657円
ダイキアクシスのニュース
■会社概要
1. 会社概要
ダイキアクシス<4245>は、半世紀にわたって「水と暮らし」をテーマに快適生活の創造と環境保全を行ってきた。水だけにとどまらず、“環境としての自然”と“資源としての自然”の両面を持つかけがえのない地球と快適な住環境の調和を取りながら事業を展開している。売上高は、排水処理事業で浄化槽などの環境機器関連事業と住宅設備機器などの卸売の住宅機器関連事業の2本柱だが、利益面では太陽光発電事業が収穫期に入り、再生可能エネルギー関連事業が3番目の柱に育った。
同社は、ESG経営を推進している。堅実な企業基盤を築き、「事業活動」と「企業活動」の両面を通じて持続可能な環境と社会づくりに貢献するとともに人々のQOL(Quality of Life:生活の質)向上を目指す。事業活動を通じた環境(Environment)への貢献では、水処理メーカーとして製品やサービスを通じて“汚れた水”を“きれいな水”に変換し、地球規模で水環境の改善を目指す。日本独自のシステムである浄化槽は、オンサイトで汚水・生活排水の処理が可能であるため、国内外を問わず有効である。国内における地下水飲料化事業に加えて、海外の安全な水へのアクセスが難しい途上国において飲料水を提供する事業を行っている。
日本政府は2020年10月の菅義偉内閣総理大臣(当時)による所信表明演説で初めて2050年のカーボンニュートラルを表明したが、同社はバイオディーゼル燃料メーカーとして、この表明に先駆ける2002年より、使用済み天ぷら油を精製したクリーンな軽油代替燃料を供給することでカーボンニュートラルに貢献してきた。また再生可能エネルギー関連事業では、太陽光・風力によるクリーンなエネルギーを創出している。130件ほどあるDCMグループ店舗の屋上へ太陽光パネルを設置することで、短期間に太陽光発電事業を軌道に乗せた。小形風力発電機による売電事業は全国70サイトを目標に進めている。住宅設備卸業では、省エネ商材や間伐材等を活用できる環境配慮型の特殊商材を取り扱っている。
社会(Social)面では学校などにおいてクリーンエネルギーに対する啓発活動を行っているほか、働き方改革や多様性では、様々な文化や考え方の受容、ニューノーマルに対応した働き方の実現、海外人財及び女性ボードメンバーの登用などを積極的に実施している。そしてガバナンス(Governance)においては株主やその他のステークホルダー(従業員・顧客・地域社会等)に対し情報をクリアにするとともに、経営機構の改革によって企業経営を管理監督することで、社内外で発生しうるリスクのマネジメントを行っている。2019年3月にはコーポレート・ガバナンス充実の一環として、監査等委員会設置会社への移行と執行役員制度の導入を行った。取締役12人のうち、社外役員が5人を占める。
Global Sustainable Investment Alliance の2020年度版のレポートによると、世界のESG投資額は2016年の22兆8,390億ドルから2020年に約35兆3,010億ドルへ増加した。日本では、57兆円から310兆円へ増えた。東京証券取引所は来春に予定されている市場再編において、上場企業のESGへの取り組みを重視する考えを示している。世界的に見ても企業に対しESG情報の開示拡大を求める要望が高まっているなかで、同社は早くからESG経営に取り組んできており、今後環境機器関連事業や再生可能エネルギー関連事業を取り巻く景況について追い風が吹くものと見込まれると弊社では考えている。
同社は2013年12月に東証2部の化学セクターに新規上場し、翌年12月に東証1部に指定替えとなった。
2. 沿革
愛媛県松山市でタイルと衛生陶器の販売会社「大亀商事」として1958年に創業し、1964年に前身のダイキ(株)が設立された。1969年にばっ気式浄化槽の生産を開始し、1978年からホームセンター事業に乗り出したダイキは、2003年に同業のホーマック(株)、(株)カーマと業務提携をし、経営統合を決めた。2006年に現 DCMホールディングス<3050>が設立されたが、それに先立ってダイキはホームセンター以外の業務の受皿会社としてダイキアクシスを設立し、事業譲渡した。その後、MBO(マネジメント・バイアウト)によりダイキから独立した。同社とダイキとの資本関係はなくなったが、良好な取引関係は続いている。
同社の設立は2005年であるが、1965年にFRP製浄化槽1号機を完成させるなどダイキ時代から数えれば半世紀以上にわたり各種排水処理装置の開発・設計・製造・施工・販売・メンテナンスを行ってきた。住宅機器関連事業におけるTOTO<5332>製品の取り扱いは1971年から開始した。商圏を近畿・中国・四国地域を中心としており、大手住宅設備機器メーカーの主要な代理店となっている。また、DCMホールディングスのグループ企業向けにホームセンターリテール商材を供給しているほか、ホームセンター店舗の建築や清掃を含む総合的な店舗管理サービスを提供している。2018年からはDCMグループの店舗屋根を借り受け、太陽光発電に係る売電事業を開始し、2019年には小形風力発電に係る売電事業にも乗り出した。
同社グループは、2021年12月期第2四半期において同社及び連結子会社14社(国内7社、国外7社)及び非連結子会社1社(国内)、持分法適用関連会社2社(国外)により構成されている。M&Aを成長戦略とし、連結子会社のうち9社が買収した企業である。M&Aや子会社設立により、環境機器関連事業の強化、海外市場の開拓、新規分野への参入を進めている。
2021年12月期には、5月にスリランカに環境機器関連事業の子会社を設立し、連結の範囲に含めた。また、6月にはインドに浄化槽の生産会社を設立し、9月に太陽光発電システムの設計・施工・販売・維持管理を行う(株)サンエイエコホーム(神奈川県藤沢市)、10月に住宅サッシ・エクステリア関連の施工・販売を行う(株)アルミ工房萩尾(愛媛県新居浜市)の全株式を取得し、子会社化した。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 瀬川 健)
<EY>
1. 会社概要
ダイキアクシス<4245>は、半世紀にわたって「水と暮らし」をテーマに快適生活の創造と環境保全を行ってきた。水だけにとどまらず、“環境としての自然”と“資源としての自然”の両面を持つかけがえのない地球と快適な住環境の調和を取りながら事業を展開している。売上高は、排水処理事業で浄化槽などの環境機器関連事業と住宅設備機器などの卸売の住宅機器関連事業の2本柱だが、利益面では太陽光発電事業が収穫期に入り、再生可能エネルギー関連事業が3番目の柱に育った。
同社は、ESG経営を推進している。堅実な企業基盤を築き、「事業活動」と「企業活動」の両面を通じて持続可能な環境と社会づくりに貢献するとともに人々のQOL(Quality of Life:生活の質)向上を目指す。事業活動を通じた環境(Environment)への貢献では、水処理メーカーとして製品やサービスを通じて“汚れた水”を“きれいな水”に変換し、地球規模で水環境の改善を目指す。日本独自のシステムである浄化槽は、オンサイトで汚水・生活排水の処理が可能であるため、国内外を問わず有効である。国内における地下水飲料化事業に加えて、海外の安全な水へのアクセスが難しい途上国において飲料水を提供する事業を行っている。
日本政府は2020年10月の菅義偉内閣総理大臣(当時)による所信表明演説で初めて2050年のカーボンニュートラルを表明したが、同社はバイオディーゼル燃料メーカーとして、この表明に先駆ける2002年より、使用済み天ぷら油を精製したクリーンな軽油代替燃料を供給することでカーボンニュートラルに貢献してきた。また再生可能エネルギー関連事業では、太陽光・風力によるクリーンなエネルギーを創出している。130件ほどあるDCMグループ店舗の屋上へ太陽光パネルを設置することで、短期間に太陽光発電事業を軌道に乗せた。小形風力発電機による売電事業は全国70サイトを目標に進めている。住宅設備卸業では、省エネ商材や間伐材等を活用できる環境配慮型の特殊商材を取り扱っている。
社会(Social)面では学校などにおいてクリーンエネルギーに対する啓発活動を行っているほか、働き方改革や多様性では、様々な文化や考え方の受容、ニューノーマルに対応した働き方の実現、海外人財及び女性ボードメンバーの登用などを積極的に実施している。そしてガバナンス(Governance)においては株主やその他のステークホルダー(従業員・顧客・地域社会等)に対し情報をクリアにするとともに、経営機構の改革によって企業経営を管理監督することで、社内外で発生しうるリスクのマネジメントを行っている。2019年3月にはコーポレート・ガバナンス充実の一環として、監査等委員会設置会社への移行と執行役員制度の導入を行った。取締役12人のうち、社外役員が5人を占める。
Global Sustainable Investment Alliance の2020年度版のレポートによると、世界のESG投資額は2016年の22兆8,390億ドルから2020年に約35兆3,010億ドルへ増加した。日本では、57兆円から310兆円へ増えた。東京証券取引所は来春に予定されている市場再編において、上場企業のESGへの取り組みを重視する考えを示している。世界的に見ても企業に対しESG情報の開示拡大を求める要望が高まっているなかで、同社は早くからESG経営に取り組んできており、今後環境機器関連事業や再生可能エネルギー関連事業を取り巻く景況について追い風が吹くものと見込まれると弊社では考えている。
同社は2013年12月に東証2部の化学セクターに新規上場し、翌年12月に東証1部に指定替えとなった。
2. 沿革
愛媛県松山市でタイルと衛生陶器の販売会社「大亀商事」として1958年に創業し、1964年に前身のダイキ(株)が設立された。1969年にばっ気式浄化槽の生産を開始し、1978年からホームセンター事業に乗り出したダイキは、2003年に同業のホーマック(株)、(株)カーマと業務提携をし、経営統合を決めた。2006年に現 DCMホールディングス<3050>が設立されたが、それに先立ってダイキはホームセンター以外の業務の受皿会社としてダイキアクシスを設立し、事業譲渡した。その後、MBO(マネジメント・バイアウト)によりダイキから独立した。同社とダイキとの資本関係はなくなったが、良好な取引関係は続いている。
同社の設立は2005年であるが、1965年にFRP製浄化槽1号機を完成させるなどダイキ時代から数えれば半世紀以上にわたり各種排水処理装置の開発・設計・製造・施工・販売・メンテナンスを行ってきた。住宅機器関連事業におけるTOTO<5332>製品の取り扱いは1971年から開始した。商圏を近畿・中国・四国地域を中心としており、大手住宅設備機器メーカーの主要な代理店となっている。また、DCMホールディングスのグループ企業向けにホームセンターリテール商材を供給しているほか、ホームセンター店舗の建築や清掃を含む総合的な店舗管理サービスを提供している。2018年からはDCMグループの店舗屋根を借り受け、太陽光発電に係る売電事業を開始し、2019年には小形風力発電に係る売電事業にも乗り出した。
同社グループは、2021年12月期第2四半期において同社及び連結子会社14社(国内7社、国外7社)及び非連結子会社1社(国内)、持分法適用関連会社2社(国外)により構成されている。M&Aを成長戦略とし、連結子会社のうち9社が買収した企業である。M&Aや子会社設立により、環境機器関連事業の強化、海外市場の開拓、新規分野への参入を進めている。
2021年12月期には、5月にスリランカに環境機器関連事業の子会社を設立し、連結の範囲に含めた。また、6月にはインドに浄化槽の生産会社を設立し、9月に太陽光発電システムの設計・施工・販売・維持管理を行う(株)サンエイエコホーム(神奈川県藤沢市)、10月に住宅サッシ・エクステリア関連の施工・販売を行う(株)アルミ工房萩尾(愛媛県新居浜市)の全株式を取得し、子会社化した。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 瀬川 健)
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