サイバネットシステム（4312）好調な業績推移を背景に堅調な動きが継続◆あすなろ投資顧問 加藤あきら◆

好調な業績推移を背景に堅調な動きが継続

【事業内容】
　富士ソフト子会社でCAEソフトと関連サービスを展開。CAE（Computer Aided Engineering）は、工業製品の設計・開発工程を支援するコンピュータシステムで、自動運転やIoTなど、今後に期待される分野の製品開発に関わる。また、ソニー開発のARエンジン「SmartAR」の代理店契約も結んでいるほか、主要取引先には通信、自動車、精密分野で大手企業が並び、各大学や研究機関とも緊密。

【業績面】
　業績面においては11/4に第3Q決算発表を行い、売上高は0.9％増収、営業利益は32.7％増益と販管費の低減効果で1Qに続いてCAEセグメント利益は20.7％増益となり、通期計画を大幅に上回る進捗を見せる。コロナ禍影響で新規のライセンス購入見送りなどが影響しているものの、保守契約は堅調に推移しているとみられ、企業の投資意欲再開で期末の売上水準回復に焦点が当たる。

【株価動向】
　株価は3/19の安値438円をつけた後、夏場にかけては戻りの鈍さが目立っていたものの、8月の中間決算で利益水準が大きく反発を見せると、株価もそれを好感し200日線を力強く突破した。その後は堅調な推移を辿り、10/21には年初来高値で998円をつけて過去の高値圏に浮上。足元ではやや調整がみられたところから再び切り返して上値を試す動きを見せており、今後新たな物色手がかりとともに新値追いの展開も期待される。