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*11:31JST ビジョナル Research Memo(1):「BizReach」による「ダイレクトリクルーティング」で労働市場を変革
■要約
ビジョナル<4194>は、テクノロジーを活用したサービス創造を通じて社会の様々な課題の解決を目指すデジタル・トランスフォーメーション(DX)・カンパニーである。同社グループは、国内子会社10社と国内関連会社1社(2024年7月末時点)で構成されており、これらの企業はそれぞれ異なる分野で事業を展開している。同社の主力サービスである即戦力人材と企業をつなぐ転職サイト「BizReach」により、日本の労働市場に企業が必要な人材を主体的に採用する「ダイレクトリクルーティング」の概念を浸透させ、変革をもたらした。加えて、採用管理、タレントマネジメント、経費精算、勤怠管理、労務給与の5つの領域でサービスを展開している人財活用プラットフォーム「HRMOS」シリーズを提供し、「BizReach」との相乗効果を狙っている。2025年7月期の業績も増収増益の見込みで、今後の成長が注目される。
1. 2024年7月期通期の業績概要
2024年7月期通期の連結業績を見ると、売上高で前年同期比17.5%増の66,146百万円、営業利益で同34.9%増の17,837百万円、経常利益で同28.5%増の18,476百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は同30.8%増の12,990百万円と2ケタ成長の増収増益となった。将来の成長を見据えた投資とコスト管理の規律ある事業運営を継続しながら、営業利益は計画を上回った。BizReachの売上高は同17.5%増の57,776百万円で、求職者のリードタイムの長期化により計画をわずかに下回った。HRMOSの売上高は同76.0%増の3,844百万円で、すべてのサービスで計画比を上回った。
2. 2025年7月期通期の業績見通し
2024年9月に発表した2025年7月期の業績見通しによると、売上高で前期比15.5%増の76,400百万円、営業利益で同7.4%増の19,150百万円、経常利益で同6.1%増の19,600百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は同3.7%増の13,470百万円で、引き続き増収増益の見込みだ。2025年7月期は、BizReachではプロフェッショナル人材へのニーズは堅調であるものの不透明な市況感が継続する見通しである。また、HRMOSでは各サービスの拡大及び一気通貫型の人的資本データプラットフォームのシリーズ展開を見込んでいる。また、2025年7月期に増加する費用として、持続的な成長のための採用、給与水準の引き上げやオフィスの増床移転・再編等を含む人的資本へのさらなる投資強化を見込んでいる。
3. 中長期の成長戦略
同社はグループミッションの実現に向けて、上場時から3つのコミットメントを掲げ、さらなる事業成長及び企業価値の向上を目指している。まずは、BizReachの持続的成長と利益拡大を掲げる。同社は、プロフェッショナル人材への採用ニーズが引き続き堅調であることを前提として、BizReachの中期的な売上高成長率を15%と想定している。また、積極的なマーケティング投資を行いながらも利益の拡大を目指し、BizReachの中期的な利益率見通しを40%と想定している。次に、BizReachとHRMOSのデータ連携による、人的資本データプラットフォームの構築を推進する。2024年7月に労務・給与システム「HRMOS労務給与」のリリースにより、同社が上場以前から計画していた主要サービスが揃ったことで、今後はBizReachとHRMOSのデータ連携を通じた一気通貫型の人的資本データプラットフォームの構築を目指す。HRMOSは、2025年7月期までは赤字が継続する見通しだが、2026年7月期に黒字化という従来からの計画に変更はない。さらに、即戦力を社内から採用する「社内版ビズリーチ」構想を掲げ、BizReachと「HRMOS」シリーズとのデータ連携を通じて最適な人的資本経営の実現を支援するためのサービスの提供を目指す。最後に、継続的な新規事業創出やM&Aの活用を掲げる。M&Aについては、BizReachやHRMOSのほか、その他の領域についても可能性を模索する。新規事業創出については、社会の変化と技術の進化がもたらす潜在的な成長事業領域等への参入を目指す。
■Key Points
・2024年7月期の連結売上高、営業利益は2ケタ成長の増収増益
・2025年7月期は、プロフェッショナル人材へのニーズは堅調であるものの不透明な市況感を踏まえて通期連結売上高は76,400百万円、BizReachの利益率を保ちながらその他事業と人的資本へのさらなる投資を行い、通期連結営業利益は19,150百万円の見通し
・BizReachは中期的な売上高成長率を15%程度と想定、HRMOSは2026年7月期までに黒字化を目指す
(執筆:フィスコ客員アナリスト 中山博詞)
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ビジョナル<4194>は、テクノロジーを活用したサービス創造を通じて社会の様々な課題の解決を目指すデジタル・トランスフォーメーション(DX)・カンパニーである。同社グループは、国内子会社10社と国内関連会社1社(2024年7月末時点)で構成されており、これらの企業はそれぞれ異なる分野で事業を展開している。同社の主力サービスである即戦力人材と企業をつなぐ転職サイト「BizReach」により、日本の労働市場に企業が必要な人材を主体的に採用する「ダイレクトリクルーティング」の概念を浸透させ、変革をもたらした。加えて、採用管理、タレントマネジメント、経費精算、勤怠管理、労務給与の5つの領域でサービスを展開している人財活用プラットフォーム「HRMOS」シリーズを提供し、「BizReach」との相乗効果を狙っている。2025年7月期の業績も増収増益の見込みで、今後の成長が注目される。
1. 2024年7月期通期の業績概要
2024年7月期通期の連結業績を見ると、売上高で前年同期比17.5%増の66,146百万円、営業利益で同34.9%増の17,837百万円、経常利益で同28.5%増の18,476百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は同30.8%増の12,990百万円と2ケタ成長の増収増益となった。将来の成長を見据えた投資とコスト管理の規律ある事業運営を継続しながら、営業利益は計画を上回った。BizReachの売上高は同17.5%増の57,776百万円で、求職者のリードタイムの長期化により計画をわずかに下回った。HRMOSの売上高は同76.0%増の3,844百万円で、すべてのサービスで計画比を上回った。
2. 2025年7月期通期の業績見通し
2024年9月に発表した2025年7月期の業績見通しによると、売上高で前期比15.5%増の76,400百万円、営業利益で同7.4%増の19,150百万円、経常利益で同6.1%増の19,600百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は同3.7%増の13,470百万円で、引き続き増収増益の見込みだ。2025年7月期は、BizReachではプロフェッショナル人材へのニーズは堅調であるものの不透明な市況感が継続する見通しである。また、HRMOSでは各サービスの拡大及び一気通貫型の人的資本データプラットフォームのシリーズ展開を見込んでいる。また、2025年7月期に増加する費用として、持続的な成長のための採用、給与水準の引き上げやオフィスの増床移転・再編等を含む人的資本へのさらなる投資強化を見込んでいる。
3. 中長期の成長戦略
同社はグループミッションの実現に向けて、上場時から3つのコミットメントを掲げ、さらなる事業成長及び企業価値の向上を目指している。まずは、BizReachの持続的成長と利益拡大を掲げる。同社は、プロフェッショナル人材への採用ニーズが引き続き堅調であることを前提として、BizReachの中期的な売上高成長率を15%と想定している。また、積極的なマーケティング投資を行いながらも利益の拡大を目指し、BizReachの中期的な利益率見通しを40%と想定している。次に、BizReachとHRMOSのデータ連携による、人的資本データプラットフォームの構築を推進する。2024年7月に労務・給与システム「HRMOS労務給与」のリリースにより、同社が上場以前から計画していた主要サービスが揃ったことで、今後はBizReachとHRMOSのデータ連携を通じた一気通貫型の人的資本データプラットフォームの構築を目指す。HRMOSは、2025年7月期までは赤字が継続する見通しだが、2026年7月期に黒字化という従来からの計画に変更はない。さらに、即戦力を社内から採用する「社内版ビズリーチ」構想を掲げ、BizReachと「HRMOS」シリーズとのデータ連携を通じて最適な人的資本経営の実現を支援するためのサービスの提供を目指す。最後に、継続的な新規事業創出やM&Aの活用を掲げる。M&Aについては、BizReachやHRMOSのほか、その他の領域についても可能性を模索する。新規事業創出については、社会の変化と技術の進化がもたらす潜在的な成長事業領域等への参入を目指す。
■Key Points
・2024年7月期の連結売上高、営業利益は2ケタ成長の増収増益
・2025年7月期は、プロフェッショナル人材へのニーズは堅調であるものの不透明な市況感を踏まえて通期連結売上高は76,400百万円、BizReachの利益率を保ちながらその他事業と人的資本へのさらなる投資を行い、通期連結営業利益は19,150百万円の見通し
・BizReachは中期的な売上高成長率を15%程度と想定、HRMOSは2026年7月期までに黒字化を目指す
(執筆:フィスコ客員アナリスト 中山博詞)
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