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ダイキアクシスのニュース
*16:04JST ダイキアクシス Research Memo(4):「環境機器関連事業」を主力として環境関連の事業を複合的に展開(1)
■事業概要
1. 環境機器関連事業
「環境機器関連事業」は、2023年12月期において売上高の49.2%、調整前営業利益の71.2%を占める主力事業である。
(1) 国内事業
ダイキアクシス<4245>の設立は2005年であるが、1964年にFRP製浄化槽1号機を完成させるなど、ダイキ時代から数えれば半世紀以上にわたり各種排水処理装置の開発・設計・製造・施工・販売・メンテナンスを行ってきた。同事業において、上水(地下水飲料化システム)、中水(排水再利用システム)、下水(家庭用浄化槽、地域集落排水処理システム、産業排水処理施設)のすべてに対応している。2023年12月期の「環境機器関連事業」の売上構成比は、地下水飲料化の上水事業が4.9%、中水道システムが0.2%、下水では国内小型合併処理浄化槽が6.2%と、マンション、食品加工工場、病院、電機・メッキ加工工場などの排水処理システムが60.4%、メンテナンス等が28.3%であった。
「環境機器関連事業」の国内事業は、29拠点で全国の主要都市をカバーしている。自社の製造工場は4ヶ所(福島、信州、松山、津島)にあり、自社工場から遠隔地の顧客には協業先である大栄産業(株)のネットワークを活用することで輸送の効率化を図っている。
同事業の特長は、排水処理施設に関する一貫体制を取っていることで、メンテナンス業務により顧客との継続的なコンタクトが可能になり、改修・増設工事の受注に結び付き、現場で収集したユーザーニーズを研究開発にフィードバックしている。メンテナンスは、専属部門が24時間監視やスポット対応など顧客ニーズに合わせたサービスを提供できるよう体制を整えている。
安定的な収入源となるストックビジネスの強化を成長戦略としており、同根のDCMグループ店舗の店舗浄化槽設備工事とメンテナンス、店舗管理業務(清掃・消防・電気等点検業務など)を請け負っている。さらには全国規模の大手コンビニエンスストアチェーン、大手外食チェーンの店舗及びセントラルキッチンにおける排水処理設備・浄化槽メンテナンスの一括受注も拡大してきた。多数の店舗を運営する事業者(顧客)にとって、浄化槽の法定検査や点検記録、排水処理設備の点検記録などの管理は煩雑な業務になる。従来の業者が個別サービス対応で地元特化型であるのに対し、同社はコスト削減だけでなく全国規模で均質の役務提供をすることで差別化を図っている。
メンテナンス事業としてそれらの業務を請け負う同社は、新ITシステムの導入によりクライアントニーズに対応した法定点検の管理システムを更新した。ITシステムを活用したメンテナンスに関する日報の集約・集計は、チェーン本部のガバナンスを高めるだけでなく事務作業の負担を軽減する。ITシステムを競争優位性として、チェーン本部の攻略を進め、データを基軸とした施設・施工・協力業者の管理により、生産性と収益性の向上を図っている。
家庭用合併処理浄化槽は、需要が新設住宅着工戸数とリンクするため国内市場は飽和状態であるものの、シェアを堅持し、海外展開に向けた最新技術をフォローアップしている。産業排水処理は、有機系処理と無機系処理に分かれる。食品加工工場などの有機系では生物処理を、電機・メッキ加工工場などの無機系では化学処理を施す。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田郁夫)
<HH>
1. 環境機器関連事業
「環境機器関連事業」は、2023年12月期において売上高の49.2%、調整前営業利益の71.2%を占める主力事業である。
(1) 国内事業
ダイキアクシス<4245>の設立は2005年であるが、1964年にFRP製浄化槽1号機を完成させるなど、ダイキ時代から数えれば半世紀以上にわたり各種排水処理装置の開発・設計・製造・施工・販売・メンテナンスを行ってきた。同事業において、上水(地下水飲料化システム)、中水(排水再利用システム)、下水(家庭用浄化槽、地域集落排水処理システム、産業排水処理施設)のすべてに対応している。2023年12月期の「環境機器関連事業」の売上構成比は、地下水飲料化の上水事業が4.9%、中水道システムが0.2%、下水では国内小型合併処理浄化槽が6.2%と、マンション、食品加工工場、病院、電機・メッキ加工工場などの排水処理システムが60.4%、メンテナンス等が28.3%であった。
「環境機器関連事業」の国内事業は、29拠点で全国の主要都市をカバーしている。自社の製造工場は4ヶ所(福島、信州、松山、津島)にあり、自社工場から遠隔地の顧客には協業先である大栄産業(株)のネットワークを活用することで輸送の効率化を図っている。
同事業の特長は、排水処理施設に関する一貫体制を取っていることで、メンテナンス業務により顧客との継続的なコンタクトが可能になり、改修・増設工事の受注に結び付き、現場で収集したユーザーニーズを研究開発にフィードバックしている。メンテナンスは、専属部門が24時間監視やスポット対応など顧客ニーズに合わせたサービスを提供できるよう体制を整えている。
安定的な収入源となるストックビジネスの強化を成長戦略としており、同根のDCMグループ店舗の店舗浄化槽設備工事とメンテナンス、店舗管理業務(清掃・消防・電気等点検業務など)を請け負っている。さらには全国規模の大手コンビニエンスストアチェーン、大手外食チェーンの店舗及びセントラルキッチンにおける排水処理設備・浄化槽メンテナンスの一括受注も拡大してきた。多数の店舗を運営する事業者(顧客)にとって、浄化槽の法定検査や点検記録、排水処理設備の点検記録などの管理は煩雑な業務になる。従来の業者が個別サービス対応で地元特化型であるのに対し、同社はコスト削減だけでなく全国規模で均質の役務提供をすることで差別化を図っている。
メンテナンス事業としてそれらの業務を請け負う同社は、新ITシステムの導入によりクライアントニーズに対応した法定点検の管理システムを更新した。ITシステムを活用したメンテナンスに関する日報の集約・集計は、チェーン本部のガバナンスを高めるだけでなく事務作業の負担を軽減する。ITシステムを競争優位性として、チェーン本部の攻略を進め、データを基軸とした施設・施工・協力業者の管理により、生産性と収益性の向上を図っている。
家庭用合併処理浄化槽は、需要が新設住宅着工戸数とリンクするため国内市場は飽和状態であるものの、シェアを堅持し、海外展開に向けた最新技術をフォローアップしている。産業排水処理は、有機系処理と無機系処理に分かれる。食品加工工場などの有機系では生物処理を、電機・メッキ加工工場などの無機系では化学処理を施す。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田郁夫)
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