サイバネット、今期経常を一転31％増益に上方修正、配当も1.76円増額

　サイバネットシステム <4312> が12月28日大引け後(15:00)に業績・配当修正を発表。20年12月期の連結経常利益を従来予想の21.4億円→28億円(前期は21.4億円)に30.8％上方修正し、一転して30.5％増益見通しとなった。

　会社側が発表した上方修正後の通期計画に基づいて、当社が試算した7-12月期(下期)の連結経常利益も従来予想の1.2億円→7.8億円(前年同期は4.8億円)に6.1倍増額し、一転して61.7％増益計算になる。

　業績好調に伴い、今期の年間配当を従来計画の20.86円→22.62円(前期は20.19円)に増額修正した。

株探ニュース

会社側からの【修正の理由】
　通期連結業績については、売上高は、CAEソリューションサービス事業において、新型コロナウイルス感染症拡大の影響で一部の顧客でソフトウェア・ライセンスの導入見送り、エンジニアリングサービス・プロジェクトの開始時期延伸及び見送り等により、計画を下回る見通しとなっております。営業利益及び経常利益は、新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受け、イベント費用、旅費交通費等の経費の未消化、海外子会社での新型コロナウイルスの経済対策に関する補助金受領、経費のコントロールを図ったこと等により、計画を大きく上回る見通しとなっております。親会社株主に帰属する当期純利益は、当社連結子会社であるベルギーのNoesis Solutions NV（以下、「Noesis社」）が受けている助成金について、不適正な支給申請を行っていたことが発覚し、返還金の見積額387百万円の引当（※１）を見込んでおりますが、計画を上回る見通しとなっております。返還金の見積額は発表日現在において入手可能な情報に基づき算定した金額であります。本返還金に関して、監査法人の監査が終了していないため、引当額は今後変動する可能性があります。当社は、今回の事態を厳粛かつ重大に受け止め、今後このような事態が再び発生することがないよう、経営管理の強化に努めてまいります。以上の状況により、通期業績予想を修正いたします。（※１）Noesis社では当社がNoesis社を買収した2010年７月から2020年９月までの期間において、約430百万円の助成金に関する収益を計上しております。助成金に関する社内調査を行っている中で、不適正な支給申請を行っていたことが発覚し、外部専門家の調査結果を踏まえ、387百万円を引当計上することといたしました。なお、返還金の見込額387百万円のうち、当期に計上した営業外収益の取り消しとして42百万円の計上を、特別損失として344百万円の計上を見込んでおります。

　当社は、配当につきましては、配当性向(※２) 50％または純資産（株主資本）配当率(※３) 3.0％のうち、いずれか高い方を配当金額決定の参考指標とし、あわせて今後の企業価値向上に向けての中長期的な投資額を勘案した上で、総合的な判断により決定することとしております。この方針に基づき、今回の連結業績予想の修正を踏まえて、当期の期末配当予想を直近の配当１株当たり10円43銭から１株当たり12円19銭に修正いたします。これにより、2020年12月期の年間配当金は、１株当たり22円62銭となる予定です。(※２) 配当性向 ＝ (中間配当金 ＋ 期末配当金) ÷ １株当たり当期純利益(※３) 純資産（株主資本）配当率 ＝ （中間配当金＋期末配当金）÷（（期首１株当たり純資産 ＋ 期末１株当たり純資産）÷ ２）（注）上記の予想につきましては、本資料の発表日現在において入手可能な情報に基づき作成したものであり、実際の業績は今後様々な要因によって予想数値と異なる場合があります。