたことで400-500百万円程度の増収要因となる。営業利益は販促費の減少を主因として増益となる見通しだ。第2四半期までで、営業利益は計画を300百万円超過しているが、下期に明光義塾事業の戦略的投資費用として200百万円を上積みするほか、明光義塾教室数の減少やその他子会社の業績下振れで100百万円のマイナス要因を見込んでおり、超過分を相殺する格好となる。
3. 明光義塾事業再構築に向けた取り組み
2016年8月期以降、生徒数、教室数の減少傾向が続く明光義塾事業の立て直しを図るため、同社は新たな学習指導法となる「MEIKO式コーチング」※の導入を、2017年秋からの直営教室向けを皮切りに開始し、2019年4月からはFC教室を含むすべての教室に導入した。また、ICTを活用した学習プログラムの拡充だけでなく、教務力の強化を図るため各地域における研修会の開催頻度を増やすなど、サービス面での強化にも取り組んでいる。マーケティング面では、各地域の特性に応じたWeb広告による生徒募集施策に取り組んでおり、2019年1月−3月の直営教室における新規入会生徒数について見れば、前年同期比で13%増となるなどその成果が出始めている。一方で、収益が厳しくなっている教室等のスクラップ&ビルドも進めていく予定で、2020年8月期までに明光義塾事業の再成長に向けた基盤を構築していく方針となっている。
※「MEIKO式コーチング」とは、「振り返り授業」とeポートフォリオシステム(明光eポ)を組み合わせることで、効果的に生徒の学力向上を実現する学習システム。「振り返り授業」とは講師が生徒に問題のヒントを出し、生徒が自らの力で解答を導き、理解したことを自身の言葉で講師に説明し、振り返りノートに記録することで、学習の理解度をより高める学習指導法となる。「明光eポ」は学習したことや計画等を生徒が記録していく専用アプリで、保護者も子どもの学習状況や成績等をいつでも自身のスマートフォン等を使って確認することが可能となる。
4. 株主還元策について
株主還元については積極的に実施していく方針に変わりない。2019年8月期の1株当たり配当金は前期比12.0円減の30.0円(配当性向78.1%)と、株式上場以来初の減配となるが、配当性向の水準は80%を上限に実施していく方針となっている。また、株主優待については従来と変わらず、8月末の株主に対して、保有株数や継続保有期間によって1,000~5,000円相当のQUOカードを贈呈する。株主優待も含めた単元当たりの投資利回りは、現在の株価水準(4月19日時点で1,094円)で3~5%の水準となる。
■Key Points
・2019年8月期は明光義塾事業の再構築を最優先に取り組む方針で、業績は期初計画を据え置く
・FC企業子会社化で明光義塾事業の売上が拡大、キッズ事業や日本語学校事業の今後の成長に期待
・増配記録は一旦途絶えるものの、今後も株主還元は積極的に行っていく方針
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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