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Amazia、事業計画を発表 マンガアプリ事業での収益化とオリジナル作品の制作強化、新規事業の拡大等で収益強化を目指す
会社概要
佐久間亮輔氏:株式会社Amazia代表取締役社長の佐久間亮輔です。よろしくお願いします。
2024年9月期第4四半期より、Amazia Link社およびウィズマイメディカル社を連結子会社として新規設立しています。また、WithLinks社の株式を取得し、非連結子会社化しています。そのため、当期の通期数値は連結ベースで、その他は単体数値となっている点をご了承ください。
2024年9月期 通期(連結・単体)業績概要
はじめに、2024年9月期通期の連結および単体での業績概要について報告します。通期売上は35億8,600万円となり、前期の46億5,000万円から大きな減少となりました。
主力サービスである「マンガBANG!」では、広告宣伝費を前期比29.4パーセント、金額にして3億1,200万円削減した影響で、MAU(月間利用者数)が減少し、また、広告収益単価が下落しました。
さらに、リニューアルリリースしたWeb版サービス「マンガBANGブックス」の集客に苦戦し、計画どおりの成長ができなかったことが、売上減少の大きな要因となります。
「マンガBANG!」利用者の利用日数、および課金ARPPUは前期比で改善傾向となりました。
利益においては、連結営業損失4億円、当期純損失は5億8,900万円を計上しています。これは、減損損失や関係会社株式評価損、繰延税金資産の取り崩し等を含むものとなっています。
期初に、2024年9月期は営業赤字となることを前提として、2025年9月期以降の成長に向けて、オリジナル作品制作、「マンガBANGブックス」の拡大および新規事業の立ち上げに先行投資を行う期とする旨をお伝えしていましたが、想定よりも進捗が遅れており、深く反省しています。
2023年9月期比(連結・単体)営業利益増減分析
2023年9月期比較での営業利益増減分析について説明します。3億1,200万円の広告宣伝費削減を行いましたが、減収による限界利益の減少が3億6,900万円となっています。
人件費については、株式報酬費用の戻し入れの減少という特殊事情を除くと、5,200万円程度の増加となっています。地代家賃の増加等もあり、結果として単体営業損失は3億5,700万円となりました。
連結子会社の営業損失は4,400万円となり、2024年9月期の連結営業損失は4億円となりました。
2024年9月期 第4四半期(会計期間)単体業績概要
2024年9月期第4四半期の単体業績概要について説明します。通期と同じく広告宣伝費を縮小したため、月間利用者数が減少し、売上高は8億1,000万円となりました。広告市況の悪化は継続しており、1日当たり広告収益単価が減少しています。
利益面では、利益率の高い広告収益が1億3,000万円減少した影響等で、1億4,900万円の営業損失となっています。また、一時的な損失として、減損損失、関係会社株式評価損等があり、四半期純損失は3億8,200万円となりました。
単体業績推移 売上高/営業利益
売上高、営業利益、月間利用者数、広告宣伝費の四半期推移をご説明します。
月間利用者の減少と課金ARPU、広告ARPUが低水準で推移したため、売上高および営業利益は減少・悪化の傾向が続いています。営業利益においては、オリジナル作品の制作への先行投資を増額していることもその要因となっています。
単体業績推移 MAU /広告宣伝費
広告宣伝費は、前期比で29.4パーセント削減しています。
低価格でのユーザー獲得よりも、課金意欲の高いユーザーの獲得、いわゆるROASを重視したユーザー獲得を目指した影響もあり、月間利用者数は減少しています。
マンガBANG!の広告ARPU・課金ARPU推移
「マンガBANG!」の広告ARPU、課金ARPU推移についてご説明します。
広告ARPUについては、当期第2四半期の2024年3月頃までは回復傾向にありました。しかし2024年4月以降、広告収益単価が再び下落トレンドとなっており、依然として不安定な市況が続いていると認識しています。
課金ARPUに関しては、配信作品のラインナップ強化やROASを重視した広告出稿の結果、前年比で回復傾向にあると言えます。
2024年9月期 業績達成状況
その結果、2024年9月期業績達成状況としては、売上高が40億円から46億7,400万円と計画していたものの、35億8,600万円と、計画未達となってしまいました。
計画未達の主な要因は、Webサービス「マンガBANGブックス」の立ち上げ、集客に苦戦したことが最大の要因となっています。
また、非マンガ領域事業の新規事業の立ち上げに、想定以上の時間を要してしまったことも挙げられます。
営業利益では、ほぼ計画どおりの進捗となりました。しかし、当期純利益では減損等一時的な損失1億7,700万円を計上したため、当期純損失が拡大しました。単体計画3億8,000万円から4億6,700万円のところ、単体5億8,800万円、連結5億8,900万円の当期純損失計上となりました。
「マンガBANG!」のKPIとしては、MAU(月間利用者数)の減少と、1日当たり広告収益単価の悪化の2点が、主な収益性悪化の要因となっています。
成⻑戦略の進捗状況 1/2
成長戦略の進捗状況をご報告します。2024年9月期は「マンガBANG!」の広告出稿予算を低減しつつサービス規模の維持に努めるとともに、オリジナル作品制作、「マンガBANGブックス」、海外版「MANGA BANG!」の拡大、非マンガ領域の新規事業に先行投資を行う方針でした。
結果として、オリジナル作品制作体制は順調に拡大し、一定の成果を上げつつあるものの、「マンガBANGブックス」、海外版「MANGA BANG!」では期待する結果を得られませんでした。
非マンガ領域については、SES等人材領域の事業を行うAmazia Linkと、オンライン診療支援サービスを行うウィズマイメディカルを、それぞれ3月と9月に連結子会社として設立しました。事業準備、立ち上げ準備を行ってきましたが、サービスローンチに時間がかかってしまい、まだ本格稼働とは言えない状況となっています。
SES事業については、エンジニア数も着実に増え、案件も増えてきています。時間はかかるものの、ストックビジネスになるため、将来的には安定的な収益が見込めると考えています。
オンライン診療支援サービスについては、潜在的な需要が高いと考えています。Web広告で利用者獲得が一気に進む可能性もある半面、需要が顕在化されるまでまだ時間を要する可能性もあると考えています。
成⻑戦略の進捗状況 2/2
オリジナル作品の制作強化について、詳細をご説明します。
制作本数は52作品と拡大し、売上高も前期比較で1.5倍程度になっています。スライドに記載した『ミリモス・サーガ』のように、各電子書籍サイトでランキング上位を獲得できる作品が生まれつつあります。
また、アニメ放映されている作品とのメディアミックスのマンガ連載や、非連結子会社化したWithLinks社でのWEBTOON制作体制も構築しています。作品制作を行う会社としてはようやくスタートラインに立てたと考えており、今後、当社レーベルを代表する人気作品を創出することに注力していきたいと考えています。
2025年9月期 事業計画
最後に、2025年9月期の事業計画を説明します。2025年9月期は、売上高として30億5,000万円、営業損失4億2,500万円を計画しています。
事業面ではまだ厳しい状況が続いていると認識しています。その中で、マンガアプリ事業は事業黒字化を目指します。「マンガBANG!」の広告宣伝費は抑制しつつ、オリジナル作品の制作に引き続き注力し、ヒット作品の創出、IP展開をねらっていきます。
「マンガBANG!」の新機能開発も継続していますが、KPIに関しては、2024年9月期実績とほぼ同水準で推移するとし、大きな改善効果は見込まない前提の数字となっています。今期、先行投資を行った「マンガBANGブックス」や海外版「MANGA BANG!」への投資は、2025年9月期においては縮小する見込みです。
2025年9月期 事業計画の営業利益増減推移
今期立ち上げた新規事業については、2026年9月期での黒字化を目指し、2025年9月期においては、積極的に先行投資を行っていく方針となります。
2025年9月期事業計画の営業利益増減推移としては、2026年9月期以降の再成長および黒字化達成に向けて、2025年9月期はオリジナルコンテンツ制作、ITソリューション事業、新規事業への先行投資を行う期としたいと考えています。
2025年9月期 成⻑戦略
具体的な成長戦略をいくつか説明します。まず「マンガBANG!」に関しては、広告枠の増設や新機能・アイテムの追加を行い、ユーザーのライフタイムバリュー向上を目指します。マンガアプリ事業として黒字化するため、広告宣伝費はしっかりコントロールする予定です。
オリジナル作品の制作強化については、より売上拡大が期待できる作品への注力を強めます。ヒット作創出の確率を上げていきたいと考えており、同時にWEBTOON制作やIP展開についても活発に行っていく方針です。
ITソリューション事業としてAmazia Linkとウィズマイメディカルの事業を立ち上げ、拡大に注力していきますが、今期中にはもう1件、新規事業の立ち上げを行っていきたいと思っています。
2024年9月期は、マンガアプリ事業の収益化に苦しむ期となってしまいましたが、2025年9月期はマンガアプリ事業での利益創出とオリジナル作品のヒット、非マンガ領域の新規事業の成長を目指す期にしていきたいと考えています。
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