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恵和のニュース
*11:03JST 恵和 Research Memo(3):ニッチ市場にターゲットを絞り高付加価値製品を提供
■事業概要
恵和<4251>は大企業が参入しにくいニッチ市場をターゲットに、顧客ニーズに適合した高付加価値製品(先端機能フィルムとソリューション)を提供する。また、3つのコア技術「SLC」に高精度な先端技術及び高精度な顧客対応「UP:Ultra-Precision」を加えた「SLC×UP」によって、顧客ニーズを具現化した高付加価値製品の提供を可能にしている。なお、2024年12月期第4四半期に、光学シート事業を光学製品事業に、生活・環境イノベーション事業を機能製品事業に事業部名を変更した。
1. 光学製品事業
ノートパソコン、タブレット、車載ディスプレイ、スマートフォン等の液晶ディスプレイに利用される光拡散フィルム、複合拡散板、偏光制御フィルム等の光学シート部材の開発・製造・販売を行っている。主要製品である光拡散フィルム「オパルス」は、液晶ディスプレイの光源であるバックライトユニット構成部材の1つであり、光のムラをなくし、光を均一に拡散させる機能を有するプラスチックフィルムである。1990年の販売開始以来、液晶ディスプレイ産業の発展に伴って業績が拡大し、中型・小型の液晶ディスプレイの分野では推定50%以上の世界市場シェアを有する。同製品は少ない光源で全体を明るくするため、省電力の役割も担っている。「オパスキ」は、近年高性能ディスプレイとしてハイエンド帯のノートパソコンやタブレット、モニターなどに採用され始めた最新式の直下型ミニLED液晶ディスプレイに特化した光学シートである。複数の技術を組み合わせて高い拡散性能と薄さを両立しており、市場において圧倒的に高いシェアを有している。また、シーティング技術を活用して、様々な特性を有する樹脂を複合的に組み合わせた高機能光学フィルムを製造している。顧客ニーズに応じた機能(高硬度・耐擦傷性・光学性能・耐熱性・防汚性・反射防止等)を付加できるため、光拡散フィルムと比べて、より高精度化・高機能化が要求される各種センサー用途、次世代自動車の車載ディスプレイ、VRデバイス等の分野での活用が期待されている。
2. 機能製品事業
同社の創業時より長年培ってきた事業である。紙やフィルム等にコーティングやラミネーティング加工をするほか、自社でシート成形したフィルムを貼り合わせることなどにより、特定の機能(防湿性・耐熱性・耐久性・耐候性・剥離性等)を付加した包装資材及び産業資材の製造・販売を行っている。金属製品を湿気から保護し錆を防ぐ防錆紙などの包装資材を中心に、ウレタンフォームやウレタンフィルムを製造する過程で使用される工程紙、ビニールハウスなどで使用される各種農業資材等、多岐にわたる産業資材の製造・販売を行ってきた。近年では、クリーンエネルギー車の電池に使われる特殊な機能フィルムや医療・介護用途のフィルムなど、市場の伸長が見込まれる領域での事業拡大に注力しており、ポートフォリオの改善による収益性向上に努めている。
3. 地球の絆創膏事業
2018年に開発した無機・有機ハイブリッドシートを基に、2023年より建物の屋根や各種構造物の保護・延命シート“KYOZIN”を開発し、屋根用保護シート「KYOZINRe-Roof(R)」を販売・施行していたが、想定耐用年数を担保できないとの判断により、2025年8月に建築・土木構造物向け保護シート「KYOZIN(R)」ともに撤退を決定し、同事業の開発拠点である淡路ベースを2025年9月に廃止した。
(執筆:フィスコアナリスト 村瀬 智一)
<HN>
恵和<4251>は大企業が参入しにくいニッチ市場をターゲットに、顧客ニーズに適合した高付加価値製品(先端機能フィルムとソリューション)を提供する。また、3つのコア技術「SLC」に高精度な先端技術及び高精度な顧客対応「UP:Ultra-Precision」を加えた「SLC×UP」によって、顧客ニーズを具現化した高付加価値製品の提供を可能にしている。なお、2024年12月期第4四半期に、光学シート事業を光学製品事業に、生活・環境イノベーション事業を機能製品事業に事業部名を変更した。
1. 光学製品事業
ノートパソコン、タブレット、車載ディスプレイ、スマートフォン等の液晶ディスプレイに利用される光拡散フィルム、複合拡散板、偏光制御フィルム等の光学シート部材の開発・製造・販売を行っている。主要製品である光拡散フィルム「オパルス」は、液晶ディスプレイの光源であるバックライトユニット構成部材の1つであり、光のムラをなくし、光を均一に拡散させる機能を有するプラスチックフィルムである。1990年の販売開始以来、液晶ディスプレイ産業の発展に伴って業績が拡大し、中型・小型の液晶ディスプレイの分野では推定50%以上の世界市場シェアを有する。同製品は少ない光源で全体を明るくするため、省電力の役割も担っている。「オパスキ」は、近年高性能ディスプレイとしてハイエンド帯のノートパソコンやタブレット、モニターなどに採用され始めた最新式の直下型ミニLED液晶ディスプレイに特化した光学シートである。複数の技術を組み合わせて高い拡散性能と薄さを両立しており、市場において圧倒的に高いシェアを有している。また、シーティング技術を活用して、様々な特性を有する樹脂を複合的に組み合わせた高機能光学フィルムを製造している。顧客ニーズに応じた機能(高硬度・耐擦傷性・光学性能・耐熱性・防汚性・反射防止等)を付加できるため、光拡散フィルムと比べて、より高精度化・高機能化が要求される各種センサー用途、次世代自動車の車載ディスプレイ、VRデバイス等の分野での活用が期待されている。
2. 機能製品事業
同社の創業時より長年培ってきた事業である。紙やフィルム等にコーティングやラミネーティング加工をするほか、自社でシート成形したフィルムを貼り合わせることなどにより、特定の機能(防湿性・耐熱性・耐久性・耐候性・剥離性等)を付加した包装資材及び産業資材の製造・販売を行っている。金属製品を湿気から保護し錆を防ぐ防錆紙などの包装資材を中心に、ウレタンフォームやウレタンフィルムを製造する過程で使用される工程紙、ビニールハウスなどで使用される各種農業資材等、多岐にわたる産業資材の製造・販売を行ってきた。近年では、クリーンエネルギー車の電池に使われる特殊な機能フィルムや医療・介護用途のフィルムなど、市場の伸長が見込まれる領域での事業拡大に注力しており、ポートフォリオの改善による収益性向上に努めている。
3. 地球の絆創膏事業
2018年に開発した無機・有機ハイブリッドシートを基に、2023年より建物の屋根や各種構造物の保護・延命シート“KYOZIN”を開発し、屋根用保護シート「KYOZINRe-Roof(R)」を販売・施行していたが、想定耐用年数を担保できないとの判断により、2025年8月に建築・土木構造物向け保護シート「KYOZIN(R)」ともに撤退を決定し、同事業の開発拠点である淡路ベースを2025年9月に廃止した。
(執筆:フィスコアナリスト 村瀬 智一)
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