戸田工が急反落で東証１部の値下がり率トップ、１５年３月期業績が計画を下回る

　戸田工業<4100.T>が急反落し、１１時現在で東証１部市場の値下がり率トップとなっている。前週末１５日の取引終了後に発表した１５年３月期連結決算が、売上高３４０億４５００万円（前の期比７．６％増）、営業利益９億１２００万円（前の期８億１００万円の赤字）、純利益５億５９００万円（同１７億３９００万円の赤字）となり、３月２４日に発表した従来予想の営業利益１０億円を下回って着地したことが嫌気されている。コア事業である着色材料や磁石材料などの売り上げが増加したほか、製品の採算性の改善に取り組んだことが奏功し営業損益は黒字転換を果たしたが、ＢＡＳＦジャパとのリチウムイオン電池正極材料の合弁事業に関して期待感が強く、業績への貢献も期待されていただけに、利益確定売りが先行しているようだ。
　なお、１６年３月期は、売上高３００億円（前期比１１．９％減）、営業利益１２億円（同３１．５％増）、純利益４億円（同２８．５％減）を見込む。市場拡大が期待されるスマートフォン、ウエアラブル機器向けフェライトシート事業の拡大を図るほか、電池事業の再構築を目指すとしており、営業大幅増益につなげる方針だ。

戸田工の株価は１１時４分現在３６７円（▼６０円）


出所：株経通信（株式会社みんかぶ）