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サイバーリンクスのニュース
■事業概要
1. 事業セグメント
サイバーリンクス<3683>の事業セグメントは、2020年12月期まではITクラウド事業とモバイルネットワーク事業の2本柱であったが、2021年12月期からは流通クラウド事業(2020年12月期まではITクラウド事業のサブセグメント)、官公庁クラウド事業(同)、トラスト事業(2021年12月期からの新セグメント)、モバイルネットワーク事業の4つに変更している。2021年12月期第2四半期のセグメント別売上高は、流通クラウド事業が1,842百万円(売上高比率26.8%)、官公庁クラウド事業が3,372百万円(同49.1%)、トラスト事業が46百万円(同0.7%)、モバイルネットワーク事業が1,601百万円(同23.3%)であった。また、セグメント別経常利益は、流通クラウド事業が215百万円、官公庁クラウド事業が370百万円、トラスト事業が119百万円の損失、モバイルネットワーク事業が246百万円であった。
2. 流通クラウド事業
2020年12月期まではITクラウド事業のサブセグメント(流通クラウド分野)であったが、2021年12月期から単独セグメントとして区分している。流通クラウド事業に含まれる主な製品やサービスは、食品小売業(スーパー等)向けの基幹業務システム(製品名:@rms)やインターネットEDIシステム(同:BACREX-R/Rexmart)、大手卸売業向けのクラウドEDIサービス(同:クラウドEDI-Platform)、企業間連携プラットフォーム(同:C2Platform)、小売業・卸売業・メーカー向けの商品画像データベース(同:Mdb)及び棚割マネジメントシステム(同:棚POWER/棚SCAN-AI)、専門店向け販売在庫管理システム(同:Retailpro(リテイルプロ))となっている。
流通クラウド事業の主力製品は、流通食品小売業向け業務クラウドサービスの「@rms」シリーズである。この
「@rms」シリーズには、基幹システムだけでなく生鮮発注システム、ネットスーパーシステム、小売業向け棚割システム、単品情報分析システム等の周辺サービスも含まれている。顧客は、基幹システムだけでなく周辺システムだけを単数あるいは複数契約することも可能である。2021年12月期第2四半期末時点の「@rms」シリーズの導入店舗数は1,201店にのぼり、市場全体21,000店(同社推定)におけるクラウド小売基幹系システム導入実績としてはトップと推定されている。
次に大きな構成比を占める「クラウドEDI-Platform」は、流通食品卸売業向けクラウドサービスで、小売業者からの様々な通信手段による発注・入荷・受領・返品・請求・支払いなどの商取引に関する情報データを、一括整理して卸売会社側に提供するシステムで、開発当初は業界初の仕組み(システム)であった。2021年12月期第2四半期末時点で「クラウドEDI-Platform」を使った商流額(卸売側)は8.8兆円※にのぼり、市場全体36兆円※の24.4%となっている。加工食品卸売上高上位10社のうち7社が「クラウドEDI-Platform」のユーザーであることからも、同社のクラウドサービスがいかに高く支持されているかがうかがえる。なお、「C2Platform」の新機能「C2PF小売商談プラットフォーム」という小売業、卸売業間での商談プラットフォームを2021年6月に提供を開始した。
※同社推定。
また後述するように、同社の提供するクラウドサービスは「シェアクラウド」であり、高品質のサービスを低価格で提供できることが特色となっている。
3. 官公庁クラウド事業
2020年12月期まではITクラウド事業のサブセグメント(官公庁クラウド分野)であったが、2021年12月期から単独セグメントとして区分している。官公庁クラウド事業の主な事業は、地方自治体(主に地元の和歌山県の他、同県、大阪府南部、奈良県内の市町村)向けの基幹系・情報系の行政情報システム、防災無線等の地域防災システム、小中学校向けの「Clarinet」という校務クラウドサービス、医療機関向けの医療連携プラットフォームである「青洲リンク」、民間企業向けPC保守等のカスタマサポートサービスである。和歌山県における地域防災システムへの同社の評価・認知度は高く、県内シェアは群を抜いている。2020年12月期の官公庁クラウド分野の売上高6,237百万円の内訳は、行政情報53.7%、地域防災36.3%、校務クラウド・地域医療連携7.9%、カスタマサポート2.1%となっている。この分野は、顧客が官公庁であることから比較的安定した売上高が期待できる反面、大きなプロジェクト(案件)の有無や納品のずれ込みなどによって売上高や利益が変動する場合もある。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)
<YM>
1. 事業セグメント
サイバーリンクス<3683>の事業セグメントは、2020年12月期まではITクラウド事業とモバイルネットワーク事業の2本柱であったが、2021年12月期からは流通クラウド事業(2020年12月期まではITクラウド事業のサブセグメント)、官公庁クラウド事業(同)、トラスト事業(2021年12月期からの新セグメント)、モバイルネットワーク事業の4つに変更している。2021年12月期第2四半期のセグメント別売上高は、流通クラウド事業が1,842百万円(売上高比率26.8%)、官公庁クラウド事業が3,372百万円(同49.1%)、トラスト事業が46百万円(同0.7%)、モバイルネットワーク事業が1,601百万円(同23.3%)であった。また、セグメント別経常利益は、流通クラウド事業が215百万円、官公庁クラウド事業が370百万円、トラスト事業が119百万円の損失、モバイルネットワーク事業が246百万円であった。
2. 流通クラウド事業
2020年12月期まではITクラウド事業のサブセグメント(流通クラウド分野)であったが、2021年12月期から単独セグメントとして区分している。流通クラウド事業に含まれる主な製品やサービスは、食品小売業(スーパー等)向けの基幹業務システム(製品名:@rms)やインターネットEDIシステム(同:BACREX-R/Rexmart)、大手卸売業向けのクラウドEDIサービス(同:クラウドEDI-Platform)、企業間連携プラットフォーム(同:C2Platform)、小売業・卸売業・メーカー向けの商品画像データベース(同:Mdb)及び棚割マネジメントシステム(同:棚POWER/棚SCAN-AI)、専門店向け販売在庫管理システム(同:Retailpro(リテイルプロ))となっている。
流通クラウド事業の主力製品は、流通食品小売業向け業務クラウドサービスの「@rms」シリーズである。この
「@rms」シリーズには、基幹システムだけでなく生鮮発注システム、ネットスーパーシステム、小売業向け棚割システム、単品情報分析システム等の周辺サービスも含まれている。顧客は、基幹システムだけでなく周辺システムだけを単数あるいは複数契約することも可能である。2021年12月期第2四半期末時点の「@rms」シリーズの導入店舗数は1,201店にのぼり、市場全体21,000店(同社推定)におけるクラウド小売基幹系システム導入実績としてはトップと推定されている。
次に大きな構成比を占める「クラウドEDI-Platform」は、流通食品卸売業向けクラウドサービスで、小売業者からの様々な通信手段による発注・入荷・受領・返品・請求・支払いなどの商取引に関する情報データを、一括整理して卸売会社側に提供するシステムで、開発当初は業界初の仕組み(システム)であった。2021年12月期第2四半期末時点で「クラウドEDI-Platform」を使った商流額(卸売側)は8.8兆円※にのぼり、市場全体36兆円※の24.4%となっている。加工食品卸売上高上位10社のうち7社が「クラウドEDI-Platform」のユーザーであることからも、同社のクラウドサービスがいかに高く支持されているかがうかがえる。なお、「C2Platform」の新機能「C2PF小売商談プラットフォーム」という小売業、卸売業間での商談プラットフォームを2021年6月に提供を開始した。
※同社推定。
また後述するように、同社の提供するクラウドサービスは「シェアクラウド」であり、高品質のサービスを低価格で提供できることが特色となっている。
3. 官公庁クラウド事業
2020年12月期まではITクラウド事業のサブセグメント(官公庁クラウド分野)であったが、2021年12月期から単独セグメントとして区分している。官公庁クラウド事業の主な事業は、地方自治体(主に地元の和歌山県の他、同県、大阪府南部、奈良県内の市町村)向けの基幹系・情報系の行政情報システム、防災無線等の地域防災システム、小中学校向けの「Clarinet」という校務クラウドサービス、医療機関向けの医療連携プラットフォームである「青洲リンク」、民間企業向けPC保守等のカスタマサポートサービスである。和歌山県における地域防災システムへの同社の評価・認知度は高く、県内シェアは群を抜いている。2020年12月期の官公庁クラウド分野の売上高6,237百万円の内訳は、行政情報53.7%、地域防災36.3%、校務クラウド・地域医療連携7.9%、カスタマサポート2.1%となっている。この分野は、顧客が官公庁であることから比較的安定した売上高が期待できる反面、大きなプロジェクト(案件)の有無や納品のずれ込みなどによって売上高や利益が変動する場合もある。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)
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