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クロス・マーケティンググループのニュース
■会社概要
4. リサーチ事業
(1) リサーチ事業
マーケティングリサーチは、1)調査の背景や目的のヒアリングと調査目的を達成するための手法の整理、2)調査票の企画・設計のサポートと調査票の目的の確認、3)品質追求を目的にした各工程における実査、4)的確なプランニングと集計分析、5)調査結果を詳細に分析するレポート、6)解決のためのアクションを導くディスカッション——という流れになっている。
クロス・マーケティンググループ<3675>の主力サービスであるネットリサーチは、具体的には以下のような流れになる。まず、1)顧客から調査依頼を受け企画内容に沿ったアンケートプログラムを開発してアンケートサーバー上に設置する。その後本調査に入るが、本調査では、2)回答してもらいたい登録モニターを抽出するための事前スクリーニング、3)関連会社(株)リサーチパネルにアンケート告知のメール配信を依頼し、リサーチパネルは登録モニターに告知して登録モニターからアンケート回答者を募る、4)アンケートに回答した登録モニターに謝礼(運営会社のポイント)をリサーチパネル経由で支払い、必要サンプル数が集まった時点でアンケートを締め切る。5)その後、論理矛盾や不正な回答を削除するためシステム・チェックや専任担当者による目視チェックでデータクリーニングを行う。本調査後は、6)調査結果を集計して顧客に納品するが、顧客の依頼によって各種統計分析レポートも作成する。最後に、7)リサーチパネルに対して登録モニターの利用料を支払う。
(2) 登録モニター
同社のビジネスにとって最も重要なのが登録モニターの質と量である。量については、144万人という多くのアクティブな登録モニターを抱えている。登録モニターは、VOYAGE GROUPやクレディセゾン<8253>などの会員制サイトから誘導され、同社関連会社のリサーチパネルによって管理されている。モニターの登録は、VOYAGE GROUPの場合、総合オンラインショッピングサイトであるECナビの会員に対し、リサーチパネルに登録するよう勧誘する。また、クレディセゾンの場合、セゾン会員の中でアンケート参加希望者について、リサーチパネルが運営する「永久不滅リサーチ」の登録モニターとして利用する契約を締結している。ほかにも、ネットリサーチ他社と登録モニターを相互に利用するネットワークを構築している。そのアクティブな登録モニターは231万人に上るため、同社の利用可能なアクティブ登録モニターは合計で375万人となり、量の確保は十分できているということができる。
質については、データの信頼性を確保するため、リサーチパネルが毎年会員登録情報を更新し、登録モニターの基本属性を常に最新の状態に保っている。また、登録モニター各人の調査回答内容をチェックし、悪質な不正回答者を登録抹消するなど登録モニターの品質管理も徹底している。さらに、所有消費財や資産などによって特定条件の登録モニターをあらかじめ抽出し、自動車保有や携帯電話保有、資産保有などとカテゴライズされモニターを分類・管理している。このため、条件設定を調査の都度行わなくても、精度の高い効率的な調査が可能となっている。特に業界黎明期に多かった信頼性への不信は、同社の場合、こうした対策の積み重ねによって今ではほとんど消滅しており、質の確保も十分できているということができる。
(3) ネットリサーチからマーケティングリサーチへ、海外へ
以上のようなネットリサーチのノウハウやインフラを背景に、同社はネットからオフラインへと徐々に事業領域を広げてきた。オフラインでは、会場に調査協力者を集めてアンケートやインタビューを行う定量調査、座談会形式で調査協力者にインタビューを行う定性調査といったサービスを提供している。また、既存の調査手法にIT技術を組み合わせた調査サービスも各種提供している。このため、食品から飲料、化粧品、医薬品、自動車、調査会社、広告・マスコミ、金融・保険、卸売・小売業、サービス業と広範な業界で実績を積み重ねてきており、消費者実態把握、コンセプトテスト、製品評価、パッケージテスト、広告効果測定、広告評価、利用実態、商圏・エリア評価、ブランド評価、顧客満足度(CS)など様々な調査テーマにも対応できるのである。さらに、日本企業によるアジアなどへの海外展開が急速に進展しているが、同社もアジア展開を急加速しており、海外売上高は既に30%と国内売上高に迫る勢いである。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田仁光)
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4. リサーチ事業
(1) リサーチ事業
マーケティングリサーチは、1)調査の背景や目的のヒアリングと調査目的を達成するための手法の整理、2)調査票の企画・設計のサポートと調査票の目的の確認、3)品質追求を目的にした各工程における実査、4)的確なプランニングと集計分析、5)調査結果を詳細に分析するレポート、6)解決のためのアクションを導くディスカッション——という流れになっている。
クロス・マーケティンググループ<3675>の主力サービスであるネットリサーチは、具体的には以下のような流れになる。まず、1)顧客から調査依頼を受け企画内容に沿ったアンケートプログラムを開発してアンケートサーバー上に設置する。その後本調査に入るが、本調査では、2)回答してもらいたい登録モニターを抽出するための事前スクリーニング、3)関連会社(株)リサーチパネルにアンケート告知のメール配信を依頼し、リサーチパネルは登録モニターに告知して登録モニターからアンケート回答者を募る、4)アンケートに回答した登録モニターに謝礼(運営会社のポイント)をリサーチパネル経由で支払い、必要サンプル数が集まった時点でアンケートを締め切る。5)その後、論理矛盾や不正な回答を削除するためシステム・チェックや専任担当者による目視チェックでデータクリーニングを行う。本調査後は、6)調査結果を集計して顧客に納品するが、顧客の依頼によって各種統計分析レポートも作成する。最後に、7)リサーチパネルに対して登録モニターの利用料を支払う。
(2) 登録モニター
同社のビジネスにとって最も重要なのが登録モニターの質と量である。量については、144万人という多くのアクティブな登録モニターを抱えている。登録モニターは、VOYAGE GROUPやクレディセゾン<8253>などの会員制サイトから誘導され、同社関連会社のリサーチパネルによって管理されている。モニターの登録は、VOYAGE GROUPの場合、総合オンラインショッピングサイトであるECナビの会員に対し、リサーチパネルに登録するよう勧誘する。また、クレディセゾンの場合、セゾン会員の中でアンケート参加希望者について、リサーチパネルが運営する「永久不滅リサーチ」の登録モニターとして利用する契約を締結している。ほかにも、ネットリサーチ他社と登録モニターを相互に利用するネットワークを構築している。そのアクティブな登録モニターは231万人に上るため、同社の利用可能なアクティブ登録モニターは合計で375万人となり、量の確保は十分できているということができる。
質については、データの信頼性を確保するため、リサーチパネルが毎年会員登録情報を更新し、登録モニターの基本属性を常に最新の状態に保っている。また、登録モニター各人の調査回答内容をチェックし、悪質な不正回答者を登録抹消するなど登録モニターの品質管理も徹底している。さらに、所有消費財や資産などによって特定条件の登録モニターをあらかじめ抽出し、自動車保有や携帯電話保有、資産保有などとカテゴライズされモニターを分類・管理している。このため、条件設定を調査の都度行わなくても、精度の高い効率的な調査が可能となっている。特に業界黎明期に多かった信頼性への不信は、同社の場合、こうした対策の積み重ねによって今ではほとんど消滅しており、質の確保も十分できているということができる。
(3) ネットリサーチからマーケティングリサーチへ、海外へ
以上のようなネットリサーチのノウハウやインフラを背景に、同社はネットからオフラインへと徐々に事業領域を広げてきた。オフラインでは、会場に調査協力者を集めてアンケートやインタビューを行う定量調査、座談会形式で調査協力者にインタビューを行う定性調査といったサービスを提供している。また、既存の調査手法にIT技術を組み合わせた調査サービスも各種提供している。このため、食品から飲料、化粧品、医薬品、自動車、調査会社、広告・マスコミ、金融・保険、卸売・小売業、サービス業と広範な業界で実績を積み重ねてきており、消費者実態把握、コンセプトテスト、製品評価、パッケージテスト、広告効果測定、広告評価、利用実態、商圏・エリア評価、ブランド評価、顧客満足度(CS)など様々な調査テーマにも対応できるのである。さらに、日本企業によるアジアなどへの海外展開が急速に進展しているが、同社もアジア展開を急加速しており、海外売上高は既に30%と国内売上高に迫る勢いである。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田仁光)
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