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戸田工業のニュース
*13:42JST 戸田工業 Research Memo(2):2023年11月に創業200周年を迎えた老舗の化学素材メーカー(1)
■会社概要
1. 会社概要
戸田工業<4100>は1823年(文政6年)、戸田生三氏によって、建築の木材塗料や紺染めの下地、漆器、番傘の着色、陶磁器(赤絵の釉薬)などに用いられる弁柄(酸素と鉄が結びついた化合物)の製造を生業とする精勤舎として岡山県で創業、2023年に創業200周年を迎えた老舗化学素材メーカーである。同社は、酸化鉄で培った微粒子合成技術を深化させ、光学レンズ研磨剤用高純度酸化鉄、オーディオ・ビデオテープなどで使われる磁性酸化鉄、複写機・プリンター向けのトナー用材料、自動車や家電などのモーターやセンサーに使用される磁石材料、またMLCC向け誘電体材料、LIB用材料など、先端的な材料を提供し事業拡大してきた。
同社グループは、2024年3月期末において同社、連結子会社14社、持分法適用会社5社、及びその他の関係会社1社で構成され、連結従業員は1,112名となっている。
2. 事業内容
同社グループは現在、機能性顔料事業(各種顔料、環境関連材料)と電子素材事業(磁石材料、誘電体材料、軟磁性材料、LIB用材料等)の2事業で事業展開している。
2024年3月期の事業セグメント別売上構成比では機能性顔料事業が30.9%、電子素材事業が69.1%を占め、共通費控除前セグメント利益ではそれぞれ24.7%、75.3%の構成比となっている。またこれらの材料は、5つの市場において利用されている。
(1) 電子素材事業
主に自動車、通信・家電機器市場を事業フィールドとして製品展開を行っている。磁石材料(フェライト、希土類)、誘電体材料(チタン酸バリウム)、LIB用材料、軟磁性材料を注力事業として位置づけている。全体として金属・レアメタルなどの化学品の市況や為替変動による影響で見かけの売上が大きく変動するほか、利益面でも在庫や売価の価格連動の追従性及び稼働率で変動することがある。
(a) 磁石材料
2024年3月期の製品別売上高では磁石材料が118億円(セグメント内での構成比65%)と電子素材事業で最大の売上となっている。その中心はボンド磁石用のフェライト・希土類磁性コンパウンド(磁性粉末と樹脂を複合化した成形材料)である。ボンド磁石は高分子樹脂やゴムなどのバインダーにフェライト磁石や希土類磁石の微粒粉末を高充填した磁性コンパウンドから製造され、最近は希土類磁石コンパウンド材料の比率が半分弱まで高まっている。磁力面で焼結磁石に劣るものの、複雑形状加工成形、金属との一体成形、薄型化や長尺広幅化が可能という利点がある。「フェライト・希土類」、「等方性・異方性」、など、幅広い製品群を揃え、様々な産業で利用されている。用途としてはエアコン・空気清浄機向けや自動車向けなどの需要が拡大し、利用分野が広がっている。また2021年8月に射出成形ボンド磁石などを製造・販売する江門協立磁業高科技有限公司(以下、江門協立)を連結したことで、現在は成形事業を含めた事業展開となっている。利益面でも営業利益率8%となっており、電子素材事業の中核を担っている。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 岡本 弘)
<AS>
1. 会社概要
戸田工業<4100>は1823年(文政6年)、戸田生三氏によって、建築の木材塗料や紺染めの下地、漆器、番傘の着色、陶磁器(赤絵の釉薬)などに用いられる弁柄(酸素と鉄が結びついた化合物)の製造を生業とする精勤舎として岡山県で創業、2023年に創業200周年を迎えた老舗化学素材メーカーである。同社は、酸化鉄で培った微粒子合成技術を深化させ、光学レンズ研磨剤用高純度酸化鉄、オーディオ・ビデオテープなどで使われる磁性酸化鉄、複写機・プリンター向けのトナー用材料、自動車や家電などのモーターやセンサーに使用される磁石材料、またMLCC向け誘電体材料、LIB用材料など、先端的な材料を提供し事業拡大してきた。
同社グループは、2024年3月期末において同社、連結子会社14社、持分法適用会社5社、及びその他の関係会社1社で構成され、連結従業員は1,112名となっている。
2. 事業内容
同社グループは現在、機能性顔料事業(各種顔料、環境関連材料)と電子素材事業(磁石材料、誘電体材料、軟磁性材料、LIB用材料等)の2事業で事業展開している。
2024年3月期の事業セグメント別売上構成比では機能性顔料事業が30.9%、電子素材事業が69.1%を占め、共通費控除前セグメント利益ではそれぞれ24.7%、75.3%の構成比となっている。またこれらの材料は、5つの市場において利用されている。
(1) 電子素材事業
主に自動車、通信・家電機器市場を事業フィールドとして製品展開を行っている。磁石材料(フェライト、希土類)、誘電体材料(チタン酸バリウム)、LIB用材料、軟磁性材料を注力事業として位置づけている。全体として金属・レアメタルなどの化学品の市況や為替変動による影響で見かけの売上が大きく変動するほか、利益面でも在庫や売価の価格連動の追従性及び稼働率で変動することがある。
(a) 磁石材料
2024年3月期の製品別売上高では磁石材料が118億円(セグメント内での構成比65%)と電子素材事業で最大の売上となっている。その中心はボンド磁石用のフェライト・希土類磁性コンパウンド(磁性粉末と樹脂を複合化した成形材料)である。ボンド磁石は高分子樹脂やゴムなどのバインダーにフェライト磁石や希土類磁石の微粒粉末を高充填した磁性コンパウンドから製造され、最近は希土類磁石コンパウンド材料の比率が半分弱まで高まっている。磁力面で焼結磁石に劣るものの、複雑形状加工成形、金属との一体成形、薄型化や長尺広幅化が可能という利点がある。「フェライト・希土類」、「等方性・異方性」、など、幅広い製品群を揃え、様々な産業で利用されている。用途としてはエアコン・空気清浄機向けや自動車向けなどの需要が拡大し、利用分野が広がっている。また2021年8月に射出成形ボンド磁石などを製造・販売する江門協立磁業高科技有限公司(以下、江門協立)を連結したことで、現在は成形事業を含めた事業展開となっている。利益面でも営業利益率8%となっており、電子素材事業の中核を担っている。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 岡本 弘)
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