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森六ホールディングスのニュース
■業績動向
1. 2022年3月期第2四半期累計業績
森六ホールディングス<4249>の2022年3月期第2四半期(2021年4月~9月)累計期間における売上高は、半導体不足による減産影響はあったものの、コロナ禍からの生産回復や化学品需要の拡大等により、62,984百万円となった。営業利益は、ケミカル事業の好調や、自動車の生産回復による増販効果があったものの、半導体不足の長期化による減産により953百万円(前年同期比47.9%減)となった。経常利益は、前年同期に計上した為替差損が為替差益に転じたこと等により、1,155百万円(前年同期比12.6%増)であり、親会社株主に帰属する四半期純利益は、投資有価証券売却益を特別利益に計上したこと等により、2,419百万円(前年同期は親会社株主に帰属する四半期純損失1,472百万円)となっている。
半導体減産とコロナ禍の対応で当初の計画よりも北米、日本で3割減、アジアで2割減の減産となり、8月~9月は特に減産幅が増加した。
ただし、半導体減産は年内で収束し、年明けから挽回生産を予定する。今期の利益減少は、コロナ禍収束後の挽回生産を念頭においた北米での従業員雇用維持による固定費増大が大きい。コロナ禍においても従業員を解雇しないのは、労働市場の逼迫を考慮した経営上の判断によるものである。従って挽回生産に対応できる体制は整っており、生産台数が回復すれば、利益増加が見込めるといえる。
2. 事業セグメント別動向
(1) 樹脂加工製品事業
樹脂加工製品事業においては、中国及びアジアでは、半導体不足の影響もあったが、前年同期に比べて主要顧客の生産台数は回復。一方、日本及び北米では、半導体や部品供給不足等の影響を受け、生産台数は前年同期を下回って推移している。
営業利益は、生産回復による増販効果があったものの、半導体不足の長期化による自動車減産により、前年同期比で減益となる。前年同期は、工場休止期間中の固定費等(人件費・減価償却費等)を「新型コロナウイルス感染症による損失」2,189百万円として特別損失に振り替えている。当第2四半期連結累計期間の売上高は49,693百万円、営業利益は110百万円(前年同期比92.7%減)となっている。
(2) ケミカル事業
ケミカル事業においては、売上高が27,954百万円から13,291百万円へと減少しているが、これは2022年3月期第1四半期から新たに「収益認識に関する会計基準」等を適用したことにより、前年度と売上高の算出方法が異なるためである。「収益認識に関する会計基準」等を適用しない場合の今期の売上高は36,559百万円で、前年同期から8,605百万円増となる計算となり、足元は原材料価格の上昇と需要の回復基調が継続し、ファインケミカルや生活材料分野を中心に、売上は堅調に推移。モビリティ分野でも、自動車メーカーの減産の影響はあったが、前年同期に比べて売上は伸長した。利益面では、増収効果と合理化によるコスト削減効果により、前年同期比で増益となっている。当第2四半期連結累計期間の売上高は13,291百万円、営業利益は917百万円(前年同期比132.7%増)である。
3. 財務状況と経営指標
2022年3月期第2四半期連結会計期間末における流動資産は68,954百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,593百万円増加している。これは主に、受取手形及び売掛金が3,609百万円減少した一方、現金及び預金が2,623百万円、原材料及び貯蔵品が1,068百万円増加したこと等によるものである。また、固定資産は62,567百万円となり、前連結会計年度末に比べ2,959百万円減少した。これは主に、政策保有株式の縮減に伴い、投資有価証券が2,634百万円減少したこと等によるものである。総資産は131,521百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,365百万円減少している。
当第2四半期連結会計期間末における流動負債は48,752百万円となり、前連結会計年度末に比べ2,296百万円減少した。これは主に、支払手形及び買掛金が1,640百万円減少したこと等によるものである。固定負債は11,050百万円となり、前連結会計年度末に比べ651百万円減少した。これは主に繰延税金負債が668百万円減少したこと等によるものである。負債合計は59,803百万円となり、前連結会計年度末に比べ2,947百万円減少した。
当第2四半期連結会計期間末における純資産合計は71,718百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,581百万円増加している。これは主に、利益剰余金が1,922百万円増加したこと等によるものである。
主な経営指標として、企業の事業活動の成果を示す営業利益に注視し、収益性判断の指標に営業利益率を掲げているほか、資本及び資産の効率性判断の指標にROE(自己資本利益率)、財務の安定性判断の指標に自己資本比率を掲げている。また、第12次中期経営計画においては、最終年度である2022年3月期の目標値を営業利益率5.0%以上、ROE9.0%以上、株主総還元性向30%以上に設定している。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 大川 勇一郎)
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1. 2022年3月期第2四半期累計業績
森六ホールディングス<4249>の2022年3月期第2四半期(2021年4月~9月)累計期間における売上高は、半導体不足による減産影響はあったものの、コロナ禍からの生産回復や化学品需要の拡大等により、62,984百万円となった。営業利益は、ケミカル事業の好調や、自動車の生産回復による増販効果があったものの、半導体不足の長期化による減産により953百万円(前年同期比47.9%減)となった。経常利益は、前年同期に計上した為替差損が為替差益に転じたこと等により、1,155百万円(前年同期比12.6%増)であり、親会社株主に帰属する四半期純利益は、投資有価証券売却益を特別利益に計上したこと等により、2,419百万円(前年同期は親会社株主に帰属する四半期純損失1,472百万円)となっている。
半導体減産とコロナ禍の対応で当初の計画よりも北米、日本で3割減、アジアで2割減の減産となり、8月~9月は特に減産幅が増加した。
ただし、半導体減産は年内で収束し、年明けから挽回生産を予定する。今期の利益減少は、コロナ禍収束後の挽回生産を念頭においた北米での従業員雇用維持による固定費増大が大きい。コロナ禍においても従業員を解雇しないのは、労働市場の逼迫を考慮した経営上の判断によるものである。従って挽回生産に対応できる体制は整っており、生産台数が回復すれば、利益増加が見込めるといえる。
2. 事業セグメント別動向
(1) 樹脂加工製品事業
樹脂加工製品事業においては、中国及びアジアでは、半導体不足の影響もあったが、前年同期に比べて主要顧客の生産台数は回復。一方、日本及び北米では、半導体や部品供給不足等の影響を受け、生産台数は前年同期を下回って推移している。
営業利益は、生産回復による増販効果があったものの、半導体不足の長期化による自動車減産により、前年同期比で減益となる。前年同期は、工場休止期間中の固定費等(人件費・減価償却費等)を「新型コロナウイルス感染症による損失」2,189百万円として特別損失に振り替えている。当第2四半期連結累計期間の売上高は49,693百万円、営業利益は110百万円(前年同期比92.7%減)となっている。
(2) ケミカル事業
ケミカル事業においては、売上高が27,954百万円から13,291百万円へと減少しているが、これは2022年3月期第1四半期から新たに「収益認識に関する会計基準」等を適用したことにより、前年度と売上高の算出方法が異なるためである。「収益認識に関する会計基準」等を適用しない場合の今期の売上高は36,559百万円で、前年同期から8,605百万円増となる計算となり、足元は原材料価格の上昇と需要の回復基調が継続し、ファインケミカルや生活材料分野を中心に、売上は堅調に推移。モビリティ分野でも、自動車メーカーの減産の影響はあったが、前年同期に比べて売上は伸長した。利益面では、増収効果と合理化によるコスト削減効果により、前年同期比で増益となっている。当第2四半期連結累計期間の売上高は13,291百万円、営業利益は917百万円(前年同期比132.7%増)である。
3. 財務状況と経営指標
2022年3月期第2四半期連結会計期間末における流動資産は68,954百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,593百万円増加している。これは主に、受取手形及び売掛金が3,609百万円減少した一方、現金及び預金が2,623百万円、原材料及び貯蔵品が1,068百万円増加したこと等によるものである。また、固定資産は62,567百万円となり、前連結会計年度末に比べ2,959百万円減少した。これは主に、政策保有株式の縮減に伴い、投資有価証券が2,634百万円減少したこと等によるものである。総資産は131,521百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,365百万円減少している。
当第2四半期連結会計期間末における流動負債は48,752百万円となり、前連結会計年度末に比べ2,296百万円減少した。これは主に、支払手形及び買掛金が1,640百万円減少したこと等によるものである。固定負債は11,050百万円となり、前連結会計年度末に比べ651百万円減少した。これは主に繰延税金負債が668百万円減少したこと等によるものである。負債合計は59,803百万円となり、前連結会計年度末に比べ2,947百万円減少した。
当第2四半期連結会計期間末における純資産合計は71,718百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,581百万円増加している。これは主に、利益剰余金が1,922百万円増加したこと等によるものである。
主な経営指標として、企業の事業活動の成果を示す営業利益に注視し、収益性判断の指標に営業利益率を掲げているほか、資本及び資産の効率性判断の指標にROE(自己資本利益率)、財務の安定性判断の指標に自己資本比率を掲げている。また、第12次中期経営計画においては、最終年度である2022年3月期の目標値を営業利益率5.0%以上、ROE9.0%以上、株主総還元性向30%以上に設定している。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 大川 勇一郎)
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